Mission Possible:Get the Medicine from Japan
ミッション:フィレンツェで日本からの救援物資を受領せよ!

2012.11.22 / Italy(~Firenze) 本日 自転車0km走行 : Total 42185km走行
天気:晴時々曇 自転車折りたたみ:1 ネット:1 シェンゲン84日目
朝飯→カフェでパンセット 昼飯→海鮮パスタ 夕飯→ビステッカ他リストランテ飯 / 宿→Ostello Archi Rossi(ドミ23ユーロ)

(English)
 I arrived at Firenze. I met two wemen who came from Japan to deliver the Japanese medicine for me.



 昨日の夜23時に出発したバスは、朝6時、予定通りフィレンツェに到着。う~ん、やっぱりバスだとちゃんと寝れないな。夜行バスは、宿代節約になる・・・とか思ったけど、寝不足になって体力的にシンドイから、あんまり多用はできないな。

 さて、ということで、ナポリに続き、今日も、朝から宿探し。で、今日最初に飛び込んだ宿が・・一応部屋に入るのは14時以降なのだが、それまでは、荷物部屋に、荷物と自転車を置かせてくれるとのことでして。朝食つきということで、まぁ納得の値段だったので、ここに泊まることに。残念ながら、この宿では、<チェックインする日>の朝食をいただくことは出来ず。荷物部屋にチャリと荷物を置かせてもらった後、近くのカフェで、朝食をすませる。

 さて、この宿では、宿の宿泊者向けに、フリーのタウンウォーキングツアーなるものをやってまして。朝10時に、集まった希望者を引き連れて、宿専属のガイドさんが、フィレンツェをいろいろ案内してくれるというのですよ。フィレンツェ滞在は本日一日だけで、明日にはもう、ローマへ行ってしまう予定のオイラとしては、短い滞在時間で、効率よくフィレンツェを堪能できる、このタウンウォーキングツアーは、魅力的なサービス。

 ということで、このウォーキングツアーに参加。

 そんなツアーで連れて行ってもらったところは・・・サンタ・マリア・ノヴェッラ地区と言われる界隈と、サント・スピリト地区と言われる界隈。フィレンツェを知っている方なら、ええ~?なぜ、あえてソコなの?と突っ込みしたくなるところでしょうが・・・

 このツアー、誰もが必ず見て回る<フィレンツェのメイン観光スポット・チェントロ>はあえて外し、ガイドがいるからこそ見に行くスポットを巡るというものだったんですよ。うん、これはこれで、ありがたかった。メインスポットは、どうせ、後から自分で見に行くつもりだったし。(※実は、たまたまこの日がサンタ・マリア・ノヴェッラ地区とサント・スピリト地区だったらしい。チェントロを回るツアーの日もあるとのこと)

 自分で歩くと見逃してしまうポイントをいろいろ教えてもらって、面白かった。オイラ的には、おいしいジェラート屋さんにも案内してもらえたのが、一番のポイントだったかな。。

 さて、ツアーは1時間ほどで終わり、その後は、現地解散して、あとは、自由行動。オイラはその後、チェントロ地区をブラブラ。ここは・・・さすが、芸術の都フィレンツェの中心地だけのことはある。シニョリーア広場は、まるで野外美術館であるがごとく、様々な彫刻像がむき出しで置いてあった。この光景には、ローマ・ギリシャの文化はイマイチねぇ・・・と言っているオイラも、圧倒された。

 そして、そんなオイラをさらに圧倒してくれたのが・・・フィレンツェのドゥオーモだった。ドゥオーモというのは、イタリアでの町を代表する教会堂のことを指す言葉だから、基本的には、どこの町にも必ず一つあるものでして。だから、オイラも、イタリアの町を訪れるたびに、このドゥオーモと呼ばれるものは見てきたのだが・・・正直に言うと、そもそも教会は、もう見飽きた感があったし。なので、今更イタリアだから、ドゥオーモだから、と言われても、心に刺さるようなことはなかったんですよ。

