Running with Moto
バイクとペアラン?

2012.10.2 / Spain(La Seu d'Urgell~Sort) 本日自転車53km走行 : Total 40634km走行
天気:晴 ブレーキパッド交換:1
朝飯→ハモンサンド 昼飯→ハモンサンド 夕飯→バーベキュー / 宿→Camping Noguera Pallaresa(テント泊一人7.5ユーロ)

(English)
 Today we run to Sort. We...so I run with moto which my friend ride on.



 せっかく再会したのだから、もう一日つきあいますわ、とコレさん。なんと、オイラが走るコースを、バイクで一緒に走ってくれると言ってくれまして。ん?バイクとチャリが一緒に走るって?いやぁ、チャリダーの中でも特にユックリチャリダーなオイラに合わせるのは、なかなか至難な業なのだが・・・とにかく、今日はこの旅初の、丸一日バイクとのペアラン。

 まぁ、でもチャリと比べて格段に機動力の高いバイクですから。ただノロノロと一緒に走っててもしょうがない。なので、まず、おそらく今日、オイラが辿り着けて、宿泊先を探さねばならないであろう町に、先回りして行って、情報収集して、泊まれそうな宿にあたりをつけてくるってことをやってもらうことに。その間にオイラはある程度進んで、途中、コレさんが戻ってきたところで合流しましょう、どうせ、道は一本道だし、そのまま戻ってきてくれば会えるだろう、と。

 ということで、先に走り去ってしまったコレさん。コレさんが戻ってくる前にある程度距離を走っておいて、残りちょっととなった道を一緒に、そうすれば、コレさんにそんなに負担をかけないだろう・・・と思ったのですが、今日の道、いきなり、大変な坂道から始まってしまった。今まで越えてきたピレネー道で、一番勾配の激しい上り道。しかも、その上り道がずっと続くという、超シンドイ道で・・・全然前に進めない。

 ようやく坂を上りきったところで、後ろから一人のスペイン人サイクリストがやってきて「おお、この荷物を積んだチャリで、あの坂を上ってきたのかい?大変だったでしょ。あ、でももう安心して、この先は楽になるから」と、アドバイス。おお、それは、よかった、と、颯爽と駆け抜けていったスペイン人サイクリストを見送りながら、オイラもちょっとスピードアップさせようと思ったのに・・・目の前にはまた上り坂が・・・大変ジャン、この坂も。う~ん、颯爽と走る人の楽さ基準と、オイラにとっての楽さ基準はちょっと違うようだ。

 その坂を上っている途中で、コレさんが戻ってきてしまった。「す、すまん、全然前に進めてなくて」「大丈夫ですよ、ここから先は楽になりますから」と、さきほどのスペイン人サイクリストと同じアドバイス・・・うむむ。まぁ、とにかく、先の町には、よさげなキャンプ場とかあるとのコレさん報告。うむむ、このペースだと、目標にしていたその町に辿り着けるかどうかも怪しくなってきたが、がんばりますよ、ハイ。

 まぁ、そこから先も、上り坂はあるものの、なんとかがんばれる勾配の坂になりまして。スピードをめっちゃ緩めたコレさんのバイクと併走したり、先に行って待ってもらったり。

 おそらく最後だと思われる上り坂では、コレさんに先に走って頂上に行ってもらい、見晴台で待っててもらいまして。オイラが後からゆっくり上って、見晴台で合流休憩。いやぁ・・・でも、バイクとチャリはやっぱり全然旅のスピードと労力が違うことを実感。だって、オイラがヒイコラ言いながら上る坂も、一気に駆け上っていけちゃうんだもん、バイクだと。でね、思ったのが、見晴台で合流し、同じ休憩時間を過ごしたんだけど、きっと感じている風景が違うんだろうなって。

 で、そこから先はひたすら下り道になった。ああ、せっかく貯めた位置エネルギーが、一気に放出されていく・・・なんかもったいない、と毎回峠越えの下りでは、ちょっぴり切なさを感じてます。

 そんな下り道で、なんとかバイクと併走ができるようになった。といっても、コレさんにはエンジンを切ってもらってのノロノロスピードバイクでですけど。という感じで、いつもと違うスピードでオイラにあわせて走ってくれているコレさんが一言「これが、自転車旅のスピードかぁ・・・見える景色が違いますね」

 そうでしょ、そうでしょ。同じ二輪でも、やっぱり感じるものは全然違うのですよ。

 さて、この下り坂で一気に距離がかせげたため、なんとか夕暮れ時にお目当ての町Sortに到着。で、コレさんにあたりをつけてもらっていたキャンプサイトにチェックイン。で、ここにバーベキュー台があるということなので、今晩はそれを使ってバーベキューをしましょう、ということに。

 テントを設営した後、早速食材の買出し。町の中心からはちょっとだけ離れているので、コレさんのバイクにまたがって、二人乗りバイクで町の中心にある肉屋へ。う~ん、このスピードと乗っているだけでいいという、このバイクの楽さ。便利だ。でも・・・どっちがいいってワケじゃないけど、オイラはやっぱりチャリが好き。チャリのあたえてくれる<ちょっぴり大変さ>がないとモノタリナイ。これって、M体質だから思っちゃうことなんですかねぇ・・・

 さて、食材を買ってキャンプ地へ戻ってきて、早速火を起こしはじめる。キャンプサイトに用意されていた薪を使わせてもらって、火を起こそうとしたのだが・・・この薪が、全然燃えてくれない。おそらくまだ乾燥しきっていないんでしょうな。着火材としてガソリン投入とかやってみたのだが、一瞬炎に包まれるものの、薪が燃えるのは表面だけ。うむむ、どうしよう・・・と困っていたら、宿併設のバーにある暖炉の脇に木炭袋を発見。なんだ、あるんじゃん、木炭、と、木炭を使わせてもらうことに。

 木炭なら、お手のもの。ウシュアイアで50日間もアサドール修行をしましたからね。炭火の起こし方ならおまかせ・・・って木炭があれば、ホント簡単なんですよ。あっという間に火がついてくれまして。ふ~、これで、無事、肉が焼けるよ。「いえ~い、木炭ばんざい!」と、コレさんと二人で赤く灯った炎を見て大喜び。

 さて、今日のお肉は、コスティージャという骨付き羊肉と、ランゴニーサというチョリソーのような腸詰肉。これを炭火でじっくり焼き上げ・・・みごとな焼き具合。

 「いただきま~す」と、パクつく二人。いやぁ、マジうまい。発泡ワインとセルベサ(ビール)がメッチャあう。

 そして、いつまでも灯りつづける炭火を見ながら、尽きること無いコレさんとの旅人談義が続くのであった・・・