Dali Museum
ここへは来た気がするのだが

2012.9.24 / Spain(Figueres) 本日自転車0km走行 : Total 40324km走行
天気:晴時々曇 ネット:1
朝飯→パン 昼飯→パスタ 夕飯→シーチキンあえ / 宿→レオおじさん宅

(English)
 I stayed in Figueres. I went to Dali museum today.



 朝、夜勤から戻ってきたレオおじさん。仮眠した後、「フィゲレスの町を案内しよう」とオイラを連れ出してくれた。いや、レオおじさん、あんまり寝てないっしょ、大丈夫なんですか?と心配するも、「大丈夫、大丈夫」と。う~ん、このもてなし精神、スペインだからなのか、ブラジル人気質なのか・・・

 ま、ここも甘えることにして、レオおじさんと町散策。まず、フィゲレスの町を一望できる高台のお城跡地へ。そして、その後、友人がやっている<デリカテッセン>ならぬ<ダリカテッセン>というお店へ。このダリカテッセンのおじさんが、また、オイラの旅のことを気に入ってくれまして。「旅の無事を祈って、コーヒー一杯奢るよ」とコーヒーをいただいちゃうことに。

 さて、その後、スーパーに寄って食材を買出しして、家へ戻る。昼飯を作り始めたレオおじさん。ん、でも2人分にしては量が多いんですけど・・・いくら大食漢のオイラもこんなには、食べませんよと思っていたら、「今日の昼は、娘が遊びにくるんだ」と、レオおじさん。ん~、いろいろ複雑な家庭事情がおありのようです。しかし、そんな大事な日に、オイラが居ていいの?と聞くと「うん、久しぶりだからね。むしろヨシが居てくれたほうが助かる」と。父親は難しいんですなぁ・・・で、昼飯を用意してしばらく待つ。と、やってきた、レオおじさんの娘のクララ。最初はちょっとぎこちない感じで始まったランチですが・・・オイラをネタに、だんだん盛り上がってきまして。ランチが終わる頃には、すっかり親娘団欒の雰囲気。

 ふ~、とりあえず、お役に立てたかな。そして、これ以上オイラが居てもしょうがない、という状況になったので、オイラは「じゃぁ、ダリ美術館に行って来るよ」と言って、外出。まぁ、この辺、ちゃんと空気を読まないとね。

 さて、行くと言って出てきたダリ美術館。実は、やっぱりどうも、一度訪れているっぽいんですよ。オイラの記憶が「たぶん、前回来ているぞ~」と言ってくるんです。しかし、まぁ・・・しばらく家に戻るわけにもいかないし、他に時間をつぶせそうなところもないし、ということで、入場することにしたダリ美術館。

 チケットを買って、建物奥の広場にあるリンカーン像の騙し画を見て、完全に思い出した。「あ、これを見て「すげ~」って騒いだのを覚えている」と。まぁ、でも・・・20年も前の話だと、全部が全部覚えているわけじゃなくて。美術館に置かれているダリの作品のいくつかには、まるで初めて遭遇した時のような新鮮な驚きを感じさせられちゃったりして。ん~、いや、たぶん、見てるはずなんですよ、それらの作品たちも。ただ、忘れちゃっているだけです。ええ、記憶力が弱いと、一度見たものでも、改めて新鮮な驚きを感じることができるんです・・・って、これはいいことなんだか、そうでないんだか・・・

 いやぁ、でも、オイラの中でダリブームは終わっていたんですけど、改めてダリの作品に埋もれてみると、やっぱり彼の作品は好き。そして、影響をいろいろ受けているなぁって自覚させられちゃった。世界をズレた目で見ることとか、空間を違和感のあるもので埋めるとか。日本ではバブルの頃はやったこのシュールリアリズムという感覚。昔は、世の中が<先読みができるもの>だったから、あえて<先読みできる世の中>とは違った描き出された異世界を楽しむ余裕があったんだけど・・・

 今、ここに集ってくる多くの観光客は、ダリの世界に、今の世の中のシュール感を重ね合わせることで楽しんでいるのだろうか?そう、今や、世の中自体がジュールリアリズムな世界になってしまったのだから。