Arrived at Segou
マリは町より村が断然いい

2013.4.4 / Mali(Daourabougou~Segou) 本日 自転車31km走行 : Total 43838km走行
天気:曇のち晴 ネット:1
朝飯→サンドイッチ 昼飯→FouFou D'lgname 夕飯→プレ / 宿→Hotel le Djoliba(ドミ部屋?15000CFA)

(English)
 Today I arrived at Segou.



 朝、ニワトリの鳴き声で起こされた。う~ん、そうだ、今日は牧畜業を営んでいるらしいマリのご家族の庭に泊めさせてもらったんだった。さて、起きたところに、家の主らしいおじちゃんが登場。「朝飯食っていくか?」と言ってくれたのだが、どうやらこれから準備に取り掛かるから、出来上がるのは1時間後らしい。暑くなる前に走ってしまいたいオイラとしては、朝の1時間のロスタイムはちとデカイ。いや、飯を食べていたら、出発はきっと2時間後になっちゃうだろう・・・と考え、せっかくだったのですが、朝飯はご遠慮。

 で、テントをたたんで、荷造りして、出発しようとしたら、おじちゃんが「家の前まで送るよ」とオイラのチャリを持って門の方へ・・・って、おいおい、そのまま乗っていっちゃうのかよ、というお茶目なボケを生真面目なマリのおじさんがやるわけも無く、門に着いたら、オイラに、ファニーバニーを渡し、にこやかに見送るおじさん。

 さて、おじちゃんに別れを告げて走り始めたマリ道。道脇には、いくつも民家が並んでおり、それぞれ、朝飯支度をしているところだった。そんな皆さん、オイラが走り通るのを発見すると、遠くから手を振って声をかけてくれる。チャリで走っていて何が嬉しいかって・・・こういうのがホント嬉しいのですよ。

 旅人ってほら、どこへ行っても、ストレンジャーじゃないですか。部外者。だから、基本的に疎外感をなんとなく感じるもんなんですよ。そんな旅人が、出会う人から、にこやかな笑顔で、手を振って挨拶なんてしてもらっちゃったら・・・これは、オイラのことを受け入れてくれたっていうか、なんていうか・・・オイラはここに居ていいんだっていう、安堵感による嬉しさを感じることができるんです。

 この嬉しさは、体験しちゃうと、ホント自転車旅が止められなくなる中毒性を秘めているので・・・素人がうかつに手を出すと、大変なことになるのでご用心。

 さてさて、そんな朝の風景が続くマリ道、前方の方から、なにやら、太鼓のような音が聴こえてきた。うむむ?朝から太鼓でセレモニーですか?と思いながら、音がする方へとチャリを進めてみると・・・なんと、音の元は太鼓ではなく、おばさんたちが、穀物をつぶすために杵をついている音だった。このおばさんたちの杵突きがあまりにもリズミカルだったんで、太鼓の音に聴こえちゃったんですな。

 そんなおばちゃんたちのリズミカルな杵突きに見とれていたら、一人のおばちゃんが、突いた後、反動で返ってくる杵を一旦離し、再び重力によって落ちてくる杵を受け取るまでの間に、空いた手で拍手を入れるという妙技を披露してくれた。

 おぉ~!!!

 思わず拍手するオイラ。こういうの、打楽器奏者として、めっちゃテンションあがる。いやぁ、これ、杵突きですけど、立派なリズムセレモニーですよ。うむむ、西アフリカは、生活がリズム。なんでも打楽器になっちゃうんだな。

 こういう風景に出くわせるのも、チャリ旅のいいところ。バス移動なんかしてたら、確実にスルーしてしまう小さな村での出来事に出会うことができる。実はね、こういう小さな村での出来事が、自分にとって本当に旅で出会いたかったモノであることもあるわけで。今回のおばちゃんたちの杵突き風景なんてまさにソレだった(まぁ、西アフリカの小さな村に滞在したら、チャリ旅でなくても、朝、見れる風景ではあるんですけど)。

 さて、そんな小さな村をいくつか通過し、本日は30kmほど走ったら、セグーという大きな町に到着した。もともと、マリの大きな音楽フェスが開かれる町であるセグー。今年の2月に、その音楽フェス目当てで、セグーを訪れるつもりだったんですが・・・混乱のマリ情勢の中、セグーの音楽フェスが開催されるかどうかビミョウな感じになっちゃったんで、フェス目当てで訪れるのは断念したんです。

 が、まぁ、一応訪れてはみたかった町であるセグー。久々の町の喧騒にちょっと戸惑いながら、まずは、宿探し。が、町中心に来ちゃったら・・・高い宿しかなかった。「一番安い部屋でいいんで」と言って案内してもらったのが、トラックの運ちゃんが寝るために泊まるというドミ部屋らしいのだが・・・薄暗いくて風通しが悪い部屋なのに15000CFA(3000円)って。うむむ、かなり悩んだのだが、併設のレストランはWifiが飛んでいて、ネットが使い放題っぽいので・・・まぁ、どうせセグーは一泊だし、町の中心のほうが、なにかと便利で、セグーを満喫できるでしょ、と思い、この宿に泊まることに。

 さて、3日ぶりにシャワーを浴び、スッキリした後、セグーの町をぶらり散歩しようとしたところ・・・いたるところから、声をかけられた。土産屋さんしかり、自称ガイドの兄ちゃんしかり。観光客がいない今のマリ、日本人丸出しなオイラは、めっちゃ目立つので、とにかくターゲットにされちゃうのだ。

 町に沿って流れるニジェール川の風景を見て、たそがれているだけで、「これからドゴンに行くのか?だったらオレに案内させろ。ほら、ガイドの証明書」なんて、輩が、次から次へと言い寄ってくる。ふおお、メンドクサイぞ。マリの村を走っていた時には、出会う人々みんなさりげない接し方をしてくれたのに、町に入った途端、強引な客引きか・・・ああ、マリは町より村の方が断然いい。

 まぁ、断ると、あっさり引き下がってはくれるんですけどね。でも、暇をもてあそんでいる自称ガイドの人たちがとにかくたくさんいるらしく、次から次に声をかけてくるんで・・・ターゲットとされちゃったこちらとしては、ホントめんどくさい。

 ということで、セグーの町散策は、ほどほどにして、宿のレストランに退避。ネットをして過ごすことにした、オイラであった。ああ、お目当ての町、セグーにせっかく来たっていうのに・・・それでいいのか?






























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