(English)
I arrived at Kokrobite.
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予定通り、朝4時にアクラに到着。バスは、広いアクラ市内をグルグル回り、あちこちのポイントで降ろしてくれるシステムになっていたのだが、今日はアクラには泊まらず、そのままココロビテに行ってしまうつもりのオイラは、とりあえず、アクラ市内の外れにあるバスの終着所であるターミナルまで乗り続け、ここで降りた。
で、明るくなるまでターミナルで待機。ここで一眠りしようと思えば出来たのだが、バスの中で結構寝れたので、そんなに眠くはない。ということで、ボーっとしながら、明るくなるのを待つ。それにしても、こういうところで真っ暗な夜中を過ごすというのは、以前だったらドキドキものだったんだけど・・・何事もなく夜があけていく経験を何度もするうちに、西アフリカはホント安全なんだ、と思うようになり、今や、完全にリラックスモード。話しかけてくる現地の人とも、警戒心なく、雑談トーク(ちなみに、ガーナは英語圏なので、結構会話が楽)。こういうのを旅慣れというのでしょうか?
さて、夜が明けたので、チャリに荷物を装着して、走り始める。アクラ市内は、交通量が多く、車が邪魔で走りづらかったりしたのだが、それでも、まぁ、道がちゃんと整備されていたので、それなりに走ることができた。で、目的地であるココロビテに辿り着くには、市内を抜けたところから、幹線道路を逸れ、海岸沿いに向かうわき道に入っていかねばならないのだが・・・一昨日Google Mapで調べておいたわき道道路への入り口がよく分からない。標識とかまったくないので、どこを曲がればいいのか分からないのだ。
しょうがないので、現地の人に「ココロビテはどこから曲がればいいんですか?」と聞いたところ・・・「キミはアクラから来たんだろ?だいぶ戻ることになるなぁ・・・あ、この先にも一応道はあるか。ちょっと行くと料金所があるから、そこを通り抜けてすぐの左に入る道を曲がれば、ココロビテに到着するよ」と教えてくれた。どうやら曲がる予定だった場所から、だいぶ通り過ぎちゃったようだ。戻るのはなんだし、先にも道があるのならば、そちらから行くことにするか、と料金所の先の曲がり道を入ったところ・・・
水溜りばかりのぐちゃぐちゃな未舗装道だった。
そうそう、昨日くらいに大雨が降ったらしくて、アクラ周辺はめっちゃ濡れていたんですよ。バスターミナル付近も水溜りばっかりあったし。で、普段でも走りづらいと思われるデコボコの未舗装道の凹の部分に水がたまっちゃって・・・走りにくいったらありゃしない。っていうか、ぬかるみに車輪をとられ、走ることができず、ずっと押しながら進むハメに。
ああ、これは、戻ってから曲がればよかったかなぁ・・・と後悔したのだが、もう、戻るのも面倒な状態で。なんとかがんばり、ようやくココロビテの村に到着。
そして、そのままお目当ての宿、<Big Milly's Backyard>へ。海沿いにあるこの宿、目の前には、海がドーンと広がっていた。
ふおお・・・久々の海だ・・・
宿ではドミ部屋にチェックイン。さてさて、ココロビテに来たのは、この村には<Academy of African Music & Arts>という施設があるって聞いたからなんです。ここでは、ガーナのドラムやダンスが見れるっていうんで。で、宿のお兄さんに「AAMAってどこにあるんですか?」と聞いたところ、「AAMA?あ、あれ、今は開いてないんだよ」という答え。
え~、それ目的に来たのに・・・
「ミュージシャンはいるから、もし楽器を習いたかったりするのなら、電話で呼んであげるよ。料金は45分で20~30セディ(1000円~1500円)ってところかな」と。
うむむ、習いたい気もするのだが、習うにしても、どんなプレイをするのか見てからにしたい。で、そんなミュージシャンのプレイは、金曜日の夜に、この宿の庭で見れるとのこと。・・・今日は月曜日。次の金曜日まではだいぶ時間がある。
しまったかも・・・やっぱりタマレでもうちょっと過ごして、あそこでの太鼓&ダンスを見たり、トーキングドラムを習ったりしてからココロビテに来ればよかったんだよ・・・
と、駆け足で来てしまったことを若干後悔。まぁ、でもこういうのは、来てみないとわかんないっすからね、しょうがない。
さて、金曜日まで何をして過ごそうか・・・
平日だからか、客はほとんどおらず、ビーチは静か・・・っていうか閑散としている。海は好きだけど、海に来ても何をしていいのか分からない症候群のオイラ。欧米人みたいに、ただビーチで寝そべって日焼けをするっていうスタイルのビーチリゾートの楽しみ方ってのも性に合わない。
と、宿から海を眺めていたのだが、その海へと続く入り口の脇にある土産物屋に目をやると・・・見たことがある物体がぶら下がっているじゃないですか。
アサラトだ!
