(English)
I run on Dogon country road.
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バンディアガラの宿では、扇風機付きのドミ部屋に泊まっているはずだったのだが・・・泊まった初日の夜中に扇風機が突然壊れ、風がないとただの蒸し風呂と化すので、当然寝れなくなり、結局、屋上テラスに蚊帳テントを設置して二日とも寝ることになりまして。なので、支払いの時に、「テラスでのテント泊の値段でいいですか?」と言ったら、「いや、荷物は部屋の中に入れてたでしょ」と返された。まぁ、そりゃそうだ。ということで、ドミ部屋5000CFAとテラス3000CFAの間を取って、一泊4000CFAの計算でお支払い。
さて、出発しようとしたら、オスマンが見送りに来てくれた。今日は金曜日。イスラムの大事な日なので、正装のオスマン。
「ヨシ、なんだったら、この先もガイドするぞ」
「いや、この先は自転車で走るんで」
「ふふふ、オレはバイクだから、併走していけるぞ」
そこまで言ってもらえると、例えガイド料目当てなんだろうと思っていても、気持ちが嬉しい。オスマンのガイドは、よかったから、この先も、案内してもらっちゃおうか、なんて、ちょっと考えたりもしたのだが・・・ドゴン道は、途中で頻繁に写真を撮るために立ち止まったりするんで、バイクとの併走は、実際問題難しい。スピードが全然違うから、なんだかんだ言って気を使っちゃうことになるんだよね。で、気を使った結果、写真を撮るタイミングを逃すっていうのが、一番やりたくないパターンなので・・・
残念だけど、ここから先はやっぱり、一人でチャリで走っていくことにするよ、とオスマンのお誘いを断るオイラ。
さて、一人でチャリで走り出した、ドゴン道。バンディアガラから先は、大通りを避け、村が点在するという小道へと突入するので、基本的に未舗装道。ディジグイボンボ(Djiguibombo)という村までは、砂混じりゾーンや、石畳ゾーンがあったりして、結構走りづらい道が続いた。途中、村が出現した時の村人たちとのふれあいは楽しかったが・・・風景はあまり面白くはない。もっと奇岩がゴロゴロ見れるのかと思っていたのに、ただ、荒野が広がっているだけだったのだ。
う~ん、ドゴン道も、チャリで走れるところは、これまでのマリ道と全然変わらないんじゃん。
ちょっと期待はずれの感があり、ガッカリしていたところで・・・ディジグイボンボの村を過ぎたところから、周囲の風景が一気に変わった。眼下に地平線が見える・・・って、崖の上じゃん、ここ!!!
どうやら、これまで走っていたのは、高台の上にあたる部分だったらしい。で、そんな高台のヘリである断崖に辿り着いたようで・・・ここから、一気に、崖の下へと下ることになった。
で、この崖沿いを緩やかに下る迂回道が・・・チャリ走り的には、最高に心地よかったんですよ。
やっぱりドゴン、チャリでも楽しませてくれるぜ・・・って、楽しめたのは、きっと、下り坂だったから。これ、逆ルートで、登りだったら、こんな気持ちにはならなかったかもね。
さて、道を下りきったところの絶壁の真下にあったのが、カニコンボレ(Kani-Kombole)という村だった。「カニコンボレの村から、3kmほど離れた場所にあるテリ(Teli)という村が、お勧め」と、バマコで一緒に過ごした時、オカダくんや、トモトモ夫婦が言っていたので、今日はそのテリまで走って、テリで泊まろうと思っていたのだが・・・カニコンボレから続くメインロードから外れ、わき道を3km走っていかねばならないテリ。このわき道が・・・ほぼ、砂道だったのですよ。3kmくらいだったら、なんとかがんばろうと、砂道に突っ込んだのですが・・・砂道なので、砂がタイヤをかんでしまい、チャリでは走れない。当然、押すことになったのですが・・・時刻はちょうどお昼過ぎ。灼熱の太陽光線によって熱された砂が、サンダルのむき出しになった部分に入り込んできて、肌を焼く。こりゃもう、ヤケドになるじゃん、耐えられんということで、チャリで行くのは断念。しょうがないので、カニコンボレで宿に泊まることにして、そこに自転車を置いて、その後、テリの村までは歩いて行く、という作戦に切り替えることに。
