(English)
Today was new year's day. In Newtopia, New year's party was held.
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今日もいつも通りに朝6時に鐘が鳴る。いつものように顔を洗った後・・・いつもじゃない行動に。いつもだったら、子どもたちの朝のデューティを見守ったり手伝ったりするところなのだが・・・カマウさんを先頭に、ボランティアメンバーが向かうは、裏手にある小高い山。昨日の夜、盛り上がった中で、「せっかくだから、初日の出をみんなで見ましょう」ということになりまして。日の出が見やすい裏山<ニュートピア山>に上ってみることになったのですよ。本当は子どもたちも全員連れて行きたかったところだったんですが・・・朝ごはんの用意とか、子どもたちはそれぞれ仕事を抱えているので・・・カマウさんと、ボランティアメンバー全員に加え、たまたま手があいていた、ナッピージャとレイチェルの二人の女の子と一緒に登り始める。
さて、ニュートピア山に登り、頂上に辿り着いたのですが・・・ちょうど、太陽の昇る方向に、これまた小高い山がデンとそびえてて・・・朝日が見えない。周囲も明るくなってきたし、太陽はおそらく昇っていると思われるのだが、初日の出を拝むことができない。このままあと30分くらい待っていれば、山の峰から日が差すところが見れるのは見れるんだろうけど・・・30分も待っていると、朝食の時間に遅れてしまうことになる。子どもたちが懸命に働いているのに、ボランティアの<初日の出が見たい>という勝手な都合で、朝食がズレてしまうのは申し訳ない。ということで、一応初日の出を見ようと山を登ってきたのではありますが、日の出は見れないまま、なんとなく、新年の朝の厳かな雰囲気だけを感じて、山を降りることに。
で、山を降りる途中に、ハート型の立て札が立った場所を発見。これ、なんだろう、って話になったところで・・・カマウさんが「これはオレの墓だ」と。死に場所はココ、ニュートピアと決めているというカマウさん、死後は、この丘の上から孤児院を見つめる存在になりたいとのことで。ここまで覚悟を決めてやっているのか、カマウさん・・・う~む、武士ですな。
朝飯は無事間に合ったオイラたち、いつものポリッジを子どもたちと一緒に食べた後・・・準備開始。ん?なんの準備かって?今日は、ニューイヤーパーティの本番日。午後から始まるパーティに向けて、最後の準備を開始したのです。いろいろある準備作業。皆、分担してそれぞれの仕事を行う。オイラは、会場の飾りつけのお手伝い。子どもたちが膨らます風船に紐をつけ、会場のあちこちに飾りつけ。色とりどりの風船は、カラフルに会場を彩り、一気に会場が華やいだ雰囲気に。
そんなこんなで、あっという間に午後。設営したパーティー会場で、ポリッジを飲む子どもたち。ん、なんか子どもたちの雰囲気が違うんですけど・・・ニューイヤーってことで、きれいな服に着替えた子どもたち。なんか、みんな凛々しくみえるぞ。そんな、子どもたちが、ポリッジを飲み終わった後、いつも朝礼をしているところに集合。今日の司会進行役である、サトシさんの挨拶で、パーティが始まった。元先生だというサトシさんは、さすが、子どもの乗せ方が上手い。ニュートピアソングをみんなで歌ったところで、ニューイヤーパーティ開会式であるアセンブリが終了。次は、お待ちかねのゲームタイム。作りたてのアスレチックや、輪投げ、ボーリングなど、ボランティアメンバーが用意したアトラクションを子どもたちに楽しんでもらう時間だ。
キャッキャいいながら、無邪気に遊ぶ子どもたち。いやぁ、この子どもたちの姿を見ると、なんかこっちが嬉しくなってくる。ボランティア行為って・・・相手のためって思ってやっているようで、結局、自分に返ってくるものなのねん。
ひとしきり遊んでもらった後、いよいよランチ・・・と、ランチを用意している間は、ボランティアバンドによる演奏タイム。演奏する曲は、悩みに悩んだ末決まった、アメージング・グレース、ウィ・アー・ザ・ワールド、イッツ・ア・スモール・ワールド。遊び終わった子どもたちや、来賓の方々がズラリと並んだ前で、演奏が始まったのですが・・・いやぁ、この演奏は楽しかった。この間のムビラ演奏は、ド緊張だったけど、今日は楽しみながら演奏ができたぞ。オイラ、太鼓だったら、全然緊張しないのだ。アメージング・グレース、ウィ・アー・ザ・ワールドと4人で演奏した後、イッツ・ア・スモール・ワールドでは、トブさんが、縦笛リコーダで飛び入り参加。かわいらしい縦笛の音色が曲にマッチして、素敵な演奏になったのであった。
オイラたちボランティアバンドの演奏が終わった後、ここでもまた、ニュートピアソングを歌うことに。ニュートピアソングは、なにかの節目に頻繁に歌われる歌なのだ。何度も聞いてすっかり覚えてしまったニュートピアソング、せっかくなので、オイラたち楽器隊も、伴奏演奏することになりまして。ただ、太鼓は、子どもたちの合唱の際、いつも、リアが担当して叩いているので、ジャンベをリアに譲って、オイラはパンデイロを取り出し、ツインパーカッション。いや、さらに、マラカスをやりたいというレイチェルに、ペットボトルに石を入れて作ったマラカスを渡し、トリプルパーカッションのボランティアバンド&子どもたちという大編成で、ニュートピアソングを合奏&合唱。
