(English)
Today I left from Arba Minch and arrived at Shashamene. Here's north of town is known to locals as "Jamaica".
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南部旅から戻ってきて、とりあえずは、アルバミンチで一日くらいユックリしようと思ったのだが・・・アルバミンチの町や宿は、なんかユックリしづらい雰囲気。暑いし。ということで、今日、もう、移動してしまうことに。アルバミンチの近くにあるデゥルセ族の村もちょっと興味はあったのだが、民族はもう、お腹一杯になったこともあり、アディスへ戻ることに。
が、アディスに戻る途中に、シャシャマネという町を通ることになってまして。このシャシャマネの近くに、<ジャマイカビレッジ>と呼ばれるラスタの人たちが住む村があるらしいのですよ。まぁ、中米ではジャマイカにいくこともなく、ラスタにもそんなに興味がなかったオイラだったのですが、実は、ジンバブエで出会ったヒロキくんから、停電時の旅人談義をしている時に、ラスタにまつわるお話を聞かせてもらったことがありまして。それまで、ラスタの人って、ドレッドヘアーに緑黄赤カラーのでっかい帽子をかぶり、マリファナをプカプカさせている人たちってイメージしかなかったのですが、それは、ナチュラル信仰に基づいてる彼らの生き方の、ホンの表面的に見える一部分でしかないってことに気づかされまして。
もともと、カリブや南アメリカで差別や弾圧を受け、疲弊していた黒人たち。そんな黒人たちの中で、祖国アフリカへ戻ろうというアフリカ回帰主義が生まれてきた。そして、それは、実際にアフリカへ帰るということではなく、アフリカ式の文化スタイルで生活をしていく、という流れになっていく。これが、ラスタファリ運動と呼ばれるようになる。この運動から、自然食を採取するという菜食メインの食文化、自分の体に刃物をあてることを禁じることにより髪の毛を切ることもできなくなった結果のドレッドヘア、神聖な植物とされる大麻を体に取り入れるガンジャの吸引、が彼らの文化として生まれてきた。
そう、ラスタとは、ただ怠惰に生活をする人たちのことではないのだ。そんな印象を持っていてゴメンなさい。もともと、黒人による解放精神が、弾圧からの逃避という意味合いもあり、世捨て人風で厭世的に見えるあのスタイルになっていったということなのだ。
で、このジャマイカを中心にしたカリブ&南アフリカの運動が、どうエチオピアと結びつくのかというと・・・近代になっても植民地化されなかったエチオピアを黒人の魂の故郷とする考え方がありまして。その考え方がラスタの人たちの中で広まった結果、アフリカへ戻ろう、というスローガンのアフリカとは<エチオピア>を指すという意識が芽生えていったという。で、最終的に、ラスタの人たちは、エチオピアの皇帝ハイレ・セラシエ1世を、神として崇拝するようになる。その神であるハイレ・セラシエは、カリブ&南アフリカの黒人に対して、シャシャマネのマルカウォディャ地区を、ラスタの人たちに与えると約束する。こうして、カリブ&南アフリカの人たちにとって、<アフリカに戻る>という願望が、エチオピア、シャシャマネに戻るという現実に帰着されることになったというのだ。
現在、シャシャマネには、実際に<アフリカに戻る>ということを現実化し、ジャマイカから、神より与えられた地<シャシャマネ>へ移ってきたラスタファリアンが数百人ほど住んでいるとのこと。ということで、ここは、<ジャマイカビレッジ>と呼ばれるようになっている。ちなみに、ここでは、ジャマイカから来た人とは別に、エチオピア人で、ラスタの精神に共感し、ラスタファリアンとなった人たちも、大勢暮らしているらしい。
そんなことを知り、ちょっと気になるようになったラスタ・・・せっかくだから、ジャマイカビレッジに行ってみることにしたのですよ。
アルバミンチから、ソド行きのバスに乗って、ソドで乗り換えて、シャシャマネへ。そろそろエチオピアのバスの乗り方に慣れてきたオイラ、まぁ、6時きっかりにバス停に行かなくても、意外と、バスには乗れるもんだ、という経験則から、今日は6時に起きて、出発準備をして、それからバスターミナルへ向かうミニバスに乗って、7時過ぎにバスターミナルに到着。で、ソド行きのバスはどこですか?と、ターミナルにいる人たちに聞きながら、ソド行きのバスに乗り込む。どうやらオイラが最後の一人だったようで、通常の座席ではなく、運転席と助手席の間の後部にあるちょっとしたスペースに座布団が引いてあり、そこに座らせてもらうことに。この席、意外と快適。隣の人とぶつかることもないから、キツイ思いをしないですむ。ま、座ると、バスの座席に座っている人たちと対面で向かい合うことになるので、ちょっぴりこっぱずかしい思いをすることになるのですが。
