Switz Alps
初めてココで雪化粧した玄武岩山を見たら最高に感動していたことだったろう

2012.11.2 / Switzerland(Interlaken) 本日 自転車63km走行 : Total 41320km走行
天気:晴 ネット:1 シェンゲン64日目
朝飯→パン 昼飯→パン 夕飯→チーズフォンデゥ / 宿→Happy Inn(ドミ部屋22スイスフラン)

(English)
 I run around Interlaken by bicycle.



 朝、若干雲多し。が、今日は天気予報によれば、快晴に向かうという。ラッキーだ。天気が崩れることが多いこの時期のヨーロッパ、天気が悪いのに慣れてはきたんだけど・・・高い金をかけて来たスイスは、せっかくだから晴れた空のしたでのアルプスを見たかったんでね。

 さて、昨日到着したインターラーケンという町。この町の周囲には、ユングフラウや、アイガーといった、スイスの名峰がそびえ立っているとガイドブックには書かれている。ユングフラウ?アイガー?う~ん、実は、オイラ、アルプスって、ハイジのイメージくらいしかなかったから、どこにどんな山があるかとか、全然知らなかったのですよ。ま、マッターホルンくらいは名前聞いたことあったけど。なので、「スイスには行ってみたい」とか「スイス・アルプスを堪能したい」とは思っていたけど、実際、どこで何を見るかは、スイス直前にガイドブックを見て決めた、という安易な感じ。ま、この安易に行き先を決める感じは、スイスに限ったことじゃないんだけど。

 で、スイスの地球の歩き方の一番トップに載っていたのでまず、来ることにしたインターラーケン。実はこの町は、あくまでこの辺のアルプスのゲートタウンでして。山々を堪能するなら、もっと山に近い町というか村に入り込んでいくのが、スイスの楽しみ方らしい。ということで、今日は、アイガーの麓にある、グリンデルワルトという村に行ってみることに。グリンデルワルトではスイス・アルプスを眺めながらの心地よいハイキングが楽しめるらしい。そりゃ、楽しみだ。

 一応予定としては、グリンデルワルトに行って、心地よければ2泊くらいして、またインターラーケンに戻ってくることを考えてまして。どうせ戻ってくるなら、インターラーケンの宿に使わない荷物を置かせてもらって、軽量チャリで走った方がいいかな、と考えたりもしたのですが、そもそも、バイヨンヌの事件で荷物を失って軽量チャリダーに変身したオイラ。荷物を置かせてもらうとしても、そんなに大した量にはならない。むしろ、使わない荷物を分ける作業の方がメンドクサイと思って、荷物は全て搭載したチャリで、グリンデルワルトに行くことに。

 で、走り始めたスイス道。目の前には雪をかぶった玄武岩の山々が悠然とそびえたっており、もう、これだけでテンションあがりまくり。そして、天気予報どおり、空からは次第に雲がなくなって、気持ちいい青空となってきた。青空の下で拝む玄武岩雪山・・・オイラの大好きな風景。

 いやぁ、ホント、カッコイイな、玄武岩の山々って。オイラの場合、パタゴニアで惚れちゃって、飽きるほど見てきちゃったオイラだから、スイス・アルプスのこの絶景も、初めて遭遇した時の心のテンションには及ばなくて、なるほど、こいつぁ、美しいくらいの感動しか沸かないんだけど・・・もし、初めて見る玄武岩の山が、この風景だったら、感動しまくりだったんだろうな、とは思います。それくらい、圧倒的な風景がココにはある。

 さて、グリンデルワルト方面へ向かう道を走っていたら、途中で分岐点にでくわした。左に行けばグリンデルワルトなのだが、右方面にのびる道は<ラウターブルンネン>に続いているらしい。ラウターブルンネン・・・ガイドブックで調べてみると、氷河で削られたU字谷にある町で、断崖に囲まれた穴場スポットとのこと。おお、面白そうだ。グリンデルワルトへは大した距離でもないし、普通に道を走っているだけで心地よいので、寄り道しながら走るのも悪くない、と思い、ラウターブルンネンへ行ってみることに。この辺の臨機応変さが、チャリ旅のいいところ。

 で、訪れたラウターブルンネン、絶景でした。いやぁ、確かに、ここはホント穴場スポット。のどかな小さな町で、インターラーケンのような騒々しさやザッツ・観光地っぽさがなく、しかも、町を越えてもうちょっと山の方に入ると、緑の牧場に一軒の農家、その後ろに雪をかぶったアルプスの山という、いかにもスイスな風景を見ることができる。とにかく、雄大に広がるアルプスをノンビリ堪能できる素敵な場所だった。