そうそう、セネガルで出会った青木さんから「アサラトは、セネガルの他に、マリやガーナにもあるみたいですよ」っていう話を聞いていたし、同じくセネガルで出会ったオカダくんから「ガーナではアサラトを片手でやる人がいっぱいいましたよ」という話を聞いていたんです。
なので、ガーナではどこかで、アサラトに遭遇できればなぁ、とも思っていたのですが・・・その遭遇ポイントがココロビテだったとは。
で、その土産物屋に行って、アサラトを手にとって験し鳴らしをしていたら、店のお兄ちゃんが「お?できるのかい?」と言ってきた。ワガドゥグで暇つぶしに相当練習していたところだったので、結構自信があったオイラは、得意げにお兄ちゃんに腕前を披露。どうっすか、ガーナ人にも負けてないっしょ、と、どや顔をしたところ・・・
「いいね、一緒に合わせよう」と言って振り始めた店のお兄ちゃんのアサラトが、超絶技のオンパレードだった。
達人じゃん・・・
どや顔した自分が恥ずかしい。
つーか、ぜひとも、そのアサラト技は教えてもらいたい、ということで、このお兄ちゃんに教えをこうことに。「これを買ってくれたらタダで教えてあげるよ」と、レッスン料はあえて取らないという店のお兄ちゃん、サム。一個5セディのアサラトを2セット4つ購入し、弟子入りすることに。
ちなみに、アサラト、ここガーナでは<コシュカシュ>と呼ぶとのこと。なので、今後この日記でもアサラトのことをコシュカシュと表記するのであしからず。
さて、本日のサム師匠によるコシュカシュレッスンは・・・
まず教わったのは、両手同時打ちのフリップフロップだった。これに二回のシェイクを交えた4拍パターン。セネガルでも習った基本パターンですな。
そして次に教わったのが、ハングフリップした玉を人差し指ではじき鳴らすクリック。これ、親指も使って指パッチンのようにやるのがポイント。
3つ目の技が、サードフィンガーヒッティングという、フロップのタイミングで一度打った後、手のひら方向にはじかれた方の玉を中指ではじき返して鳴らす、ダブル打ち。
4つ目の技が、フリップヘリコプターの連続回転とフロップヘリコプターの連続回転を合わせてリズムを作る、スピンと呼ばれるヘリコプター打ち。この技、ちょうど、ここ最近ずっと練習していた技だったんですよ。で、自己流でやってて、完全にやり方を間違えてた。サム師匠に教わってよかった。
5つ目の技が、バックロールと呼んでいる、フロップエアターン。フリップエアターンのやり方をオカダ君に習い、めっちゃ練習していて、ようやく最近できるようになってきたのに・・・更に難易度の高いフロップエアターンが出てくるとは・・・ちなみに、このフロップエアターンの連続技がガーナ・コシュカシュの特徴らしい。サム師匠はもちろん、そこら辺でコシュカシュを鳴らしているガーナ人達は、みんなこの技ができる。
6つ目の技が、ハードヒッティングと呼んでいる、デンデン。基本であるフリップフロップの鳴らし方では、どうしても片方の音の間隔が2拍開いてしまうのだが、手首をひねることによって拍を短縮するのがデンデンという技。この技をリズムに混ぜることにより、コシュカシュっぽくない複雑なリズムパターンを作ることができるようになる。
・・・と、アサラトを買ったおまけに教えてくれる内容とは思えないほど、非常に濃いい内容だった。そして、今日習った全ての技が、オイラが知りたいと思っていたコシュカシュの技だったので大満足。というのも、セネガルでミカ師匠にアサラトの基本を習ったのだが、その後、YouTubeとかでアサラトをプレイする人たちのビデオを見たりすると、もっともっと複雑な技を組み合わせて、めっちゃ豊かなリズムを刻んでいたりしたのですよ。これ、どうやって鳴らしているのかなぁ・・・ってずっと気になっていたのですが、なるほど、今日習ったような技を組み合わせることによって、一段上のビート鳴らしが出来るようになるワケなのか、と納得。
う~む、もっともっといろんな技を教えてもらいたいんですけど・・・サム師匠、明日も引き続き、教えてもらっていいですか?ええ、ええ、オイラの時間はたっぷりありますんで。
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