Here is boader?
手続きなしで国境越え

2012.6.26 / Morocco(西サハラ:Laayoune~Tarfaya) 本日 自転車101km走行 : Total 38481km走行
天気:曇時々晴
朝飯→パン 昼飯→タジン 夕飯→ハリラ / 宿→Hotel Bahja(60ディルハム)

(English)
 I left from Laayoune. I decided torun by bicycle to Agadir.



 もう向かい風は嫌だ、と、北風に心をポキポキ折られてしまっているオイラは、この先もバスで移動するつもりだった。が、ラヨーンを歩いていると、風がない。あったとしても、微風くらいなのだ。これは、ひょっとして、この先は風が弱まるのか?もう、風に立ち向かわなくてもすむのか?と思ったオイラ、バス移動はとりやめ、ここから先は、自転車で走ることに。

 バス移動は、快適すぎて飽きちゃったし。それに、この先には、西サハラとモロッコの国境なるところがある。イミグレはないとは聞いているけど、一応、国境なるところは、なるべくワープはせず、自転車で越えたいっていう想いがありまして。

 天気はうす曇。太陽光は直接刺してこないので、走りやすいかと思ったのだが、やっぱり、曇り日はなんだか、蒸し暑い。モーリタニアのヌアクショットでもそうだったのだが、晴れている日の方が、暑いのだが、カラッとしていて、心地いい。

 で、街を抜けて砂漠道に突入。風は一応北から吹いてくるのだが、いつもと比べて全然弱い。もはや強風耐性がついてしまったオイラにとって、これくらいの逆風は大したことない。60kmくらいを、いいペースで走ることができた。

 とにかく走り続けてきたので、ここいらでちょっと休憩するか、と、木陰もなにもない、ただの道端で、パンを食べていたら・・・だんだん風が強くなってきた。

 休憩後、風が強まらないうちに走りきらなきゃと、走り始めたのだが、風はどんどん強くなる。ここからはいつもの風地獄となった。こいでもこいでも進まない。時速8kmの悲しい走り。先ほどの休憩場所からやっとのことで10kmほど進んだら、Tahという町に着いた。ここが、西サハラとモロッコをわける町らしい。オイラのGPSマップ上では、一応国境の黒い線が引かれている。だが、ここには、聞いていたとおり、イミグレなんてものはなかった。ノーチェックで、本来のモロッコ領へと入ることができるのだ。一応、国境線と思われるところに、記念碑的なモニュメントがあったのだが・・・う~ん、西サハラの人たちは、このモニュメントを一体どういう思いで見ているのだろうか?

 さて、とにかく喉が渇いているので、食堂に入って、まずは、冷たい炭酸を頼む。コーラを飲みたかったのだが、あいにくコーラがないということで、POMSというモロッコに入って初めて見たジュースを飲む。青りんご味のさわやか飲料で、意外とうまい。

 そして、だいぶ遅くなったが、昼食。タジンを食べる。ふ~、やっぱり、昼飯をちゃんと食べると、パワーの沸き方が違うな。今まで風に負けていたのは、途中でパワーのつくものをたべていなかったからかも。

 腹いっぱいになったから、風とも戦えるぞ!と、息巻いて後半の走りに挑んだのだが、さっきにも増して吹き付けてくる風に、体力が吸い取られ、タジンを食べて蓄えたパワーも、あっという間に使い果たしてしまった。タジンパワーも10kmしかもたない。道脇には、次の町まで25kmという表示が見えるのだが、今日もまた、この距離が果てしなく遠く感じる。

 何度も途中で走りをやめ、野宿してしまおうか、と思ったのだが、なんとかがんばり、Tafayaという町に到着。ヘロヘロになって辿り着いた宿の部屋がなんと3階。宿のお兄ちゃんに手伝ってもらい、荷物と自転車を部屋に運び入れて、ベッドに倒れこむ。ああ~、今日はもう、なにもしたくない~・・・今日は、史上最高に疲れた。ダフラで5日もダラダラしていたため、体力がすっかり落ちてしまっていた中での、全力100km走りは、カラダにこたえた。

 ちくしょ~、ラヨーンには騙された。風、まだまだビュービュー吹きまくりじゃん。あ~、もう、風、嫌い・・・そして、キツイだけのこんな走りはもうイヤだ。北風のせいで、自転車走りが嫌いになりそうだよ・・・