Kindly Mali people
相変わらず人が優しいマリですが、なんか人の感じが変わってきた気がします

2013.4.5 / Mali(Segou~Bla) 本日 自転車83km走行 : Total 43921km走行
天気:晴のち曇夜小雨
朝飯→クスクス 昼飯→ぶっかけ飯 夕飯→トマトソースとご飯 / 宿→レストランBon Plat(テント泊2000CFA)

(English)
 I was running on Mali road.



 結局ドミ部屋はオイラ以外誰も泊まらず。広い部屋を独り占めできて、まぁ、快適だったので、15000CFAもヨシとしよう・・・いや、やっぱり高すぎか。

 そんな部屋を、朝飯を食べるために出たところ・・・部屋の前で凄惨な現場が展開されていた。なんと、ご近所の方が、本日の食材であるヤギさんを屠殺中だったのだ。首から赤い血を流しているヤギさんが、まだバタバタ動いて暴れているじゃないですか・・・ああ、殺すなら一気に殺してあげたほうがいいのに・・・

 アフリカ、こういう生生しい現場が、ちゃんと生活の中にあるっていうのが、ある意味素晴らしいと思うんです。システム化されてしまった日本のような社会では、まず、こういうのは生活の中では見れなくなっているじゃないですか。肉は精肉された状態でしか接することがなくなってしまう。それが便利じゃんって割りきっちゃって。でも、それだと、確実に<僕らが食べている肉は、生物だったんだ>という感覚が無くなっていく。それは、生物として生きていく上で、不健全なことなのではないかと思ったりもするんです。他の生物の犠牲があって僕らは生かされている、という感覚を持つことが、大切。自分が口にするものが、こういう残酷な過程をも経ているということをちゃんと実感してこそ、食べ物の尊さが分かるってもんなのです。

 う~ん、アフリカに居ると、精神のバランスがいい感じになっているのを感じるのだが・・・きっとこういうことも一つの要因なんだと思う。

 生を実感できているからね。

 死を知らないものは生も実感することができないものなのだ。

 で、それとは別に、もう一面、アフリカで精神状態が落ち着いている要因がありまして。何でも知りたがりのオイラは、<システムの見えない部分>ってのがいちいち気になっちゃう性格。で、その見えない部分を解明しようと、調べれば調べるほど、分からないものに陥るっていう底なし沼のようなスパイラルが待っているのが複雑なシステム社会。その点、アフリカの<一目瞭然>な生活のしかたは、オイラの学習意欲を適度なカタチで満足させてくれるのだ。

 さて、さすがに、その後ヤギ肉料理を食べるのはちと気が引けたので、路上で売っていたクスクスを食べ腹を満たし、出発。

 と、走り出してすぐ、セグーの町の交差点に、気持ち悪いモニュメントが建っていたので思わずカメラでパシャリ(下の欄に写真を掲載)。実は、このモニュメント、マリのそれなりの大きな町なら、どこにでも建っているのを見かけることができる。マリのゆるキャラなんですか?う~ん、ゆるキャラにしては、キモすぎるんですけど・・・何モンなんですか、これ?誰か知ってたら教えてください。

 さて、セグーの町を出て、しばらくはニジェール川に近寄ったり離れたりって感じの道が続いた。川にさしかかると、どこでも、水浴びをしていたり、洗濯をしていたり。う~ん、いい光景です。

 そして、道沿いには、相変わらず小さな村が点々とするマリ道。が、セグーを過ぎたところから、人の感じが変わってきたような気がしまして。なんか・・・旅人に無関心というか、オイラに対してあまり興味を示してくれないというか・・・いや、今までもマリの人は、控えめな感じで、積極的に絡んでくるようなことはあまりなかったんですけど、今まで以上にそれがなくなったっていう感じでして。カメラも、撮っていいですか?って聞くと、「写真はちょっと」っていう人たちが増えたし。

 なので、ちょっと欲求不満。マリ走りが楽しかったのは、セグーまでだったのかなぁ、なんて思いながら走った本日。つまらなかったワケではなかったのだが、なんだかちょっと欲求不満。

 で、夕刻、ミシュランの地図には宿ありマークがついていたブラという町に到着。本日は、ここで走り終えるつもりで、宿を探したのだが・・・どこにも宿らしきものがない。道行く人に聞いてみたところ、「この町には宿なんてないよ。サンに行けば宿はあるよ」との答え。サンって・・・ここから100km離れている町じゃん、明日の目標地じゃん。

 まぁ、マリは野宿でも全然ストレスがないので、今日も野宿にするか、と思っていたところ、一人のお兄ちゃんが声をかけてきた。「宿?知り合いのレストランが泊めてくれると思うから、ついてきな」と。ということで、お兄ちゃんに連れて行ってもらったレストラン。全然宿なんかではなかったのだが、裏庭の飯作りゾーンの脇のところに、テントを張らせてくれるという。一応お金を取るというので、2000CFAを支払ったんだけど・・・この間の村は、ただで庭にテントを張らせてくれたのになぁ・・・と思っていたら、レストランのおじちゃんたち、オイラのテントの周囲に囲いを作ってくれはじめたじゃないですか。プライバシーゾーンをちゃんと確保してくれるとは、なんたる気の使いよう。うむむ、これだったら、2000CFA支払っても納得ですわ。ということで、天敵であるガキンチョたちの視線攻撃に悩まされることない、テント生活を送ることができた本日。

 うむむ、マリ人、相変わらず、さりげない優しさを与えてくれるじゃん・・・人が変わってきたっていうのは、単に気のせいだったのかもね。


































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