Bon voyage!
カフォンティンの皆さんとの別れがツライ:ジャンベ修行Ⅱ28日目

2012.4.18 / Senegal(Kafountine) 本日 自転車0km走行 : Total 37294km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→昨日の晩飯の残り 昼飯→メリーの店の昼食 夕飯→宿の夕食 / 宿→Casa di Mansah(3000CFA)

(English)
 I stayed in Kafountine. I learned Djembe.



 いよいよ、明日、カフォンティンを発つことにした。まだまだディザンから教わりたいことがあるっちゃぁあるのだが、ディザンが明日から、オランダに行ってしまうため、いなくなってしまうのだ。オランダにいる彼女に会いに行くため、2ヶ月カフォンティンを不在にするっていう師匠。え?ここで一緒に暮らしているマムはどうなるんですか?という、野暮な質問は、師匠にぶつけることはできないオイラ。とにかく、師匠が2ヶ月もいなくなっちゃうというので、オイラも、修行を一区切りさせることにしたのです。

 まぁ、こういうことでもないと、抜け出せないから、カフォンティン。

 なんかねぇ、すっかり居心地がよくなっちゃったんですよ、ココ。気候的に過ごしやすい場所で。暑い暑いと騒いでいた西アフリカですが、実はカフォンティンは、そんなに暑くなかったんです。海が近いということで、寒流からの風がビュービュー吹いていて、太陽の日差しは強いけど、体感温度的には、むしろ涼しい感じ。夜なんて逆に冷えすぎちゃって、寝袋にくるまって寝ないといけないほどだったりして。で、風が強すぎて飛んでられないのか、蚊とかも全然いなかったし。風が吹かない日に、サンドフライが飛んで何箇所か刺されて痒い思いをしたけど、基本的にムシ刺されに悩まされることもなかった。

 そして、なんといっても、ここで知り合った人たちが素敵過ぎるっていうのが、気候的な理由以上に、居心地をよくさせてくれている理由だった。

 そんな人たちに、「明日出発することにしました」と言って周るのが、ツライ。まず、宿のおばちゃんに、報告。毎日食べきれないから少なくして、とお願いするほど山盛りの夕飯を用意してくれてたおばちゃん(結局後半、食べ切れなかった夕飯は、次の日の朝食にしてました)。明日出発することにしたので、清算を、とお願いし、4週間分の宿代を支払う。長期滞在となったので、最初3000CFAと言っていた宿代も、安くしてくれるかもと期待していたのだが、そこは譲ってくれず。宿代3000CFAを29泊分と、夕食27食分(一食1000CFA)を、まとめ払い。ホクホク顔でお金を受け取ってくれました。そうそう、まったく客ッけがないこの宿なんですが、どうやら、2月に行われるカフォンティンのカーニバルの時に、メッチャツーリストが訪れるらしくて。そこで一気に収入があるようです。ま、ふだんは、家族だけで電気を使わない自給自足の生活しているようなので、そんなに収入なくても困らなさそうですが。

 そうそう、ディザン師匠がいるカンパメント、そこなら、弟子割引ということで、当初一泊5000CFAのところを2500CFAで泊まらせてくれるって言われていたんですよ。うむ、カサ・ディ・マンシャより安い、と思ったのですが、その値段差だったら、一日中ジャンベを叩けるカサ・ディ・マンシャの方がいいなって思ったので、結局移らなかったんです。師匠のところのカンパメントは村の中心に近いから、一日中叩きまくるってワケにはいかない。

 さて、次に村での挨拶周り。いつも村に出るときに挨拶するお土産屋のお兄ちゃん(最初にアサラトを直してくれたお兄ちゃん)、そして、別の土産屋に行ってアサラトマスターのおばちゃんに、明日出発することを報告。その後、ここんところ日記書き作業をするために、通うようになったカフェのマスターに挨拶して、その近くにあり、よく利用していたネット屋の聾唖のお兄ちゃんにも挨拶。

 そして、村を一通り歩き回って、昼飯を食べに訪れたメリーのレストランでも、メリー姉さんに「今日が最後の食事。明日出発するよ」と報告。いやぁ、カフォンティンでの昼飯は、ほとんどここで食べてたからねぇ。正直料理の腕はちとビミョウですが、気立てのよさに惚れた弱みで通い続けたメリーのレストラン。ちなみに、メリー姉さん既婚です。かっこいい旦那がいます。かわいい娘もいます。で、そんなメリー姉さん、飯を出してくれた後、一旦引っ込んだ後、再び顔を出し、「これ、プレゼント」と、お守りをくれるっていうじゃないですか。ああ、この優しさがヤバイです。泣けてきます。「ボン、ボヤージュ」と言って、見送ってくれるメリー姉さん。泣き顔は見せられない、と、向けた背中で見送られる暖かさを感じながら、レストランを後にするオイラだったのでした。

 さて、ディザン師匠のレッスンも、最後。総復習的な練習をして、最後の1時間があっという間に終わる。最後に記念撮影をということで、師匠と、内弟子のチョとライと、たぶん師匠の奥さんであるマムと一緒にパシャリ。「もう、我々はファミリーだから」と言ってくれたディザン師匠。ホント、お世話になりました。う~ん、ディザンにはまだまだ近くにいて、いろいろ教わりたいことがあるんだけど・・・まぁ、たっぷり撮らせてもらったプレイビデオを見ながら、自己学習します・・・そして、ひょっとしたら、今度の2月に戻ってきて、また教えを請うことになるかもしんないし。

 え?2月に・・・?ええ、最初にダカールで知り合ったマーシャにカフォンティンのことを教えてもらった時、「この間までカーニバルをやっていたんだけどね」って言われてたんですが、あれが、2月で。カフォンティンのカーニバル、相当盛り上がるようです。ディザン師匠も、「ヨシ、来年の2月に戻ってくるんだろ?え?旅が続く?カフォンティンのカーニバルを見ない?信じられない!」って言ってたんで・・・ハマりつつある、西アフリカ旅が続くようであれば・・・次の2月に再びカフォンティンなんてことも、ないワケではなさそうなので・・・

 さて、宿に戻ったら、待っていたジプソンが「ジャンベを持って、すぐに出発!」と、近くのオスマン(以前ギターを弾いてくれたジプソンの友人)宅へ連れていってくれた。実は、昨日の晩、明日、出発することにしたというオイラの話を聞いたジプソン、近くにいる友人たちを集めて、ジャンベによる送別演奏の会に招待してくれることになったのですよ。みんなでジャンベを持ち寄って叩きあう会、あ、もちろん、オイラも、演奏者として加わります。

 ちなみに、ジャンベは置くときには、斜めにして置くべしとのこと。最終日にして、ジプソンから指摘されました。安定するからと、直立にして置くとヘッドによくないそうです。底から空気を逃がすように置くのがポイント。

 さて、演奏が始まったジプソンの友人たちとの合奏。今回は、誰に見せるわけでもなく、ただ、心地よくジャンベを叩く。途中、気分が乗ってきて、ジャンベを放り出して踊りだすオスマン。指から血を出しながら叩き続けてくれたリーダー。最高にハッピーな人たちばかりだ。ああ、なんか、ホント、カフォンティンに来てよかった。ここを教えてくれたマーシャに大感謝。

 うむむ、<大好きな滞在場所>という視点からみて、絶対に超える場所は今後ないだろう、と思っていたメヒコのケレタロ以上の場所になっちゃったかも、ここカフォンティン。まさか、アフリカで、しかもすばやく駆け抜けようと思っていた西アフリカで、こんな想いをすることになるなんて思ってもみなかったなぁ・・・う~ん、これが、旅、これぞ、旅。