Enter to Austria
スイスはお金を持ってまた来よう・・・ということでオーストリアへワープ

2012.11.4 / Switzerland→Austria(Luzern~Innsbruck) 本日 352km移動(自転車15km走行) : Total 41414km走行
天気:曇時々晴 ネット:1 自転車折りたたみ:1 シェンゲン66日目
朝飯→チキンサンド 昼飯→チキンサンド 夕飯→玉子焼き / 宿→Jugendherberge Innsbruck(ドミ部屋21ユーロ)

(English)
 I left from Switzerland. I entered to Austria.



 昨日、時間切れということで滞在することになったルツェルン。ここからチューリッヒまではまだ数十キロほどある。一応、チューリッヒまで走るつもりではあったのですが・・・ガイドブックを見てみたら、ここ、ルツェルンにも大きな電車駅があり、ここから、チューリッヒを経由して、インスブルックまで電車が出ているようだ。

 ということで、ここから電車に乗ってスイスを脱出することにしたオイラ、昨日のうちに、切符を買いに、駅へ。で、インスブルックまでの電車代を窓口のオネエサンに聞いてみたところ・・・なんと、インスブルックまで140スイスフランとのこと。なんで、インターラーケンからより高くなるねん、と、詳細を聞いてみると・・・<自転車持込>の条件を考慮すると、ローカル電車でしか行く方法がなく、4回ほど乗り換えていかなきゃいけないと。しかも、自転車を乗せるには、自転車代とは別に、「自転車を乗せますから場所を確保しておいてください」というリザーブ料まで支払わなければならないという。インターラーケンでは、あえて<自転車持込>の条件は言わないで、値段を聞いたから、あの値段だったようで。う~ん、乗り換えが多い上に、高い電車代とは・・・しかも、スイス電車、プラットフォームとはフラットになっていないから、乗換えが面倒なんだよなぁ。これは、どうしたもんか・・・と、悩んだオイラの頭に、一つのアイデアが浮かんだ。

 ヨーロッパの特急って、基本的に、自転車持込NGなんですよ。特急車両には、自転車専用車両とかないので。ただし、これも条件がありまして。自転車を袋や箱に詰めて、手荷物ってことにすればOK。そんな話を、フランスで聞いてまして。スイスでも、自転車を手荷物ってことにしちゃえば、特急に乗って、リザーブ料とか余計なお金をかけずに、行けるのではないかと。

 で、聞いてみたら、「ちゃんと袋に入れるのであれば」特急でも行けるということが判明。で、特急料金だと、インスブルックまで99スイスフラン。う~ん、まだ高い・・・そうか、ローカル電車で自転車持込じゃないってことにすれば、もっと安くいけるかも、って思ったのだが、なぜか値段はそんなに変わらない・・・しょうがない、じゃぁ、99スイスフラン払いますので、と、特急の切符を購入。

 ということで、今日は、もう、電車に乗るだけ。9時発の電車なので、朝、ちょっとだけルツェルンの町を観光する余裕がある。40分ほど、グルグルと荷物を搭載したチャリに乗って、ルツェルンの町をサイクリング。それにしても・・・ここでも、中国人の団体さんばかり。そうそう、ヨーロッパ、大きな町では、どこへ行っても、中国人の団体客さんに遭遇する。中国の大型連休である国慶節は終わったというのに、相変わらず観光客は多い。いや、多いのは、中国人だけではない、韓国人も多い。ええ、もちろん、日本人も多くて・・・なんでしょうね、このアジア人のヨーロッパ好きって。ま、自分も、観光客として訪れておいて言うのもなんなんですけど、旅先で、アジア人の団体さんとかに遭遇すると、ちょっと気持ちが萎えるのですよ。いや、一人、二人とかならいいんです。でも、団体さんが居ると、その空間が、アジアになってしまうんですよ。ヨーロッパの異国情緒を楽しみにきたというのに、アジアな空間を見せられることになってしまうって・・・ねぇ。

 と、文句を言いながらも、ルツェルンの観光名所である、カペル橋とか、ライオン記念碑とか、観光客が集まりそうなところばかりを周るオイラ。時間がないから、今回はしょうがないんです、ハイ。

