Sunday in Spain
スペインの日曜日

2012.9.16 / Spain(Zaragoza) 本日 自転車0km走行 : Total 40182km走行
天気:晴
朝飯→シリアル 昼飯→カルメンおばちゃんの家庭料理 夕飯→トルティージャ / 宿→カルロスの実家

(English)
 I stayed in Zaragoza. Today is sunday. So I enjoyed holiday life in spain with Carlos family.



 さて、本日、朝起きて、いつものように、キッチンに、勝手に食べていいよと言われている朝ごはんをいただきに行くと、<浅草>Tシャツを着た白髪のおじさんがいた。「ブエノス・ディアス」と挨拶して握手したこのおじさん、カルロスのお父さん。

 旅行好きのカルロスおじさんは、日本にも来たことがあるらしい。東京と、横浜と、仙台を訪問したそうで。で、その時遊びに行った浅草で、購入した<浅草>Tシャツ。オイラに気を使ってくれているのが分かって嬉しい。

 さて、今日は、そんなカルロスおじさんが街を案内してくれるというので、カルロスと共に、日曜日のサラゴサの街を散歩。まず公園をブラブラ。そして、その公園の横を流れる運河で、ちょうど本日開催されていた、手作りカヌーレースを見た。まぁ、レースというより、ただ、みんな思い思い好き勝手に、運河を下っているだけって感じの陽気なムード。いやぁ、スペイン人ってこういうお祭りムードが、ホント好きなんだなぁ・・・

 その後、カルロスおじちゃんの母親、カルロスのおばあちゃん宅を訪問。90歳になるというおばあちゃんは、めっちゃ元気だった。一応、カルロスには、「うちのばあちゃんの前では、とにかく、にっこりしてうなづいてくれればいいよ。それで、ばあちゃんはハッピーだからさ」と言っていたのだが・・・うなづくだけでは済まされない、質問をぶつけてくるじゃないですか。

 そして、このおばあちゃん、「コカコーラのカフェインが、気持ちを高揚させてくれるからいいのよ!」と、一緒に行ったバルではコカコーラを飲んじゃうようなファンキーな人。う~ん、90歳で、コカコーラ・・・

 さて、そんなカルロスのおばあちゃん宅に、おばあちゃんと一緒に住んでいる、カルロスおじちゃんの兄貴にあたるアルベルトおじちゃんが、日本人であるオイラに興味シンシンなのか、いろいろ話しかけてきてくれた。どうやら、アルベルトおじちゃん、マンガマニアらしい。で、コレクションを見せてくれるというので、部屋に案内してもらったのだが・・・部屋中が本棚になっていて、その本棚にぎっしりとマンガ本が並べてあった。<修羅の門>が表紙になっている、オイラにとっては懐かしの月刊マガジンとか置いてあって・・・もちろん、マンガって日本だけのものではない。スペインにもコミックがあるし、ヨーロッパの他の国にもコミックがある。アルベルトおじちゃんは、そんな世界各国のコミックを集めるのが趣味のようで。ま、コレクターですな。

 で、コレクターといえば・・・元気に「歩いていく!」と言うおばあちゃんと、カルロスの従兄弟にあたるジノと一緒に街歩きを再開して向かったのが、サラゴサの中心にある広場。ここでは、日曜日、いろんなモノが並べられるフリマみたいになっていた。いや、フリマというより、物々交換所と行ったほうが正しいかもしれない。ここには、ユーロの前のペセタ通貨時代の札やコイン、そして、サッカー選手や、ポケモン、動物のカードなどを並べた露店が、所狭しと、机を並べている。で、ここでは、もちろん欲しいカードを買うこともできるのだが、自分が持っているカードと、そこで並べられているカードを交換できるシステムになっているのだ。

 ちなみに、このコレクションカード、もともとは、5枚ワンパックで、袋詰めされていて街角の売店とかで売っている。が、この時点で中身は分からない。買ってみて、自分が持っているのとダブったカードがあったりすると、日曜日にここへ来て、自分が持っていないカードと交換できるってわけなのだ。

 で、ここで机を並べている行商の人以外でも、やってきた客同士で、交換が始まったりする。マニアな皆さんは、それぞれ、自分が持っているカード、まだ持っていないカードの番号を、ちゃんとリストアップしており、それを見ながら、カードを交換していくのだ。

 日本で言えば、ビックリマンチョコとか、プロ野球スナックのオマケシールやおまけカードと同じ。あれのお菓子がついていない版のやつが、純粋にコレクター心をくすぐるためだけのものが売られているのだ。

