(English)
I stayed in Essouira.
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グナワが、正直期待を超えるものではなかったので、「ま、モロッコ、音楽的にはこんなもんか。あとは普通に観光地を巡って抜けることにするかな」と思ったのだが・・・エッサウィラの夜見た、モロッコ音楽とジャズのコラボレーションライブを見て、モロッコ音楽の深さの片鱗を感じてしまったオイラ。モロッコ音楽について、ちょっと調べることにしたのですよ。
で、ネットを見てみると、グナワ、ジャジューカ、マグレブ、アラブ民謡、アイッサワ(イサワ)、ベルベル音楽、ライ・・・と、モロッコ音楽に関連したキーワードがとりとめもなく出てくる。あまりに混沌としていて、ワケわからない。どうやら、モロッコ音楽とはひとくくりで出来るものではないらしい。アラブとブラックアフリカが融合するこの地、音楽もミクスチャーされ、様々な形態を生んでいったと思われる。
モロッコ、町を歩いているだけなら、アラブ系音楽をよく耳にする(この音楽がライなのか?)。テレビやラジオからは、あのアラビアンスケールのエキゾチックな音楽がガンガンにかかっているのだ。だが、一歩踏み込むと、違った音楽に遭遇できるのが、モロッコの面白いところ。グナワはアフリカ系(グナワの語源はギニアから来ているという説あり)だし、ベルベル音楽は砂漠の民の音楽で、アラブ音楽とはまた違うものらしい。さらに、ジャジューカをはじめとする、伝統儀礼音楽が各地にあるのが、他のアラブ国の音楽とは違ったところ。
う~ん、アラブ系音楽は、これから先、ふんだんに体験できるだろうから、モロッコでしか体験できない音楽体験をしておきたい。だとすると、まず、再び砂漠に行って、ベルベル音楽を、体験してくるか。アヒッドゥースやアフワーシュ、シェイハート、ルワイスと、ベルベル人でも族によって、違った音楽スタイルがあるらしいな、ふむふむ。そしてその後、アトラス山脈北部にあるというジャジューカに寄って、今は亡き、元ローリングストーンズのブライアン・ジョーンズがハマッたというジャジューカの音楽に浸ってみるとするか。
ちなみに、調べてみて分かったのだが、ウィリアム・バロウズが<4千年前のロックンロール>と称したのは、ジャジューカの音楽みたいですな。ブライアン・ジョーンズがジャジューカで録音した音源を基にして作ったレコード<BRIAN JONES PRESENTS THE PIPES OF PAN AT JAJOUKA>のライナーノーツに、
『さあ、この音楽を聴け。
4000年前から伝わる
ロックン・ロール・バンドの音を・・・
からだ全体で聴け。
体中に染み込ませて、動かされてみろ。
すると君は
地球最古の音楽と1つになれるのだ。』
と記したらしい。そりゃそうか、よく考えたらグナワはブラックアフリカから奴隷として連れてこられた黒人がこの地で作り上げたものだもんな。4千年も歴史があるワケがない。
魅力的な音楽に出会うために、この先のルートを決める。この方法が、オイラの旅らしいってことに、セネガル旅をしながら気づきまして。誰かの旅ブログを見て、誰かが決めた見所を見て周るっていうのも、まぁアリだけど・・・それだと、なんかただ旅させられている感が強くなっちゃうんですよね。誰もが訪れる場所に自分も来たっていうだけで、冒険心もあまり煽られないし。モチベーションもそこそこ。その点、自分が一番興味があるものを探っていくと、テンションあがるし、興味の対象がマイナーなものであればあるほど、ルートがオリジナルになる。そして、先人が少ないから、情報も少なく、おのずと、未知への突入となる。これが、結構冒険心をくすぐって、面白かったりするのですよ。
ところで・・・ジャジューカって村は一体どこにあるんでしょう?グーグルマップにも表示されないし、ロンプラにも載ってないし・・・情報が少なすぎて分からない・・・これはこれで困りもんではある、と、困る感じが、ちょっと楽しい。
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