Celebration with Djembe
コレを見るまでは去れないって思ってた:ジャンベ修行Ⅱ25日目

2012.4.15 / Senegal(Kafountine) 本日 自転車0km走行 : Total 37294km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→晩飯の残り 昼飯→メリーの店の昼食 夕飯→宿の夕食 / 宿→Casa di Mansah(3000CFAたぶん)

(English)
 I stayed in Kafountine. I learned Djembe.



 そろそろカフォンティン脱出を考えているオイラ、午前中は、電源が取れるカフェに行って、急ピッチで日記を書き込んでいるところなのですが・・・実は、カフォンティンを去る前に、見ておきたいと思っている、心残りなことがありまして。

 それは・・・祝い事で繰り広げられるジャンベ演奏。

 ライブ会場などでの、ジャンベ演奏は、何度も目にしたし耳にしてきたんですよ。でもこれは、ステージ用のスタイルに昇華されたジャンベ演奏でして。もともと、西アフリカの人々の生活に密接に絡んでいたジャンベ演奏は、ちょっと違うらしいのですよ。ステージ用のスタイルに対して、村の音楽スタイルっていうか。もっと緩くて伸びやかなものみたいで。

 カフォンティンに来たのも、この村の音楽でのジャンベが見れるのを期待していたんです。でも・・・確かにジャンベの音はあちこちから聴こえてくる村だっていうことは分かったんですが、そこで、繰り広げられているのは、あくまで、個人練習だったり、バンド練習だったりして。全然村のお祝い事みたいな場面で、演奏されるジャンベ、には遭遇できずにいて。

 まぁ、これには、カフォンティンを出た後でも、途中、自転車で走っていたら、偶然出会えるかもしれないんですけど・・・可能性としては、カフォンティンで、遭遇する確率のほうが、絶対高いはず、ここで見ておかねば後悔するハメになるかも、と思っていたんです。

 そんなことを胸に抱きながら、今日もカフェでパソコンを広げて日記を綴っていたら・・・いつものように、どこからともなく、ジャンベの音が聴こえてきた。まぁ、また練習だろうなぁって思ったオイラは、日記を書くことを優先しようと、そのままパソコンに向かっていたのだが・・・ジャンベの音と共に、笛の音やかすかに歌声らしきものも、聞こえてくるではないですか。

 こ、これは、ひょっとして・・・

 ジャンベの音の元に行ってみることにしたオイラ。パソコンは広げたまま。一応、カフェのマスターには、「戻ってくるから、見ておいて」と言ってカフェを飛び出す。こんな無用心なことは、普通はやらない。今回は、そんなことをさせるくらい、オイラの胸を騒がせるジャンベ音だったんです。

 で、行ってみたら・・・やっぱり、だった。

 これだけは絶対見たいって思っていた光景が目の前で繰り広げられていた。

 ジャンベの音色に合わせて、祝い事の正装に身を包んだ女の人たちが、踊っていた。彼女たちが、手に持つ拍子木みたいなものを鳴らし打つ。最初はこれが伴奏なのかと思っていたのだが、どうやらリズムのテンポの主導権を持っているのは、この拍子木の方。踊る彼女たちのテンションが、拍子木で刻むテンポを上げ、それにつられて、ジャンベのリズムもあがっていくって感じ。

 安保さんから、「私は、ダカールを離れた村で、何かお祝い事があるたびにやっている太鼓と、それに合わせて踊る雰囲気が好きでした。泥臭いけど躍動感のある感じです。最後のころは、一緒に踊ったりしてました。その太鼓の音も聞いてください。踊りは、私がやっても品の悪い盆踊りにしかならなかったけど(笑)。」って、メールで教えてもらってから、この<お祝い事で、太鼓に合わせてダンスする女性たち>を見るのを楽しみにしていたオイラ。ああ、やっと念願が叶ったよぉ。そして、期待していた以上の女の人たちの躍動感あるダンスっぷり。うんうん、これ、安保さんが盆踊り・・・って言うのもなんとなくは分かる。この場に日本人が入ると、たぶん、どうしても盆踊りステップになっちゃうんだと思うんですよ。雰囲気はそんな感じなんだもん。でも、セネガルの女の人は、足のステップと腰の動かし方が、決定的に違う。この足のステップと腰の動きが、日本ののほほんとした盆踊り空間ではなく、セネガルらしい、躍動する空間を作り上げていっているのです。

 う~ん、いや、腰の動きっていうか・・・アフリカの女性特有のお尻のシェイプがこの雰囲気を作り上げているのかもしれない、って気もする。

 なんのお祝い事なんだかはよく分からなかったのですが、とにかく、この空間を楽しませてもらっちゃいまして。そして、気づいたら、もう14時半過ぎ。そろそろレッスンに向かわねば遅刻してしまう、と、ちょうどお開きになったところだったので、お祝い場を後にするオイラ。

 いつもより遅くなっちゃったのですが、まずは昼飯・・・と思って、メリーのところに行ったら「今日はもう、こないかと思って・・・料理全部だしちゃったわ。ごめん、もう、何もないの」と言われショック。まぁ、最近、ディザンのところに言ったら、だいたい昼飯中で、「ヨシ、一緒に食べろ食べろ」と地元飯を勧めてくれていたので、今日も、とりあえずの飯にはありつけるだろう、と思っていたのだが、今日に限って、「早めに飯はすませちゃった」と、ディザン。

 ああ、この空腹でレッスンはつらい・・・でもいいんです。今日は、西アフリカで一番見たかった光景を見ることができたのだから。ちなみに、今日のディザンレッスンは、今まで習った曲の総復習。新しいフレーズはなし。