Last day of 2011
本日大晦日?:ボランティア生活四日目

2011.12.31 / Uganda(Kalivaliyo付近) 本日 自転車0km走行 : Total 36436km走行
天気:曇時々晴
朝飯→ポリッジ 昼飯→煮干スープ+ポショ 夕飯→ビーンズ&ポショ / 宿→Newtopia(一週間120,000ウガンダシリング)

(English)
 Today I stayed in Newtopia. Today was last day of 2011.



 今日も6時の鐘で起床。いつものように、子どもたちが朝のお仕事をしている。ん~、今日は大晦日なんですが・・・変わらない日常が、大晦日であることを感じさせてくれない。年の瀬なるものは、周囲のあわただしさ、そして「年末ですよ~」という雰囲気によって思わされるものなのだ、ということを改めて思い知らされる。

 とはいうものの、仕事はなんとなく、新年に向けての内容になってきてまして。今日のオイラの仕事は、子どもたちに、来年の目標を書いてもらうというもの。広告紙の裏面を利用して、一面に子どもたち自身で、2012年の目標を書き込んでもらう。これが2012年の目標である、ということが分かるような、表題を描き、一応子どもたち一人一人が書くスペース分けをした後、子どもたちを呼んで、一人一人目標をまず、ノートに下書きしてもらう。その下書きをもとにして、清書してもらう。

 ・・・最初は簡単な仕事だ、と思っていたのですが・・・これ、どうやら、今回初めての試みのようでして・・・そもそも、子どもたちは<目標を立てる>ということが、どういうことだか、分かっていない。ノートに下書きしてもらおうにも、何を書いてよいのか分からず、悩みモード。とりあえず、<勉強をがんばる>とか<料理ができるようになる>とか書いてくれたりしたので、シルビアさんに、「こんなもんでいいですかね?」と見せたところ「もっと具体的に書いてもらわなきゃ、目標にならないわ」とダメだし。さらに「将来ソルジャーになる・・・」と書き始めた子に対しては、「それは来年の目標じゃないでしょ」と、これまたダメだし。ああ、この光景、どこかで・・・そうだ・・・日本で会社勤めしていた時、四半期ごとに、何をやるか目標を立てなければならないというモノがあったんだけど・・・それと同じじゃないか・・・会社でも同じようなダメだしをくらって・・・なんだ、このデジャブ感・・・

 ああ、分かりすぎるくらい分かるぞ、キミたちの苦悩が・・・

 途中から、ドクターにも手伝ってもらって、さらに、サトシさんにも忙しい中、駆け回ってもらって、なんとか、みんな悩みながらなんとか目標らしきものを書き上げていってくれたのですが・・・一人、ひょうきんもののビヤルだけは、どうしてもいい目標が書けず、悩みっぱなし。「おっ、これはいいんじゃない」と思う内容だと思ったら、実はそれは、先に書き上げた子の写しであったりして。で、すっごい時間がかかって、なんとか、それっぽいものが書き上げられたので、「シルビアさんにチェックしてもらって」と、シルビアさんのもとに行ってもらうことに。ようやく出来たと思ってテンションがあがったビヤルは、いつものようにお調子者ダンスを踊りながら、シルビアさんのもとに向かっていったのだが・・・数分後ちょっぴり肩を落として帰ってきたビヤルのノートには、ビヤルが出した目標案は半分くらい赤線で消されてあって・・・一番上に「I'll be Serious(真剣に物事を考える人になる)」と赤ペンで書かれていた。

 ふふふ、シルビアさん、さすが、よく見ていらっしゃる、と一瞬笑ってしまったのですが・・・でも、ビヤルの魅力は、お調子ものなところだと思うのですよ。ボランティアのみんなからも「ビヤルはコメディアンだ」と言われるほど評価の高い、彼のお調子ものっぷり。落ち着いちゃったビヤルは、なんかビヤルじゃない気がする。それを目標にしちゃっていいのかな・・・

 目標を決めるって、結構難しい。

 そして、目標は決めるだけでは意味はない。決めた目標に向かって努力したかどうか、という振り返りが大切なのだ。次の年越しの時には、ぜひ子どもたちみんなで、今日紙に書き込んだことを思い出す機会を設けて欲しい。そして、一年前に考えたことと、今の自分を照らし合わせて、どうだったか、ということを改めて考えて欲しい、なんて思うのであった。

 さて、そんな目標決めでてんてこ舞いする中、ニュートピアの庭では、新年のご馳走となるウサギを絞めるという作業が行われていたのでした。今6匹飼っているウサギのうち4匹を選んで、絞めてしまう。残酷なようだけれども、僕らが生きるために仕方のないこと。昨日まで小屋で飼われていたウサギが、殺され、明日の食卓に並ぶ。ここの子どもたちは、その過程を全てその目で見ることになる。これは、ある意味、食物に対して、豊かな感情をもつことができることになるんだと思う。肉というものは、初めから切り身で存在している、なんて、スーパーにパック化されて並んだ肉しか見たことがない、日本の子どもたちは、ある意味かわいそうな存在だ、とも思う。

 そんなこんなで暮れていく本日、すっかり暗くなった夕食後、オイラはトブさんと一緒に、カルバリオの村まで自転車を走らせ、ビールを買いにいくことに。ん、ビール?ええ、残念ながら子どもたちには内緒でなんですけど・・・カマウさん一家とボランティアだけで、年越しパーティをやろうって話になってまして。で、戻ってきた頃には、すっかり年越し支度になっていたリビング。一つのバーナーで油を熱して、かき揚げの準備。もう一つのバーナーでお湯を沸かして、ラーメンの準備。ラーメンはですね、韓国人のジョンが、腕を振るって韓国風ラーメンを作ってくれるというのでお任せ。麺はインスタントのものを使うのだが、スープが特製調味料を使うようで・・・スープ用の粉末を1kg分、別袋で持っているというジョン。いやぁ、料理ってそれぞれ、こだわりが見えて面白い。

 さて、出来上がったラーメンに、揚げたてのかき揚げを乗せ、ビール&ジュースで乾杯しながら、年越しラーメンをすする・・・って、か、辛い・・・ジョンは全然辛くないよって言ってたけど・・・それは、韓国人向け味付けででしょ・・・日本人にはちと辛いっス・・・でも、美味かった年越しラーメン。久々に子どもたちの世話から離れ、大人たちだけの宴(って、カマウさんの娘のナッちゃんはまじってたけど)。う~ん、ここにきて、ようやく年の瀬なんだって気がしてきた気がする。

 明日も6時起きなので、早めに寝ないとねとはいいつつも、結局年越しまで起きてしまったオイラたち。庭に出て満天の星空の下、小声でカウントダウンして、新年を祝う。

 う~ん、こういう年明けもいいもんだ。