(English)
I run on hot road...
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朝、朝飯を食べようと、トゥガンの村を歩いていたら・・・バスターミナルっぽい場所に出てしまった。そして、そこには、<ボボ>という文字が・・・ええ、オイラがこれから向かおうとしている町の名前なんです。うむむ、ここからバスに乗ってしまえば、ボボ・デュラッソに一気に行けてしまうのか・・・三重苦のチャリ走りはもう止めて、楽々バス旅でワープしちゃえばいいじゃないか、と悪魔の囁きが聞こえてきた。
まぁ、でも、ボボまではあと300km弱。三日走れば到着できるのだ。がんばれば、がんばれるよ、と自分を鼓舞し、今日も、チャリ走り開始。
さて、町外れにあった標識を見ると、昨日朝居た町からここまでが98kmで、ここから次の大きな町までが88km。今日は昨日と比べたら10kmも少なくていいのか、楽勝だな、と思っていたのに・・・
今日の道は、これまでで一番キツイものとなった。
何がキツイかって・・・灼熱の太陽と、体力と気力を根こそぎ奪い去ってくれる熱風と、走りづらい未舗装砂利道の三重苦、プラス、今日は、強烈な逆風が吹いていて、四重苦だったのだ。
おかげで、今日は、88kmどころか、60kmちょいしか走れなかった。
午前中、走ってきたGassanという村までで、すでにダウン寸前だった。とにかく、まず、水分補給。モカカフェという炭酸コーヒーをまず一気飲み。これ、結構美味かったのだが・・・たぶん、めっちゃ喉が渇いていたから美味しく感じたのだろう。後でもう一度飲んでみたら、ビミョウな味だった。で、その後、<Barajii>という袋水を2袋(計1L)一気飲み。これ、ブルキナに入ってから登場した袋水なんですが、これは、普段飲んでもメッチャ美味い。タダの水ではなく、フルーティな味付けがしてあるんですよ。このフルーティで甘さ控えめな味が、絶妙な加減でして。普通の水の倍のお値段がするんですが、ブルキナでは、毎日この袋水を飲んでます、ハイ。
疲れ果てた上に、完全に水っ腹になってしまったオイラは・・・売店のおじさんが「コレに座ると楽だぞ」と出してくれた椅子に腰掛け、しばし動けず。
日がまだ優しい午前中でこのバテ具合になるとは、まいった。やっぱり、朝居た町から、バスに乗ってワープすればよかったよぉ、なんて思い始めるオイラ。
あ、まだ今なら間に合う。このまま引き返してしまえば、いいのでは?引き返すのなら追い風になるし、ラクに引き返せるよ、と、またもや悪魔が耳元で囁く。
が、せっかく走ってきたんだし、やっぱり引き返すってのは、やりたくはない。ということで、この先もがんばって走り始めたのだが・・・やっぱり、引き返した方が正解だったのかも・・・
この先は、本当にキツすぎた。ギラギラと灼熱度合いを増した太陽が照りつけ、熱風扇風機を常に正面に設置れているような状態で、走りづらい道をこいでいかねばならないなんて。
夕刻、川を渡ったところに小さな村があったので、夕食を食べようと立ち寄り、ぶっかけ飯を頼んだのだが・・・体が疲れすぎていて、ぜんぜん喉を通らない。食が進まず、ぐったりしているオイラを見て、村の人が、一人のお年寄りを連れてきて、なにやら話しかけてきた。言葉が通じなかったから、はて、何用だろうと思っていたのだが、なにやら「ドクター」という言葉が混じって聞こえてきた。どうやら、オイラの具合を心配して、村のお医者さんが登場してくれたようだ。
ブルキナの人たちも、気遣いの人ですわ。
ちなみに、その辺の様子はまったく写真やビデオに残っていない。
本当にキツイ時には、写真なんて撮る心境にはなれないものなのだ。
そう、キツそうな状況の写真を撮って日記に載せることがよくあるんだけど、あれは、<キツそう>なだけ。本当の意味でのキツイ状況ではない。本当にキツイ時の写真記録は、日記には載らない・・・撮らないから<無い>のだ。
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