 さて、時間になったので、駅へ。急行だから、自転車はちゃんと袋に入れてから乗り込んでくださいね、と言われていたので、輪行袋に入れて、電車を待つ。で、来た電車には・・・なんと、車両の横に自転車マークが!?え?ということは、自転車のまま乗り込めたってこと?確かに、その車両は、自転車をそのまま置けるスペースがあった。まず、ここルツェルンから、チューリッヒまでこの電車で行って、チューリッヒからまた別の電車に乗り換えることになっているのだが・・・ひょっとして、<自転車を袋入れしないといけない特急電車>とは、チューリッヒから先の電車のみのことだったってことか。なんだよぉ、チケット売り場のオネエサン、そういうことはちゃんと教えておいてくれよぉ。

 とにかく、まずは、この電車でチューリッヒへ。で、チューリッヒに到着して、乗り換え。乗り換え時間は10分しかない。到着した電車から降りて、次の電車のプラットフォームを確認。次のプラットフォームは、二つ先のプラットフォームということで、一旦階段を下りて地下通路を通っていかねばならない。フル荷物を背負い、階段を降り、登り、乗り込む電車が停まっているプラットフォームへ。いやぁ、シンドイ。それにしても、軽量チャリダーに変身してよかったよ。たまに、エレベーターとか使えずに、こういった階段を使っての駅での移動を強いられることがあるんだけど、今の重さの荷物と自転車だから、なんとか運ぶことが出来る。以前の重さだったら、絶対ギブアップしていたに違いない。

 そして、今回、ルツェルンの駅から荷物をまとめておいたのも大正解だった。10分の乗り換え時間では、とても、パッキングの余裕なんてなかった。もし、チューリッヒまでの電車は自転車をそのまま乗せられるよ、と聞いていて、そのまま乗せて、チューリッヒの駅で輪行袋へ入れるような作業をしていたら、電車に乗り込めなかったかもしれない。うん、今となっては、チケット売り場のオネエサンに感謝だな。

 さてさて、乗り込んだ特急電車。各車両の間に大きな荷物を置くスペースがあり、そこに、輪行袋に入れたチャリや、スポーツバッグでまとめた荷物類を置き、オイラは、リュックサックだけを持って、座席ゾーンへ。デッカイ窓の車両は、快適そのもの。

 そして・・・そのデッカイ窓から見える車窓の風景が、めっちゃ絶景続きだった。スイスアルプスからオーストリアアルプスへと続く、山々。刻々と変わっていく山の姿に、アルプスの多様性を実感。<アルプス>と言っても、一種類の岩山で構成されているワケではないのだ。場所によって、岩の種類が変わり、違った山へと変化していく。<アルプス>の風景は、山がつかさどっているワケなので、山が変化することで、見える風景の雰囲気は全然変わってしまうのだ。

 このダイナミックな変化、電車ならではのスピードで体感するのも興味深かったのだが・・・できれば、やっぱり、この風景は自転車で走りながら見たかった。ああ、お金と時間があれば、ジックリ走るのに・・・スイスは、お金がない旅で来る場所じゃないってことは、痛いほど実感したんで、今回は退散するけど・・・いつの日か、お金を持つ身分になったら、また来ることにしよう。

 さて、電車は順調に、時間通りに進む。リヒテンシュタインを通り抜け、オーストリアに入国。そして、インスブルックに到着。

 で、とりあえず、今日は、インスブルックに泊まる事にしていたので、まずは、宿探し。ツーリストインフォに行って、安いユースホステルの場所を聞き、その場所へ行ってみた。が、宿はあったものの、門が開いていない・・・でた。決められた受付時間以外は開けてませんっていう、ヨーロッパのユース特有のメンドクサイやつだ。

 ヨーロッパの宿、高級ホテルとかは別なんだろうけど、安い宿って、受付時間が朝と夕方~夜だけってところが結構あるんですよ。つまり、昼間の時間に、宿に到着しても、開いてないからチェックインができないという。この場合、夕刻のオープン時間まで待つハメになる。アメリカ大陸やアフリカ大陸の宿ではこういうことってなかったんだけどねぇ。基本的に一日中誰かがダラッと受付に居てくれて、いつ行ってもチェックインさせてくれた。それに対して、ヨーロッパは・・・休みは時間を決めてちゃんと休ませてもらいます、という、休むことに対しての情熱を注ぐヨーロピアンならではの習慣なんですかね。

 しょうがないので、宿の門が開く時間まで、インスブルックの町をチャリでブラブラすることに。ということで、この、アルプスの山々に囲まれた、オーストリア・アルプスの街をブラブラしてみたら・・・なんとなく、古きよきヨーロッパな雰囲気を漂わせるいい感じの街だった。どことなく、西ヨーロッパとは雰囲気が違う気がする・・・これが中欧の雰囲気ってヤツなのでしょうか?