Too much tough day by cycling
何がツライかって、全てがツライ

2012.8.10 / Morocco(Sidi Al Mokhtar~Marrakech) 本日 自転車101km走行 : Total 39427km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→スナック 昼飯→スナック 夕飯→スープ / 宿→Hotel de la Paix(70ディルハム)

(English)
 Today was hard day. I arrived at Marrakech...



 昨日の後半からまっすぐ道になり、ここから先は楽な走りができる・・・と思ったのだが、それは気のせいだった。今日は、モロッコで一番長く、そしてツライ走りの日となってしまったのだ・・・

 朝6時、目が覚めると、通りに座り込んだおじさんたちに見つめられていた。ま、そりゃそうだ。町の商店街の目抜き通りの脇に寝転がっている日本人なんて、めずらしくてしょうがないだろう。そんな見つめ続けるおじさんたちに、軽く会釈挨拶をして、早速出発。今朝の出発は、何の出発準備もいらない。ただ起き上がって、昨日のままの服装で、昨日のままのファニーバニーに乗るだけ。今日は、暑くならないうちに、距離をかせごう。ということで、日の出前にこぎはじめる。

 走り始めて25kmくらいは、まだ涼しくて快調だった。本当は昨日到着して、泊まるはずだった町に到着。ここで、開いているレストランを発見。うむむ、これくらいの規模の店だと、観光客向けの店とかあるんかいな、と期待して入ったのだが・・・ドアを開けているだけだった。やっぱり、食事は出していないとのこと。お腹は空いているのだが、ガッツリ朝飯は食べれず。とりあえず、水とスナックは売っていたので、1.5Lの水2本と、スナック菓子二つ購入して、朝飯とする。

 そこから20kmくらい走ったら、次の町に到着。ここでも、開いている売店を発見。むむむ、大観光地マラケシュに近づいたから、観光人向けに開いている店が増えてきたのだろうか?まぁ、なんにせよ、旅人にはありがたい。ここも、飯はないのだが、飲み物やスナック類なら買える。この調子だと、今日は、昨日みたいに何も買えずに困るということはなさそうだ。とりあえず、この店で冷たい炭酸ジュースをゲット。ちょうどお昼時だったので、スナックとヨーグルトを買い、昼食代わりに食べる。そして、日差しがきつくなってきたので、太陽光が一番激しい時間を避ける作戦を決行。2時間ほどココで、休むことに。

 しかし、この灼熱・・・水がないとホントダメですわ。ラマダンの日中は、ムスリムの人たちは、水も飲んじゃダメなことになっているけど、皆さん、よく耐えているな。もちろん、オイラはチャリ走りしているから、喉が異様に渇くんだけど、この灼熱、普通にダラダラしているだけでも、カラダから水分が抜けていくのがわかる。真夏のラマダンって、死者がでてもおかしくないですよ、いや、マジで。

 なんてことを考えていたら、2時間経過したのだが・・・太陽光はまだギラギラ。まぁ、十分休んだし、いいかげん走りはじめないと、マラケシュに到着できなくなる、ということで、走り始めた。が、5kmほど走ったところで、ヘバって、ダウン。やはり、この太陽光はキツ過ぎる。道脇にあった木陰に退避し、また1時間ほど、太陽光がおさまるのを待つ。

 1時間休んだら、こころもち、太陽光が弱まってくれたような気がしたので、再び走り始めたのだが・・・やっぱりそれは気のせいだった。また5kmほどでダウン。しかし、どうやら、この疲労、暑さのためだけではないようだ。昨日から、パワーのつくものを食べていないためのパワー不足だと思われる。だって、ビスケットとスナックとスープ一杯しか食べてないもんな。やっぱり、移動食はビスケットなんかじゃカラダが持たない。モサモサして美味くないなんて言ってないで、ちゃんとパンを携帯しておけばよかった。なんて、思いながら走っていると、またもや、開いている売店を発見。あいにく、パンは手に入らなかったが、ここでも、ジュースとヨーグルトは手に入った。ヨーグルトはプロテインとか含まれていて、意外とパワー食となるので助かる。