いやぁ、なかなかいい演奏会だったのではないかい、と自画自賛な合奏&合唱が終わった後、フルートとギター伴奏による、ウガンダ国家斉唱が行われ・・・ようやく、お待ちかねのランチタイムに突入。お皿にカレーとご飯、ウサギの煮込み肉、マトケ、サラダが盛られるという、超豪華ライス。子どもたちの普段の食事を考えると、ありえないくらい豪華飯なワケですよ。というか、肉が入っているという時点で、そりゃもう、大変なご馳走ってことになりまして。カレーには牛肉が入っているし、さらにウサギの煮込み肉まで乗っているしで・・・逆に、食べ慣れないものを食べて、子どもたちが調子を壊さないか、とちと心配。
お代わりも充分あるほどの量で、オイラたちもたらふくいただいちゃいました。いやぁ、カマウさんカレー、さすが二日前から仕込んでいただけのことはある。深い愛情の味がしましたよ、ハイ。
さて、食事の後始まったのが・・・この日一番盛り上がったと思われる、<トレジャーハンティング>ゲーム。ニュートピアの敷地内にあらかじめボランティアメンバーが隠しておいた、カードを子どもたちに探してもらうという単純明快なこのゲーム。なぜ、もりあがるかというと・・・探し出したカードと引き換えにもらえる商品がビスケットや飴というお菓子なんです。ここの子どもたちは、こういったものを普段口にすることなんてない。なので、このチャンスで、普段食べれない、甘いお菓子をゲットしたい、この想いが異様なまでに子どもたちのテンションをあげるのでした。
「用意スタート」
の合図で一斉に飛び出す子どもたち。あっという間に見つけて戻ってくる子どもたち。カードによって商品の差がちょっとあるものの、一応全員がなにかしらの商品をゲットできたようで、よかったよかった。
その後、ジョン主催で行われた、ブリッジゲーム。これは、それぞれ平行に置かれた4本の板の上に、8人づつ分けられたチームが乗る。で、司会であるジョンの指示に従って、板の上から落ちないように、並び順を変えていくというゲーム。例えば、ジョンが「背の高い順」と指示したら、背の高い人が一番前に来て、低い人が一番後ろに来るように、並び替えなければならない。一番最初に並び替えが終了したチームが勝ちというゲーム。これも、なかなか盛り上がり、皆興奮した状態で、終了。
さて、再びメイン会場に戻ってきて始まったのが、バースデーパーティ。1月誕生日の人たちを祝うのだ。1月の誕生日はカマウさんの娘さんのナッちゃんと、ナムチビ。それと、ボランティアからはドクター。さらに来賓として来ていたシルビアさんの親戚のおばさんも1月誕生日ということで、4人が前に出たところで、みんなでハッピーバースデーソングを歌う。と、ここで、忘れちゃいけないのが、カマウさん。実は、カマウさんも1月誕生日だそうで。ただ・・・ビックリさせてやろうってことで、この場でカマウさんも一緒に祝うというのは、カマウさん自身には内緒にしておいたのですよ。途中で突然、カマウさん誕生日おめでとうという流れになり、60歳の誕生日ということで、ボランティアの女の子たちが寝ずに作っていた赤いちゃんちゃんこをプレゼント。その後、みんなでケーキを分けて食べて。誕生日パーティ終了。
そして、最後に・・・来賓の方々から暖かい言葉をもらって、ニューイヤーパーティの締め。いろんな事情があって、ニュートピアを離れてしまった子どもたちも、このパーティには駆けつけてきてくれていて。その子たちが前に並んだ後、みんなでニュートピアソングを歌っている時、彼らが流した涙がとても印象的だった。本当は、まだまだここで、みんなと一緒に過ごしていたかったんだろうなって。
そうそう、こんな楽しいニューイヤーイベントが開催されているニュートピアですが、裏では、深刻な財政不足に悩まされているとのこと。今、20数人抱えている子どもたちを、今後も養っていくのが厳しくなってきていて・・・今日、かけつけてくれた<ニュートピアを離れてしまった子どもたち>というのは、昨年末、卒業というカタチで、出て行ってもらった子どもたち。さらに、今、ニュートピアで生活している子どもたち数名も、年明けそうそう、卒業というカタチになるという。親御さんが存命で、引き取り手のある子どもたちが対象になるみたいなんだけど・・・そもそも、事情があって、ニュートピアにやってきた子どもたちなワケで。それが、またニュートピアを離れなければならないっていうのは・・・子どもたち自身は、離れたくないって思っているんだろうな。それは、離れてしまった子どもたちが流した涙から推測できる。もちろん、この状況に一番悔しくて、悩んでいるのはカマウさんなのだが。普段は明るく、強い父親イメージで、ニュートピアを牽引しているカマウさんですが、裏ではいろいろな苦悩を抱えている。カマウさんの苦悩は、最終日の夜、リンさんとカマウさんとオイラの3人で話しをした時に、たっぷり聞かせてもらうことになる。
ま、そんな裏事情は、今日のところは心の中にしまっておきましょう。今日は、ハッピーなニューイヤー。明るくハッピーなまま終了したパーティ。いやぁ、子どもたちが楽しんでくれたようで、ホントよかった。
夜、ボランティアメンバーで、カルバリオの村に繰り出し、ビール&ジュースでお疲れ乾杯。なんだか、バタバタしすぎて、年越し&年明けの実感がなかった2012年の幕開けでしたが、これはこれで、素敵な想いが心に残る、いい元旦だったなぁ、と、トブさんが、村の人からおすそ分けでもらったというふかしジャガイモを、つまませてもらいながら、思うオイラのであった。
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