 が、このフィレンツェのドゥオーモ、サンタ・マリア・デル・フィオーレは、心に刺さってきた。他では見られない、白と緑とピンク色の大理石の装飾がグサッときた。

 う~ん、この建物は心に響く。

 そんなこんなで、満喫したフィレンツェ。部屋に入れる時間になったので、一旦宿に戻って、荷物を宿に入れた後、仮眠。

 で、起きたらもう夕方だった。え?フィレンツェには用事があってきたんじゃないの?ドゥオーモを見るためだけに、戻ってきたの?と、昨日の日記を読んだ方なら、突っ込むでしょうが、ご心配なく。ドゥオーモを見るためだけに戻ってきたんじゃありません。用事はこれから始まるのです。

 実は、例のフランスでの盗難事件でなくなったバックには、薬セット一式が入っていまして。ということは、スペインでせっかく安藤さんと小野ちゃんが届けてくれたベンザブロックもなくなってしまったんです。で、事件の後、心配して連絡をくれた安藤さんに、「せっかく持ってきてくれたベンザブロックだったのに、なくしてしまって、申し訳ない」と、伝えたところ「11月後半にイタリアに行く友人がいるから、タイミングがあるようだったら、新しいベンザブロックを届けてくれるよう、頼んでみるよ」と、何やってんのよ~と言われるどころか、またまた、嬉しい言葉をいただいちゃったんですよ。

 ただ、最初は、今回の第一回ヨーロッパ走りで、シェンゲン内にギリシャまで駆け抜けてしまう予定だったオイラ。11月後半だと、もうギリシャだから、実際、受け取りは難しいだろうなぁ、と思っていたんです。

 が、結局、ギリギリ旅になってしまった第一回ヨーロッパ走り。ギリシャに行くのは諦めムード。安藤さんの読みどおりというか・・・結局11月後半もイタリアにいる流れになってきまして。それだったら、ということで、安藤さんの友人であるユミコさんと、フィレンツェで会いましょう、という話になったんです。

 日本からの救援物資を受領せよ!

 これが、フィレンツェに舞い戻ってきたミッションだったのですよ。

 で、夜、待ち合わせ場所のホテルのロビーで、ユミコさんと、ユミコさんの友人で一緒に旅行にきているシズカさんと、なんなく会うことができまして。安藤さんが言付けてくれたベンザブロックL錠と、ついでに頼んじゃったエネループを無事受領。

 安藤さん、無事受け取りましたよ~、いやいや、ホント、ありがとうございます。一応、パリで知り合ったユキさんからもらった風邪薬がまだ余っているんで、とりあえずは大丈夫だったけど・・・これがあるのとないのとでは、やっぱり心の余裕が違う。ベンザブロックがないと、「風邪をひいたらどうしよう・・・」って、必要以上に心配を心に抱えなきゃいけないから。うん、飲む、飲まないは別として、ベンザブロックは、持っているだけで安心できる、精神安定剤的な薬でもあるのだ。

 ということで、フィレンツェに来たミッション完了・・・いや、実は、ミッションはもう一個あったんです。それは、<フィレンツェ名物、ビステッカを食べる>ということ。実はお二人、フィレンツェの名物、ビステッカを食べたいのだけれども、女の人二人では頼みづらいから、男の人がいてくれると助かる、と言われて、待ち合わせがてら、フィレンツェで、ディナーをご一緒することになりまして。

 女の人二人では頼みづらい料理ビステッカとは・・・特産のキアーナ牛のフィレとロースが一緒になった、厚さ3cm以上、最低でも500g、時には1kg以上から、という大型のステーキ。食べたいとは思っていても、さすがに1kgを女二人では食べきれないだろうと思って、いつも、頼めなかったらしい。

 で、お二人に連れて行ってもらったのは、開店前から行列ができていた<イル・ラティーニ>というレストラン。地元の人たちにも人気の店らしく、開店前からの行列は、毎日のことらしい。そんな行列をつくるオイラたちの目の前、ガラス越しの店の中では、店員さんたちがまかない飯を食べていた。夜19時からオープンして、働き尽くめになるので、その前に、いっぱい食べておこうということか。しかし・・・お腹が減って待っているお客を目の前にして、堂々と食べ続けるのは、さすがイタリア人。日本だったら、まかない飯を食べている姿を客に見せるなんてことはまずしないだろう。しかも、お腹が減った状態で待たせている客の前では絶対に。