 さて、この時間になると、手持ちの水が熱湯になってくる。水を入れたケースを濡らし、放射冷却で冷やそうとしても、もはや冷えるレベルではない。走り始めると、すぐ喉が渇いてくるのだが、手持ちの水を飲んでも全然喉の渇きが癒されない。ああ、もう、ジュースでなくてもいい、冷たい水が飲みたい・・・

 なんてことを願いながら走っていて、またもや、道脇に開いていた売店を発見。即、飛び込んで、水を買う。で、ここで買った水が、なんと・・・カチカチに凍っていた。「全部凍ってて飲めないジャン」と、普通の人なら突っ込んで、買うのを拒否するくらい完全氷結しているペットボトルなのだが、手持ちの水が熱湯なオイラには、絶好の買い物。凍っている水のペットボトルに、熱湯を流し入れると、氷が溶かされ、熱湯は、すぐ冷たくなり、ちょうどよい冷水になる。くぅ~、ウマイ!!!

 冷たい水で元気になり、走り始めるも、その元気は一瞬だった。すぐにパワーダウン。やっぱり食べ物を食べないと、パワーがもたない。ということで、またちょっと進んだところで、スナック2個を購入。しばらく休憩。

 で、走り始めたが、またすぐパワーダウン。やっぱりスナック程度じゃダメだ。ちゃんとしたものを食べなきゃ、と思うのだが、開いている店で買えるのはスナック程度。ああ、やっぱりラマダンをなめちゃいかんな。走るんだったら、もっとちゃんと食料を積んで挑まなきゃいけなかったのだ、と今更ながら、反省。いや、今日はもう、マラケシュ諦めて、この辺で夜の食事タイムまでダウンしてようか、なんて思いも頭にかすめ始めたところで・・・

 次に寄った店で、なんと、ソーセージを発見。これは嬉しかった。即購入。魚肉ソーセージっぽいパッケージだったそのソーセージ、味はビミョウだったが、とにかく食ったらパワーが出てきた。ふ~助かった。

しばらくソーセージパワーでがんばる。が、ソーセージパワーも、10kmくらいしかもたなかった。マラケシュまであと20kmというところで、またもやパワーダウン。ここで見つけた売店で、ジュースとヨーグルトでパワー補給。ヨーグルトであと20km、正直キツイところだったのだが、最後の最後、火事場のバカ力を発揮して・・・なんとか、日が落ちる前に、マラケシュの街の入り口に到着。

 間に合ったぁ~と思ったのもつかの間、マラケシュの街はデカかった。入り口からが大変だった。街に入ってから進めど進めど、目的地の旧市街に辿りつかない。日は落ち、空は真っ暗に。幸い、街中なため、電灯がついていて、なんとか走り続けることはできる。

 結局、安宿がある旧市街メディナに到着したのは20時半過ぎだった。が、ここでもホッとするのはまだ早かった。メディナに入ってからも迷いまくって、結局、宿に到着したのは21時半過ぎ。

 あ~、疲れ果てた。今日が、モロッコ走りで、一番ツライ日だ。砂漠越えなんて、実はたいしたことなかったじゃん、と、今日の走りを終えたオイラは思うのであった・・・

 そして、マラケシュ、到着しても全然ホッとできないのがツラい。とにかく、暑いのだ。日が暮れたというのに、外でも37度くらいある。熱がこもっちゃっている部屋内は、もう、天然のサウナ状態。あ~、こんな中ではとてもじゃないけど、作業なんてできやしない。エッサウィラで全てを終わらせてきて大正解だったよ。

 とりあえず、シャワーを浴びた後、夜の街に繰り出し、ハリラと果物ジュースだけ食べる。腹は減っているのだが、疲れすぎて固形物が喉を通らない。目の前のフナ広場はかなり盛り上がっている感じだったのだが、今日はもう、その盛り上がりに首を突っ込む元気もない。すぐに宿に戻って、寝る・・・

 ・・・が、暑すぎて、眠れず。ああ、もう、今日は、ツライ、ツラすぎるぞ。なにがツライって全てがツライ。そして、どれくらいツラかったかって・・・写真好きのオイラが、今日の後半はカメラを取り出すことすら億劫になるくらいツラかった、ああ。