(English)
I arrived at Tanger. Here is the last town of my africa running by bicycle.
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落ち着ける素敵な街だった、二泊くらいしてもいいかな、と思っていたのですが、ティトワン、なんか落ち着ける街ではなかったので、一泊で出発。
ここから先に、デカイ峠がひとつあり、そこを超えてしまえば、あとはもう、海。ジブラルタル海峡に出るのですよ。ジブラルタル海峡・・・アフリカとヨーロッパを隔てる海峡。そう、もう、アフリカ大陸縦断走りのゴールなのです。おそらく今日辿り着けるであろうタンジェという街が、このアフリカ縦断旅のゴールとなる町。
・・・なんですけど、気持ち的にはイマイチ盛り上がらない。いつものように、荷物をまとめ、いつものようにファニーバニーに装着し、いつものように走り出す。今日が最後の走り、って感じがしない。なんでなんだろな?南米縦断のゴールに設定していたウシュアイアに辿り着く時は、気持ち的にえらく盛り上がったのに。
タンジェって街にあまり思いいれがないからだろうか?
アフリカ縦断走りとしては最後だけど、この後も、エジプトとか実はまたアフリカに入るから、アフリカ最後として感傷に浸れないんだろうか?
盛り上がれない理由をいくつか考えてみたのだが、実際のところよくわからない。まぁ、走っていれば、そのうち盛り上がってくるさと、走り出す。
とりあえず、タンジェまでの距離を刻んだ距離碑を、動画で撮影。<アフリカ縦断ゴールまであと・・・>と、距離碑の数字がどんどん減っていく様子が、ゴールへの到達感を表せるかな、と思いまして。そして、そういうのを撮っていたら、自分の気持ちも盛り上がってくるかな、と思いまして。
が、残り25kmくらいまでは、ほぼ1kmごとにあった距離碑が、25kmを切ったあたりから、パッタリなくなってしまった。周囲の風景はすっかり町っぽくなってきて、距離碑を置くスペースがなくなったのか・・・う~ん、距離碑を撮ることで気持ちがもりあがりかけてきたのに、残念。
結局ピンと来ないまま、なし崩し的に、タンジェに到着。
ああ、ゴールっす・・・
ガッツポーズを撮るような場所はどこに・・・
さて、到着したタンジェは、大都会だった。ティトワンもデカイ街だと思ったけど、タンジェはそれ以上。ここは、もう、ヨーロッパですがな。ヨーロッパからタンジェに渡ってきた人たちの旅行記とか読むと(石田ゆうすけさんの<行かずに死ねるか>しかり)、猥雑なタンジェに入ると、雰囲気が一変。一気にアフリカを感じる景色になった・・・なんてことが書かれていたりするのですが、北上してくると、印象はまったく逆。ここは、もうアフリカの雰囲気は消え、ヨーロッパのかほりを感じる街だ。
タンジェでの宿はあっさり決まった。モロッコ最後ということで、奮発して、ちょっと高めの宿にしちゃったからかな。ヨーロッパに入ると、キャンプばかりで、なかなかベッドに寝れなくなるよ、って聞いてたから、最後に、気分のいいベッド生活を満喫しておこうと思って。
さて、一休みしてから、タンジェの街に繰り出した。いやぁ、もう、ここまで都会だと、都会って割り切っちゃうから、でかすぎてメンドクサイとか、そんな感情すら沸かない。
そして、そんな都会には、イスラム教では禁じられているお酒を扱うバーもあった。一人では酒を飲まないオイラであったが、まぁ、気分的にはイマイチ、ピンときていないが、一応、アフリカ縦断最後の街に辿り着いたことを祝って、ビールを飲むことに。
くぅ~、久々のビールは美味い。う~ん、エチオピア以来だ、この味。
ちょっと酔ったら気分がよくなってきた。ま、とりあえず、アフリカ走り切ったんだ、と、ここで、小さくガッツポーズ。
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