Chateau de Versailles
やっぱ、気になるベルサイユ

2012.10.23 / France(Paris) 本日 自転車0km走行 : Total 41003km走行
天気:曇のち晴 ネット:1
朝飯→宿の朝飯 昼飯→エクレア 夕飯→チャーハン / 宿→ドリームハウス(ドミ泊20ユーロ)

(English)
 I stayed in Paris.



 なにげに、パリ、2日散策したら、もう満腹気分になっちゃいまして。一応4泊するつもりで、宿のオーナーバンさんに宿代前払いしちゃっていたんで、もう一日あるんですけど・・・さて、何をしようかな、と。

 いや、普段だったらね、日記書きとかビデオ編集とかそういうことをやっちゃうんですけど、なんかヨーロッパでは、パソコン作業より、他になにか観光的なことをしとかなきゃ、っていう脅迫観念に責められて落ち着けない。90日だけの滞在というタイムリミットがあるためなのか、はたまた、高い宿代がもったいなさを煽ってくるのか・・・そうそう、旅の一日の重要感って、宿代に比例するってのが興味深い。一日300円くらいで泊まれる場所なら、特に何もやらずに一日が過ぎても「まぁ、こんな日があってもいいか。休養日休養日」と割り切れるのだが、一日2000円で泊まっている場所だと、なにもしないで過ごすってことは、気持ちが許してくれなくなる。

 さて、そんな感じで、<何かしなきゃ>観念に囚われたオイラ。そういえば、パリといえば、気になる場所がもういくつかありまして。その一つが、ベルサイユ宮殿なのですよ。まぁ、絶対みたいワケではないのだが、見れるんだったら見ておきたい場所のひとつで。ということで、本日、そのベルサイユ宮殿へ行くことに。

 パリ郊外にあるため、電車に30分くらい揺られて辿り着いたベルサイユ宮殿のある町。分かりやすい道を辿ってベルサイユ宮殿に到着。で、長いチケット売りの行列に並んで、チケットを買い、入ったベルサイユ宮殿・・・

 これが、想像していた以上に呆れるほどの豪華絢爛さ、だった。あまりにも放漫な贅沢暮らしをしていたために、民衆の怒りを買って、革命を招いた、フランス王朝の生活。その象徴とも言えるベルサイユ宮殿。ここに来れば、なるほどって思います、ハイ。

 ある意味、期待以上だったベルサイユ宮殿を堪能し、パリ市内へと戻ってきたオイラ。まだ時間があるし、と向かったのは、サンマルタン運河。映画<アメリ>のロケ地として使われた場所でして。そうそう、オイラ、フランス映画、好きなんですよ。というか、フランス人の映画監督<ジャン・ピーエル・ジュネ>は、オイラの中で、好きな監督トップ3に入る監督でして。彼の処女作<デリカテッセン>は衝撃でした。オイラが見たいと思っていた世界観が全て注ぎ込まれた映画だったんです。当時、映画監督を目指していたオイラは、「ああ、オイラが作りたいと思っていた映画が、作られてしまった」と思って嘆いたものです。で、二作目の<ロスト・チルドレン>も、期待以上の作品を作ってくれて、ますますハマっていったんですよ。そんなジュネ監督が三作目で撮ったのが<アメリ>。日本も大ヒットしたので、この映画で、ジュネ監督は一躍メジャー監督として名が知られるようになったんですが・・・オイラ的には、アメリはビミョーだったんです。というのも、一作目、二作目と手を組んでいたマルク・キャロっていう共同監督がアメリには参加してなくて。ファンタジーながらも、どこかしら悪意があったそれまでの作品はマルク・キャロの嗜好が多分に入っていたと思われ、ジュネ一人監督となったアメリは、それまでとは一変して、ただのオシャレ映画になっちゃってて・・・なんて、映画について文句をいいつつも、しっかりアメリのロケ地を巡るあたりは、ただのミーハー映画ファンなんです、オイラ。

 そんなこんなで、アメリのこと、ジュネ監督のことを思いながら、サンマルタン運河を歩いていたら、だんだん映画テンションがあがってきちゃいまして。そうそう、フランスに着たら、フランス映画を堪能するってのも、旅の目的の一つだったはずじゃないかと。ということで、パリにある映画の殿堂シネマ・フランセーズに行ってみることに。なんだ、パリはもう満腹といいながらも、居たら居たで、やることいっぱいあるじゃないか・・・なんて思いながら、到着したシネマ・フランセーズは、なんと火曜日が定休日・・・

 まぁ、映画は、ね、どこでも見れるっちゃぁ見れるわけだし。それが映画というメディアのいいところなワケだし。そうそう、映画って、旅のサブテーマにするにはなかなか難しいんですよね。音楽とか食べ物は、その地で味わうならでは部分が大きいのですが、映画って、あえてその地で見なきゃいけないっていう要素が、音楽とか食べ物ほどに強くない。あ、もちろん、ロケ地巡りとかで楽しむって方法はありますけど・・・

 さて、映画に関してちょっと心残りを作っちゃったパリ最終日。ここでタイムオーバー。で、宿に戻ったら、今日もユキさんがチーズを用意して待っててくれた。今日のチーズは、<クロタン>という丸いヤギチーズと、シャンパーニュ地方の<ラングル>という真ん中がへこんでいるケーキみたいな牛チーズと、カンタルという固いチーズという、豪華チーズの盛り合わせ。昨日、みんなが美味しい美味しいとモンドールチーズをあっという間に平らげてしまったので、調子に乗ってたくさん買ってきてくれたらしい。そして、この3つのチーズを全て消し去るほどの強烈な味を味あわせてくれたのが、本日のメインの<カマンベール・チーズ>。カマンベールチーズ?日本にもあるじゃん?普通に食べてるけど、とおっしゃる皆さん。ええ、オイラも、ユキさんから「カマンベール・チーズを買ってきた」と聞いた時にはそう思ったんですよ。が、チーズ博士なユキさんが言うには、日本にあるカマンベール・チーズはほとんどまがい物らしい。真のカマンベール・チーズとは、<カマンベール・ドゥ・ノルマンディー>というノルマンディー地方のカマンベール村で作られたチーズのことのみを指すらしいのだ。そして、このカマンベール・ドゥ・ノルマンディーは、これまで食べたことのあるまがい物のカマンベール・チーズとは全然味が違っていた。じっくり発酵させてあるコレは、臭いが強烈。電車にもって乗り込むと、確実に嫌な顔をされるエグイ臭い。そんな強烈な臭いトラップをかいくぐって食べてみると・・・味は意外と臭みがない。う~ん、でも、美味しいかといわれると・・・ビミョー。オイラ的には、クロタン、ラングル、カンタルの方が全然好み、そしてナンバーワンは昨日のモンドール・チーズです、ユキさん。