さて、バスに揺られて、しばらくしたところで、バスが止まった。止まった途端に、前方から、すごい数の人たちが押し寄せてきた。アフリカ名物、バスに群がる物売りだ。で、ここで、何が売られているかというと・・・マンゴーとか、アボガドとか、バナナなのですよ。果物が安くておいしいエチオピア、北部の乾いた大地では、フルーツがとれるような雰囲気なんてまったくなかったんで、どこで生産されているのだろう、って思っていたのですが・・・ここ、アルバミンチ周辺とか、ジンカ周辺が、フルーツ生産地らしいのです。たらいいっぱいに山盛りにされたマンゴーを、売ってくるおばちゃんたち。一つとか二つではなく、たらいごと買えと言ってくるおばちゃんたち。う~ん、買いたいけど、こんなにいっぱいはいらないぞ、マンゴー。が、やっぱり買いたい。どうしようかなぁと思っていたら、マンゴーを袋一杯買い込んだバス助手のおじさんが、「これ、袋に入りきらなかったからあげるよ」と言って、マンゴーをくれた。おお、ありがと~おじさん。ああ、やっぱりエチオピア人っていい人多いな。
さて、ソドでバスを乗り換え、シャシャマネへ。到着したシャシャマネで、昼飯を食べた後、バスターミナル横にある宿にチェックイン。部屋が広くてこぎれいで、過ごしやすそう。シャシャマネまでくると、高度も上がって、暑すぎることもない。
そして、早速ジャマイカビレッジへ。バスターミナルから、すぐ近くというので、歩いていってみたのだが、なんか、ジャマイカっぽい雰囲気は感じない。普通のエチオピアの村の風情がただよう雰囲気が続く。が、ところどころに、緑黄赤のラスタカラーで彩られた壁があったりして、なんとなく、ラスタな雰囲気がないことはない。けど、こんな感じなのかぁ、と思って歩いていたら・・・やたらと声をかけられはじめた。むむむ、ここは、ラリベラ以上の絡まれ方をする場所のようだ。めんどくさいくらい人が近寄ってくる。そして、一人で歩いているだけだから、と近寄っている人を振り切ろうとすると、なんか悪態をついて、後ろから怒鳴ってくる。ああ~なんだここ、感じ悪い場所だぞ。とりあえず、ナイアビンギ教会という、ラスタの人たちが集まるという教会だけでもいってみることに。が、場所が分からない。どうしようかな、と歩いていると、また声をかけてくる男の人がいたので、とりあえず、教会の場所を聞いてみることに、「チャーチはどこ?」と聞くと、「案内するよ」と言ってくれ、一緒に行ったのだが・・・辿り着いたのは、チャット売りのおじさんの場所。「いや、チャットじゃなくて、チャーチ。ナイアビンギ」と、苦笑いでオイラが言うと「ああ、ビンギね」と、今度こそ、教会に案内してもらいまして。
で、辿り着いた教会、一応敷地内には入れてくれたものの、教会内部は、今開いてないから、また今度来てね、とつれない感じ。写真を撮ろうとすると、「今はダメだから」と写真も撮らせてくれない。ま、しょうがないか、と教会を後にすることに。
ホントはね、この教会で繰り広げられるという、ナイアビンギ音楽にとっても興味があったんですよ。複数の太鼓によるアンサンブルリズムで、演奏がなされるって聞いて。でも、その演奏が行われている集会は不定期らしくて。アキさんやミカさんたちが滞在していた、ボブ・マーリーの誕生日には、きっと盛大な集会が繰り広げられたんだろうケド、今はやっていない・・・っていうか、それ以前に、教会内に入れない。
ちなみに、なんで、ラスタ=レゲエ=ボブ・マーリーというイメージになっちゃっているかというと、ラスタの思想やメッセージを伝える手段として、レゲエ音楽が使われたということ。で、多くのレゲエミュージシャンが誕生していったのだが、その中でボブ・マーリーがラスタの人たちから圧倒的な支持を得て、カリスマ的人気を持つ存在となったらしい。
う~ん、しかし、歩いていると、変な感じで絡まれるし、教会には入れないし・・・そもそも、ラスタな雰囲気が全然しないのが残念。もっと、村の奥に入っていけば、ラスタな感じを味わえるのかもしれないケド・・・なんか、ここは、あまりいい評判を聞かない場所だって聞いてたけど、やっぱりいい印象をもてないな。本当のラスタファリアンはいい人なのかもしれないけど、自称ラスタファリアンの人たちがウザ過ぎる。もう、いいや、ここは。嫌な感じがすると、オイラのセンサーが反応するので、あまり足を踏み込まないことにしようと、戻ることに。
で、戻る途中、コーヒー屋台で、コーヒーを飲みながらマッタリしていたラスタファリアンな3人を発見できた。おお、ようやくラスタな感じに出会えた、と挨拶をして、写真を撮らせてもらうことに。見かけは厳つい兄ちゃんたちだったが、話してみるといい人たちだった。う~ん、この3人みたいにいい感じの人たちも一応いるんだな・・・
エチオピアではあるんだけど、なんか違うんだよな。そして、オイラが好きなエチオピアと逆の方向に、違っちゃっている印象なのが残念・・・
う~ん、もっと入り込んだら、また違った印象に変わるのだろうか?ココ。
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