ということで、カニコンボレにあった、カンパメントへ。宿と言っても・・・特に部屋があるわけではない。日中は日よけゾーンで過ごして、夜になったら、適当なところにテントを張って寝てね、という場所だった。まぁ、これが、ドゴンの村の一般的な宿泊施設らしい。当然電気なんてない。コーラを出してくれるというので、お願いしようと思ったら、ホットコーラで、しかも、330mlの小瓶が700CFAって・・・(冷蔵庫のある町だったらキンキンに冷えたやつが300CFAで飲める)
とりあえず、コーラはやめて、昼飯だけ頼むことにして、山盛りの茹で過ぎスパゲティをいただくことに。
さて、絶壁の真下にある、カニコンボレの村、めっちゃ雰囲気がよかった。昼飯後、早速、村探索・・・と行きたいところだったのだが、なにせ、外はめっちゃ暑い時間。一旦日陰で涼んじゃったら、もう、日なたになんか出たくなくなっちゃうほどの暑さなワケですよ。ということで、15時過ぎくらいまで、宿の日よけゾーンに設置してくれた籐の椅子に寝転んで、ウダウダ。
あ~、ホント・・・暑い・・・
いやぁ、普段はよく、こんな暑い中、チャリで走っていられるもんだ。
いや、走っている時には、こんなに暑いとは思わないんだけど・・・
そう、意外と、暑い時はジッとしているほうが、暑かったりするものなのだ。
さてさて、テリに行くのはもう、辞めようか、なんて思ったりもしたのだが・・・15時が過ぎたら、若干ではあるが、日が弱まってきたので、とりあえず、出かける準備。隣村のテリまで歩いて行ってみることに。
崖沿いに続く道を歩いていくと・・・テリの村があると思われる付近の崖に、なにやら四角い作り物がいくつも、壁にへばりつくように置かれているのが見えてきた。ふむふむ、あれが、そうか・・・テリには世界最小の民族のピグミーとドゴン族が昔暮らしていた住居があるということを聞いていた。ちなみに、この住居、ピグミーはもう居なくなり、ドゴンの人たちも、今はもう、壁の住居では暮らしていないということで、今やもう、遺跡状態。
当初は、テリの村に到着し、この遺跡群をもっと近くから見ようと思っていたのだが・・・暑い中、テリまで歩いてきたら、もう、バテてしまった。村のレストランのおじさんが「ガイドをやってあげるよ」と言ってくれたのだが、まぁ、遠くから見るだけでもいいや、と、下から写真を撮って終了。
その後、1時間ほど日陰で休んで、絡んできた子供達としばし戯れた後、カニコンボレの村に戻ることに。え?せっかくテリの村まで歩いてきたというのに・・・ほぼ何もしていないじゃん・・・いやぁ、だって、とにかく暑いんですもん。いろいろ見たいという気持ちを、暑さが木っ端微塵に砕いてくれるんです、ハイ。
さて、カニコンボレの村に戻ったところで、ようやく、日が落ちてちょっとだけ涼しくなってきた。ということで、ちょっとだけ、気力が戻ってきたオイラは、カニコンボレの村を散策。
そうそう、散歩の途中で出会ったおじさんに、写真を撮らせてもらおうと、例の<コーラ・ナッツ>を差し出しながらお願いしたところ、ニコニコ顔で、OKしてくれた。うむむ・・・効果絶大じゃないですか、コーラ・ナッツ。そして、そのコーラ・ナッツをおいしそうにポリポリと食べるおじさん・・・う~む、それ・・・そんなに美味いですか?オイラが食べると苦いだけなんですけど・・・
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