 そして、再びここちよいアルプス道を走りはじめる。と、目の前にデッカイ山が迫ってきた。アレがアイガーか?うむむ、確かに迫力ある山だ。しかし、この辺の山って、どの山も、かっこよくて、正直言って、オイラの中では<アイガーだから>っていう感激は少ない。きっと、思い入れがないからなんだろうな。アイガーを登った登山家の話とか、アイガーにまつわるエピソードをいろいろ知っていれば、アイガーとのご対面がもうちょっと気持ち的に盛り上がったかもしれない。まぁ、心の感激度合いはとにかく、心地いい風景が広がっているのは確か。ようし、明日からはハイキングを楽しむぞぉと、ツーリストインフォへ行って宿情報を聞いたところ(なんと、グリンデルワルトには、日本人専用のツーリストインフォがある!)、「この時期、もうオフシーズンだから、安い宿は全部閉まっちゃっているのよね。高いホテルしかないけど・・・」とのこと。そう、スイスは10月末くらいから早くもオフシーズンに入ってしまうらしい。一応高いというホテルの値段を聞いたところ、一泊90スイスフランとのこと。9000円近くしますがな。さすがに無理。どうやら、この時期で安宿に泊まるなら、インターラーケンくらいしかないとのこと。しかも、無理してココに泊まったとしても、ハイキング用のゴンドラとかも動いてなくて、ハイキングも存分に楽しめるワケじゃないらしい。

 ま、自転車で走るだけでも、スイスアルプスを十分満喫できて、満足できちゃったから、いいとするか、ということで、インターラーケンに戻ることに。

 で、インターラーケンに戻って、昨日と同じ宿に再びチェックイン。同じドミ部屋に再び荷物を入れていたところ、昨日同室ということで、知り合った中国人の男の子が「ひどいじゃないですか~」と声をかけてきた。え?別に何もしてないけど、ひょっとしてここで、尖閣諸島の問題を吹っかけるつもりなのかいな?とか深読みしつつ、理由を聞くと・・・オイラがグリンデルワルトに行くと言う話を聞き、グリンデルワルトに興味を持った彼は、今日、電車でグリンデルワルトに行って来たらしい。「グリンデルワルトではアイガーの周辺をハイキングをするんだ」と昨日言っていたオイラの言葉を聞き、アイガーでハイキングできるもんだと思って意気揚々と行ったらしいのだが・・・オイラと同じく、ただいまオフシーズンでハイキング用のゴンドラは動いてません、と言われ、結局、グリンデルワルトの町をウロウロするだけで戻ってくるハメになったらしい。

 オイラの場合、チャリで走って、その道程でアルプスを楽しんだからいいんだけど、彼の場合、高い金払って、電車で行ったのに、町をウロウロしただけで帰って来るハメになったのか。うむむ、ひどいじゃないですか~って気持ちもよく分かる。そりゃ、すまなかったな。でも、オイラも今日行ってみて、オフシーズンになったら、あそこまでいろんなものが機能しなくなるってことを知ったんだもん、しょうがないじゃんか。

 う~ん、じゃぁ、お詫びと言うか、なんというか、そこで、<レンジでチンするチーズフォンドゥ>を買ってきたので、ご一緒しませんか、と、彼と一緒に、チーズフォンドゥを食べることに。

 ええ、スイスと言えば、チーズフォンドゥでしょ。ということで、本場のチーズフォンドゥを食べたい、とは思っていたのだが、でも、スイスのレストランで、チーズフォンドゥを食べようとすると、14スイスフランくらいするんですよ。かなり手をだしにくいお値段。そんな時、チャリ走り帰りに寄ったガソリンスタンド併設の売店で、<レンジでチンするチーズフォンドゥ>を発見。これが一個4スイスフランちょい。ま、それでも高いっちゃ高いのだが、店で食うことを考えたら、相当安上がり。宿にはトースターと電子レンジだけは置いてあるのは分かっていたので、これと、パンを買って帰れば、自炊で、チーズフォンドゥが楽しめるな、と思って買ってきていたのですよ。

 で、このチーズフォンドゥ、ま、想像したとおりの味でした。チーズにワインかなんか入っているのかな?ちょっとアルコールの味があるのが、独特でしたが、とろけるチーズとパンの味です。4スイスフランくらいで食べれたオイラとしては、満足ですが、14スイスフラン払ってまで食べるもんかどうかは疑問ですな、これは。