(English)
I stayed in Paris.
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今日起きたら、食事の用意がなされていた。平日は日本食の朝飯が出るということで楽しみにしていた＜ドリームハウス＞の朝食。日本米の炊きたてご飯に、味噌汁に・・・なんと、納豆！！！いやぁ、納豆って・・・いつ以来だろ。たぶん、ブラジル以来。ふ～、めっちゃおいしゅうございました。
さて、日本でチーズ屋をやっているユキさんは今日はチーズの買い付けに行くというので、オイラは今日は一人でパリをブラブラ。メトロに乗って、まずやってきたのは、モンマルトル。いい雰囲気の素敵な場所でした。そんなモンマルトル、山の下の方は、ちょっぴりいかがわしいゾーンになってまして。「オニイサン、スケベデスカ？」なんて怪しい日本語で、客引きが声をかけてくる。ええ、スケベではあるんですが・・・とりあえず、今、オイラはクイニーアマンを売っている店探しで忙しいのです。あ、そうそう、クイニーアマンってフランスのお菓子なんですけど・・・ブルターニュ地方のお菓子だったんですね。モンサンミッシェルに寄ってせっかくブルターニュの方に行ったのに、食べ忘れちゃってたんですよ。日本でも大好物だったクイニーアマンを本場で食べなかったことを激しく後悔したオイラ、せめて、パリでクイニーアマンを食べたいと、クイニーアマンを売っているパン屋巡りで大忙し。で、やっとのことで、クイニーアマンを売っているパン屋を発見。早速買って、道のベンチでパクつく。う、ウマイ・・・
その後、再びメトロに乗ってやってきたのが、オペラ地区。この辺、日本人が集まっている地区らしく、通りには日本食屋がズラリと並んでいたりする。そんなオペラ地区には、ブックオフとかジュンク堂といった本屋もありまして。もちろん、店内には、日本語の本が並んでいるのですよ。この光景も、ブラジル以来。ちょっとお高いけど、日本で発売されたほぼ新刊の本がすぐ手に入るみたいだし・・・マンガもふんだんに揃えてあるし・・・ちょっと歩けば、日本食材屋なんかもあって、いや、もう、ここでなら、フツーに、日本生活を送れちゃいますがな。
う～ん、そんなパリならぬ日本のような界隈を一人で歩いていたら、妙なデジャブ感に襲われた。横浜に住んでいた時、休日はよくこんな感じで街を一人歩きしていたのだ。休日といえば、それくらいしかやることがなかったオイラ。街歩きは楽しいんだけれども・・・平日に仕事をして、休日には街をぶらつくだけの生活が何年も続き、その生活になんだか人生の閉塞感を感じてしまったんですよ。そんな思いが、それまでの生活スタイルを捨て、放浪の旅へと飛び立たせるキッカケになった一因だったりしたワケでして。
旅に出たら、日本で生活していた時の閉塞感は見事に消え去った。中米・南米・アフリカは日本とまったく違う世界であって、＜日本のような＞生活スタイルを思い出すようなことはなかったのだ。ブラジル、サンパウロのように＜日本っぽい＞なぁと感じさせる場所はたまにあったりしたけど、なんかそもそものベースが違うから、それはあくまで日本っぽいものであって、日本ではなかった。
が、パリのような日本と同等の経済水準の土地で、感じた＜日本のような＞風景は、まさに、＜日本／トーキョー＞を感じさせてくれちゃった。あの生活スタイルから抜け出したいがために、飛び立った旅路で、またあの時の生活スタイルを思い出させられている。
パリ、昨日は「ここには住みたいかも」って思った。でもそれは、住み慣れたトーキョー、ヨコハマの郷愁感を感じたからなんだと思う。そんなパリ、二日目に、早くも閉塞感を感じつつある。そう、あの日本で感じていたのと同じ種類の閉塞感。逃れてきたはずの閉塞感。うむむ、オイラはもう、都会には住めないかも。便利だけど、便利すぎるゆえに、自分が街に＜生かされている＞感覚がムズ痒い。
そんなことを思いながら、本日最後に、ル・コルビジェがデザインした＜ラ・ロシュ＝ジャンヌレ邸＞に行って来た。余計なモノは、はぎ落とし、シンプルでスッキリした家が、都会の閉塞感を忘れさせてくれ、心地よかった。
そして、宿に戻ってきたら、「チーズを買ってきたからみんなで食べましょう」とユキさんが、チーズを出してきてくれた。見たこと無いチーズで・・・＜モンドール＞というもみの木を巻いて作られるチーズらしい。コンテという場所で作られるチーズで、コンテのチーズは通常は固いチーズを作るらしいのだが、この＜モンドール＞は、秋冬限定で作られる柔らかいチーズとのこと。みんなスプーンで、トロけるモンドールチーズをすくってパクリ・・・う、ウマイ。なんですかぁ、この美味しすぎるチーズは・・・ちなみに、このチーズ、こっちで買うと5ユーロくらいらしいのだが、日本で買うと4～5000円はするらしい。ふおお。
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