Rhythm Music of West Africa
西アフリカのリズム・ミュージック

2012.3.9 / Senegal(Dakar(Yoff)) 本日 自転車0km走行 : Total 36747km走行
天気:曇のち晴 ネット:1
朝飯→フランスパン 昼飯→チェブ・ジェン 夕飯→サンドイッチ / 宿→Via Via(11200CFA)

(English)
 Today I learned Djembe. I listened to Rhythm Music of West Africa.



 10時にジギが来るというのに、9時半まで眠りこけていたオイラ。まぁ、今日はしょうがないんです。だって、ライブが終わらないんですもん。それにしても、セネガルのライブ、始まるのと終わるのが遅すぎるでしょ。夜の9時くらいから始めてくれれば、こんな寝不足の朝を迎えなくてもすむのに・・・

 そんな寝不足でも、気合を入れて叩きまくった、今日のジャンベレッスンは・・・タタツツタツタタツツドツドドツツというパターンから始まり、この変形パターンとして、タツツタタツタタタツドツドドツツというパターンを練習。この後、タツツタタツタツドツドツというパターンをジギが叩き始めたのだが・・・この頃から、ジギが、やりながらパターンを作っていっている感がしてきた。なんとなく、叩いてて、お、これ、っていう顔をしたジギが「次はこれを叩いて」ってオイラに指示するんだもん。しかも、思いつきで叩いたフレーズだから、なんかどんどん変化していくし。ま、いいんです。ジャンベってこういうもんなのですから。もともとコミュニケーションのための道具だし。言葉と同じ。で、次に、これまたジギの思いつきパターンらしい、タツタツツツツツツツタツドツツツツツツツというパターンを練習した後、タタタツタタツツタツドツというパターンに突入し、タタツツツツタツドツドツタツタタツツタツドツツツというパターンで、本日のパターン練習は終了。最後に、ソロフレーズを教えてもらい、12時半。

 さて、宿に戻って、復習しようと思ったものの、昨日のンバラライブが頭にこびりついて離れない。特に、サバールの音が、今でも頭の中で鳴り響く。ということで、今日は、復習はそっちのけで、サバールでいいアルバムがないかと探すことに。宿のお姉さんに聞いたのだが、サバールアルバムはないとのこと。じゃぁ、しょうがない、iTunesで探してみようと、パソコンを広げる。

 すると、早速辿り着いた。セネガルには、サバールで伝説となっている名人がいた。「太鼓の神様」とも評される、ドゥドゥ・ニジャエ・ローズ。早速iTunesで、アルバム<Djabote>を聴いて、度肝を抜かれた。サバールの音色は何度も生で聞き、その熱いビートに魅せられつつあるオイラ。今だからこそ、ドゥドゥ・ニジャエ・ローズのサバールの凄さが分かる。この人のビートは、凄い。これを聴いて、サバールもやってみたくなった。ジャンベとはまた違う魅力を持った、バチを使うからこそ表現できる固いビート。これをオイラも奏でてみたい。

 で、そんな素晴らしいサバール音楽を聴いちゃったら、もう止まらなくなってしまいまして。リズムミュージックに興味があって西アフリカにやってきたオイラ。今日は、もう、この流れで、西アフリカのリズムミュージックについて、調べまくって勉強することに。

 さて、リズムと言えば、やっぱり、まずは、ジャンベ。<ジャンベ><西アフリカ>で、ネット検索すると、大抵引っかかってくるのが、ママディ・ケイタというアーティスト。ギニア出身のこの人の叩くジャンベリズムは、スゴイとのこと。ギニアのリズムが面白いと言われるのは、この人のジャンベ・リズムがあるからのようだ。で、このママディ・ケイタを調べているうちに、もともと、ギニアという国が興味深い音楽発展をしてきたということが分かってきまして・・・

 ギニア共和国は1558年アフリカ大陸がヨーロッパ諸国の植民地だった頃、アフリカのどこの国よりも早く独立。独立後のギニアは、宗主国からの協力を一切絶って自分たちで国づくりを進めていくことになり・・・ここでとられた政策が、ギニアの音楽文化を海外との架け橋にしようという政策だったのです。国から派遣されたスカウトマンが、ギニア中を走り回り、村々の名人やこれから名人になる素質のある子供たちを集め、厳しい指導のもと、優れた音楽家たちを育てていったとのこと。<国立バレエ団>や<バレエアフリカン>といった伝統音楽をベースにしたグループ、そして<ベンベヤジャズ>といった西洋の音楽・楽器をベースにギニアのグルーブを盛り込んだバンドなど、世界に通用する音楽を作れるバレエ団、グループを生み出していったらしいのです。

今は、そのギニアの政策に倣って、音楽を国をあげてバックアップしているセネガルやマリが音楽大国として名をはせてきてますが、もともと、ギニアがそういう存在だったようなのです、ハイ。

 ジャンベが世界的に広まったのも、国立バレエ団バレエジョリバに所属していたママディケイタが、映画「ジェンベフォラ」で強烈な演奏を披露したから。これが、世界中で公開されたことにより、瞬く間にジェンベが世界中で広がることになったようです。

 ということで、iTunesで、ママディ・ケイタのアルバム<Mandeng Djara>をダウンロードして聴いてみる。これがスゴイ。ああ、こんなジャンベが叩いてみたい。

 で、引き続き、ジャンベについて調べてみると、ギニア、セネガル、マリだけではなく、コートジボアールやブルキナファソにも、素敵なジャンベ奏者がいるらしい。いろいろ調べて視聴して、これは!と思った、ブルキナファソ出身で、コートジボアールで活躍中のアダマ・ドラメのライブ版<Adama Dramé: Live>をiTunesでこれまたダウンロードして全曲聴いてみる。これまたスゴイ。

 う~む・・・セネガルは、あんまり有名なジャンベ奏者っていないんだな。やっぱりセネガルの男は、サバールに行っちゃうのかなぁ・・・

 それにしても、同じジャンベでも、それぞれ、個性があるのが興味深い。アーティスト固有の特性なんだろうか?それとも、国民性ってことが現れているのだろうか。ギニアのジャンベと、コートジボアールのジャンベと、マリのジャンベと、セネガルのジャンベは違うのだろうか?うむむ・・・ジャンベはセネガルで習えればいいや、って思っていたのだが、こういうことを知ると、それぞれの国による違いを知りたくなる。この違いを知るのは、現地に行くのが一番ではあるんだよなぁ・・・暑いらしいから、行くのは止めようと思っていた、ギニアやマリ・・・やっぱ行くかぁ・・・

 ちなみに、ジャンベは、西アフリカ地域に住むバンバラ族が生み出した太鼓だそうで。元々、バマナ語(バンバラ語)で「ジェベバラ」と呼ばれていたとのこと。ジェベ=調和、バラ=太鼓で「調和の太鼓」という名の打楽器。 ジャンベは、西アフリカの人々の暮らしのどんな場面にも欠くことのできない太鼓で、結婚や埋葬などの儀式、祭り、娯楽だけでなく、癒しや、労働の場でも演奏されるとのこと。また、文字のない時代から、音楽を楽しむだけでなく、西アフリカの村々での通信手段としても使われてきたと言われてまして。

 うむむ、西アフリカのリズム・ミュージックは魅力的すぎる。もっともっと知りたい。もっともっと浸りたい。