 うむむ、この感じ、いかにもラテン。

 さて、19時になったと同時に、店のドアが開いた。行列・・・といっても、日本のように、一列に整列なんてしていない。だって、店員さんは、みんな店内で、まかない飯を食べていたわけで、開店前に来た客を整理する人なんてだれもいなかった。なので、客も、適当に、店の前で立っていただけ。なんとなく、来た順で、入り口の近くに立っていたけど・・・ドアが開いた途端に、その順序もごちゃごちゃに。

 うむむ、この適当な感じが、いかにもラテン。

 だって、この店の名前は<イル・ラティーニ>。

 一応、店内での混乱を避けるために、入り口で、人止めをして、少しずつ客を入れている。予約とかもあるようなのだが、予約のあるなし関係なしで客を入れちゃっているようだ。で、なんとなく、流れの真ん中に立っていたオイラたちは、店の中へ入る流れにうまく乗ることができ、スムーズに席を確保することができた。

 さて、ここから先のオーダーも、イタリアに何度も来ているというお二人におまかせ。

 アンティパスト(前菜)として、生ハムと、クロスティーネというレバーペーストをのせたカナッペと、料理名は分からないのだが、小パプリカの肉ペースト詰め。

 プリモピアット(一皿目)として、リボリータというパンと野菜のスープ。

 そして、セコンドピアット(二皿目)として、本日のメイン、ビステッカ。

 どれも、トスカーナ料理を知っている人ならではのグッドチョイス。

 ちなみに、ワインは、各テーブルにデッカイワインボトルがドンと置かれており、飲んだ分だけ後で清算されるというシステムらしい。しかし、このワイン、相席したもうひとつのグループの人たちも、このテーブルに乗っている一緒のボトルのワインを飲んでいるのだが・・・まぁ、この適当な感じも、ラテンだからってことで。

 いやぁ、どの料理も美味しかったですよぉ。そして、一人じゃ、絶対お店でフルコースで料理を頼むなんてことはしないだろうから、貴重な体験をさせていただいて、ありがとうございました、ユミコさん、シズカさん。なるほど、これがフルコースのイタリアンか・・・

 ちなみに、ビステッカ、アルゼンチンの赤味ステーキのように、重くないので、骨を含めての1kgであれば、ペロッと食べれちゃった。「1kgって、全然大したことなかったね~。これだったら、私達二人でも食べれたわ」と、ユミコさんとシズカさん。ええ、この肉だったら、、オイラ一人で、1kg食べれます。

 さてさて、ユミコさんとシズカさん、お二人で何度もイタリアに来ているとのこと。イタリアのことが相当好きになってきているオイラとしては、他のイタリア好きな人が、イタリアのどこに惹きつけるのか、気になるところ。そこで、お二人は、イタリアの何に惹かれているのかと、聞いてみたところ・・・お二人ともサッカー好き。で、イタリアにごひいきのサッカーチームがあるから、イタリアに来るんだという。基本的に、サッカー観戦が主目的で、観光とかは、オマケらしい。今回も、ミラノで、ガッツリサッカーを堪能してきたとのこと。ふむふむ、なるほど、サッカーかぁ。オイラはビミョウに興味が薄いから、その話題、食いついていきづらい・・・

 ということで、その後、食べ物話題で盛り上がる。お二人から、<コレは食べとけトスカーナ料理>とかを聞いて、メモメモ。明日にはローマに行っちゃうから、次回の参考にさせていただきやす、と言ったところ、「ローマに行くならね・・・」と、ローマ情報まで教えていただいちゃいまして。

 話が盛り上がったオイラたちは、レストラン<イル・ラティーニ>を出た後、カフェ・バーに行って、コーヒーを飲みながら話の続き。ちなみに、このカフェの店員さん、オイラたちにコーヒーを出した後、ひたすら、店に流れる音楽にあわせて踊ってました。いやぁ、イタリアはとことん自由でゆるいなぁ・・・

 まぁ、とにかく、安藤さん、ユミコさん、救援物資ありがとうございました。そして、ユミコさん、シズカさん、イタリアでディナーをご一緒できてよかったです。久々に喋りまくった楽しい夜を過ごせましたぁ。