(English)
Today was bad weather. I run pass through Col du Tourmalet.
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昨日の午後から空には雲がはってきて、なんとなく天気が崩れてきた感があった。が、夜中にトイレに起きて夜空を見たところ、星がくっきり見えたので、てっきり晴れてくれるだろうと思っていたのだが・・・今日は朝から曇天。しかも、これから向かう道の方は、見るからに雨を降らせてそうな、どす黒い雨雲が山を覆っちゃっている。
「この雲じゃ、走っても全然景色見れないだろうし・・・突っ込んでいったところで、疲れ損になるんじゃないの」と思って、回避ルートを走って、もうピレネーを抜けてしまうことも考えたのだが、実は、今日挑むのが、ステファンが言う＜このルートで一番タフなトゥマレ峠越え＞でして。なんとなく、それに挑まないで、ピレネーを抜けちゃうのは、逃げた感じで、後悔しちゃうかも、と思ったので・・・ここは、やっぱり挑むことに。
が、この道が超大変だった。そもそも、一番大変なタフロード。晴れていてもツライ道だろうところに、雨まで降り始めちゃって。雲に覆われて先が見えなくなっているし、途中まで記されていた残り距離の表示がなくなっちゃって、どんだけ進めばゴールなのかも、さっぱり分からない。
ひたすら続く雨ののぼり道に嫌気がさし、このまま引き返しちゃおうか、なんてことを考えたり考えなかったりしながら、とりあえず、一歩一歩前へ進む。
と、峠の上から走ってきた一台のバイクが、オイラの横でとまった。そして、オイラの姿を見て「グッド・アドベンチャー」と。なんか、その言葉が心にグッときた。オイラの今のこの状況を＜アドベンチャー＞という言葉で突っ込んでくれたことが、なんかとても嬉しかったのだ。
「峠まであともうちょっとだよ。あと２～３kmってところかな。」という情報にさらに励まされ「でも、峠を越えても天気は悪いままだけどね」という情報にガッカリさせられつつ、とにかくあとひと踏ん張りと、前へ前へ。
そして、ようやく辿り着いたトゥマレ峠の頂上。いやぁ、晴れていたら見えるらしい素敵な景色がまったく見えなかったけど、そんなことは、全然残念に思えないほど、やり遂げた感で心が満たされていた。
ふおお・・・この達成感は、がんばった者のみが味わえる至福の感覚。辛かったから、辛すぎたからこそ、それが達成できた時の喜びは格別なものになる。これが、チャリ旅。
と、浸っていられたのはほんのわずかな時間であった。雨の2115mは、めっちゃ寒い。上っている時はカラダを動かしていたので、自家発電で暖がとれたのだが、頂上でジッとしていると、寒さにやられる。
ということで、ダウンとウィンドブレーカーを着込み、下り開始。一気に下った山道、バイクのおじさんの言うとおり、しばらく悪い天気のままだったのだが・・・谷にある町まで降りてきたら、天気が回復してきた。ふ～、とりあえず、雨の降る雲がかかっていたのは、トゥマレ峠付近だけだったようだ。
この後もピレネーの山々はこれから向かおうと思っているバスク地方の方まで続くのだが・・・オイラ的にはもう、トゥマレ峠を越えたことで、ピレネー、満足しちゃった。そろそろピレネーを脱出することにしようかな。
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