 で、こうしたカード交換、今や日本ではネットでやられるんだろうけど・・・でも、日曜日に、こういう場に<人と人が集まって>なされる交換会を見ると、スペイン(ヨーロッパ)では、こういうのをネットでやろうっていうことにはならないんだろうなって思わされた。というのも、ここは、ある意味社交の場なのだ。カード交換とい理由をつけて集まるのだが、結局、おしゃべりを楽しんでいる。一週間に一度、ここで出会う人たちと「一週間ぶりっ!」と言って話が始まったりして・・・カルロスおばあちゃんも、こういう場に出てきて、嬉々としていた。

 さて、そんな面があるので、このカードコレクション、子供がメインかと思いきや、意外と大人もやっている。カルロスおじちゃんも、ジノよりも熱心な動物カードコレクター。ま、カルロスおじちゃんは、仕事が獣医ということもあり、動物に思いいれがあるという面もあるらしんだけど。

 カード交換を堪能した後、ちょうどお昼になったので、カルロスの実家に戻る。家では、カルメンおばちゃんが、料理を作って待っててくれた。スペインでは、日曜日は、家族が集まる日。こうやって、大勢で食卓を囲んでランチとなる。オイラはゲストとして参加させてもらうのだが、今日はもう一人、カルロスおじちゃんの仕事仲間のインスダグラムさんも、ゲスト参加。ブラジルから働きに来ているというインスダグラムさん、クリチバに実家があるらしい。オイラ、クリチバにも行きましたよ、ということで、話が盛り上がる。

 さて、カルメンおばちゃんの美味しいランチをいただいた後、ちょっと休憩して、カルロスがまた外へ連れ出してくれた。どうやら、本日、サラゴサの中心にあるとある美術館で、ジャパン・フェスタなるものが開かれているので、行ってみないか?ということになったのだ。フランスのジャパン・エキスポとかでは、欧米人のコスプレさんが出没して盛り上がっているという話は聞いていたので、スペインではどんなもんなのだろう、と思って行ってみたら・・・

 いっぱい居ましたコスプレさんたち。

 まぁ、雰囲気は、日本のコミケを小さくした感じ。が、やはり、コスプレさんたちが、欧米人ですから。日本のコミケとはちょっと雰囲気が違う。なんか、妙に違和感がないのだ。キャラとして、成立しているというか、なんというか・・・なにやら、日本のマンガのキャラになりきっているようですが、オイラからみれば、なんかベツモノのキャラとして成立している感じ(まぁ、アナタなに?っていう人もいるっちゃぁ、いるのだが・・・)。

 海外に日本文化を紹介しようとすると、どうしても、マンガ・アニメやゲームが主軸になる。派手ですからね。さて、ここは一応、ジャパン・フェスタ。メインのマンガ・アニメ・ゲームコーナーに隠れるように、書道や、編み物のコーナーとかもあったりするのですよ。で、書道コーナーを覗かせてもらったのだが・・・ここが、大盛況。スペイン人の皆さんが、真剣に<はらい>の練習をしている。中に、ちょっと浮いた格好の女性がいた。もともとはマンガか、日本のキャラクターが好きだったんだろうと思われる。そんな彼女が、書道に熱中している・・・海外への日本の文化紹介が、コスプレでいいのか!と嘆かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、入り口と考えればいいんですよ。まずは興味を持ってもらうことから始まるワケで。興味が沸くと自然と、それを深く知りたくなる。コスプレを入り口にして、より深遠な日本文化に興味を進めてくれたら、それはそれで、素敵なことじゃないですか、って思うのです。

 う~ん、それにしても、今日は、マンガ・コレクション癖・コスプレと、繋がっていくなぁ・・・カルロス、これは、狙って連れまわしてくれているのかい?さて、カルロスは、こんなジャパン・フェスタの会場の雰囲気を楽しんではいるものの、自らコスプレさんになってしまうほどは、はまらないらしい。

 その後、カルロスとサラゴサの街歩きをしながら、家へ戻る。で、家に戻ると、またもや新顔が。キッチンでカルメンおばちゃんと仲良く話していた、きれいな女性は、カルロス姉ちゃんのイレネさん。

 で、イレネさん、バルセロナ近くに住んでいるとのこと。カルロスが、カンブリルスに戻った後、ヨシをバルセロナに連れて行く、という話をしてくれたところ「その頃私も戻っているから、じゃぁ、うちに泊まっていけば」と、ありがたいお誘い。

 しかし、カルロス一家には、お世話になりっぱなしだな・・・カルロスに出会えてよかったよ、ホント。