Monday Market in Djenne
ジェンネの月曜市の跡を見ながら、改めて気付いた<西アフリカの魅力とは>

2013.4.8 / Mali(Djenne) 本日 自転車0km走行 : Total 44169km走行
天気:晴
朝飯→サンドイッチ 昼飯→魚乗せ飯 夕飯→いろいろつまみ食い / 宿→Le Campement(シングル7500CFA)

(English)
 I stayed in Djenne.



 今日はチャリはオフ日。一日ジェンネでノンビリ過ごすのだから朝はユックリ寝ていよう・・・と思うものの、朝6時の日の出と共に目が覚めてしまうのは、チャリダーの悲しい性。

 まぁ、せっかく目が覚めたので、そのまま外へ出て、散歩することに。で、結構朝早かったのに、広場はすでに人だらけだった。本日行われるジェンネの月曜市は、周辺の村々から大勢の人たちが集まってきて、そりゃもう、ビックマーケットになるらしいのだ。早くも多くの人たちが、リアカーを引いて大量の荷物を運び入れているモスク前の広場。昨日の夜はがらんとしていた広場が、みるみるうちに、品物で埋め尽くされていく。敷物が敷かれ、その上に商品が並べられ、日よけのシートが設置され・・・その手際のよさといったら、そりゃもう、見事なもので。毎週行われているものだから、それぞれの出店場所とか、出店の手順とかはもうルーチンワークなんでしょうな。とはいうものの・・・出店が立ち並んでしまった後、出店間の間は大人が一人ようやく通れるくらいの幅になってしまった段階で、巨大なリアカーをひいたおじさんやお兄さんが、無理やり通ろうとして、言い争いになっている場面があちこちで展開のが・・・やっぱりココはアフリカですわ。

 さて、そんな風景を横目で見ながら、オイラは、広場の奥にそびえる、泥のモスクへ。一応、昨日の晩、飯の後にサリフに案内され、外観を見に来たのだが、その時は暗くてよく分からなかったのだが・・・明るい中で見たジェンネの泥モスクは、かなり迫力で、思わず圧倒されてしまった。チャリで走って通ってきたマリの村々に、泥のモスクはあったので、まぁ、あの大きい版でしょ、くらいの認識で、ジェンネのモスクを考えていたのだが・・・いや、予想以上にデカかった。

 デカイものは、それだけで、スゴイ。

 で、当初は、外から見るだけのつもりだったのだが・・・外観に圧倒させられちゃったら、そりゃ、中はどうなっているんだろうって、気になっちゃいまして。いや、こういうのは、外はスゴイんだけど、中は意外としょぼいんだって・・・経験則上、そんな気もするのだが、気になり始めちゃったものは、もう止められない。ちなみに、モスク内は、通常はムスリムの人以外は入れないらしいのだが・・・人があまりいない時間なら、お金を払うと、中に入れてくれるらしいという話を聞いていたオイラ。モスクの周りをグルグル歩き回っていた時に「中に入る?」と声をかけられたのに、即反応。入場料は6000CFAと言ってくる管理人らしきおじさんに値切り交渉してなんとか4000CFAで入れてもらうことに成功。で、入ったモスクの中は・・・まぁ、なんていうか、中は想像通りでした。う~ん、大勢のムスリムの人たちがお祈りしている最中に入れたら、きっと感激する光景が見れたのかもしれないけど・・・ガランとしたモスクの中は、イマイチテンションがあがらず。

 まぁ、やっぱり外がスゴイものでも、中は意外とビミョウだったりするものなんです。

 さて、モスクの中から出てきた時に「あそこのルーフ(屋根)からモスクを眺め見ることが出来るよ」と、モスクのビューポイントを教えてもらったので、そこへ行って見ることに。そのルーフ(屋根)は、モスクの脇に建っている民家の屋根でして。「ルーフに登るんなら500CFA支払ってね」と、その家の人に言われ、500CFA支払うオイラ。また金払ってビミョウだったら嫌だなぁ、なんて思ったのだが・・・このビューポイントからの眺めはなかなかよかった。モスクだけじゃなく、市も、上から観察することができたし。

 さて、その後は、ひたすら、月曜市を散策。特に買うもののお目当てがあるワケではないのだが、やっぱりこう活気に満ちた場所を歩くというのは、楽しい。

 そんな月曜市も、テンション高く歩けたのは、午前中だけだった。暑さの増した午後からは、もう、市を散策する気力もなくなったオイラ。喧騒の市からちょっと離れて、ジェンネの町の裏小道に入ってマッタリすることに。

 昨日の夜、迷いに迷ったこの裏小道だったが・・・やっぱり、改めて日のある時に落ち着いて歩いてみたら、雰囲気のあるところだった。おお、この感じはかなり好き。絡んでくる子供達も、今日は集団ではなかったから、余裕で対応できたし。

 そんなこんなで、魅力的なジェンネの町をあちことブラブラして・・・気付いたら、あっという間に夕方になってしまった。で、市に戻ってみたら・・・もう、皆さん片付けモード。片付けも、これまた、ビックリするくらい手際がよかった。日よけシートが除けられ、売れ残った品物がリアカーに乗せられて、トラックへと運び込まれていく。さっきまで、通るのに一苦労するほど、人やモノで溢れていた広場が、あっという間に、ガランとした空間へと戻ってしまった。

 残されたのは、大量のゴミだけ・・・

 なんでしょ、この、祭の後的な、寂しい感じ。

 毎週月曜日、みんな、わざわざココにやってきて、売り場を作って・・・そして売り場を解体して帰っていく。

 これをこの人たちは、<毎週>やっているのだ。

 非効率に思えるかもしれない。でも、これはこれで、素敵な習慣なのだ。半端ない人たちが集うと・・・<市>は、モノが売り買いされるという意味以上のモノになる。

 <市>は単なる<市>ではなくなる。

 人は、平坦なだけの日常が続くだけでは、元気に生きていけない。平坦な<ケ>の状態の合間合間に、躁状態である<ハレ>を入れ、日常に起伏をつけることで、ようやく、元気に生きていけるようになる。

 ここでは、市が、ある種の<お祭り>に近い、<ハレ>の要素を帯びているのだ。

 西アフリカの人たちって・・・<市>にしろ、<ダンス(音楽)>にしろ、とにかく<ハレ>の要素を、日常に取り入れるのが、上手いと思う。厳しい環境で、モノがふんだんにあるワケでもないのに、人々が生き生きとして、生活しているように見えるのは、こういう理由からのような気がする。

 そうか、オイラが、西アフリカを気に入ったのは、たぶん、この<西アフリカ的な『ハレ』>に魅了されちゃったからなんだ。更に言うと、オイラには、西アフリカ的な<ハレ>がうまく作用している。オイラ自身、西アフリカに来たら、生き生きポイントが、相当アップしちゃっている気がするから。うん、西アフリカの魅力ってこれなんですよ。<音楽>にまつわる<ハレ>を自ら体験したり、小さな村に長居して現地の人のような生活をすることで、見えてくる西アフリカの魅力。それは、一言で言うならは、西アフリカ流イキイキ生き方術ってことなのかもしれない。

 











































































































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