(English)
I stayed in Accra.
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ココロビテに滞在している時、宿でガーナのトラディショナル音楽を披露してくれたグループのCDと、サム師匠が以前、デンマーク人にコシュカシュを3ヶ月教えたときに、そのデンマーク人が作ったという教則DVDを手に入れまして。以前は外付けのDVD-ROMを持っていたオイラ。が、フランスの盗難事件で無くしてしまい、以降、CDやDVDを入手した場合は、DVD-ROMが付いているPCの置いてあるネットカフェとかパソコン屋でコピーさせてもらっていたんですよ。
が、音楽旅をしている以上、自分でDVD-ROMを持っていなきゃいかんな、と思うようになりまして。やっぱり手元に持っていないと、CDとか入手するのを躊躇しちゃうんですよ。これ買っても聴くのが面倒だなとか思っちゃって。それではイカン、と。
ということで、昨日、ようやく外付けのDVD-RAMドライブを買ったんです。ええ、アフリカなんで、当然のように、最初に買ったやつは不良品。文句を言って取り替えてもらったヤツがなんとか動くという買い物だったんですけど。
で、昨日の夜、早速サム師匠の教則ビデオを見ていたら・・・オマケ映像に、サム師匠がバラフォンを叩いている姿が映っているじゃないですか。しかも、かなり上手い。そして、そのスタイルが、トゥグマニ師匠と違っていて、トラディショナルスタイル。オイラが知りたかったもう一つのバラフォンスタイルだ。なんてこった、サムにバラフォンも教えてもらえばよかった・・・
と思い始めちゃったオイラ。バラフォンの場合、ジャンベみたいに「まぁ、もう十分習うべきことは習ったからさ」という割り切りができない。プレイの幅をもたせるために、トゥグマニ師匠以外のスタイルも知っておきたい・・・
ということで、戻ることにしました、ココロビテに。
と言っても、またココロビテに滞在するっていうんじゃなく、一日だけ行って、サムにいくつかの叩き方を習って、その日のうちにまたアクラに戻ってくるという日帰り戦法で。
幸い今日は木曜日。金曜日から学校だから、サム師匠、今日は店に出ているはず。ファニーバニーの後ろにバラフォンをくくりつけ、いざココロビテへ。
まぁ、ココロビテまでは30kmくらいの距離ですから。荷物が軽い状態で、急ぎ気味で走れば、2時間もあれば到着できる。ということで、昼前に宿<Big Milly's Backyard>前に到着。ここで、キンキンに冷えた袋水を買って、一息ついていたら・・・
「ヨシ!」
と、呼ぶ声が。なんと、サムがちょうどやってくるところに遭遇。う~ん、グッドタイミングだ。なんで戻ってきたの?というサムに、「ビデオを全部見たところ、サムがバラフォンを叩いている姿を見つけちゃってさ。めっちゃ上手いじゃん。ブルキナでバラフォンを買って持っているから、サムに教えてもらおうと思って」と、お願いしたところ、快諾してもらえまして。
お土産屋のスペースで、バラフォンレッスン・・・っていうか、サム師匠によるバラフォン演奏が始まった。一応、オイラ、それなりに叩けはするんで、手取り足取り教えてもらう必要はない。フレーズの叩き方の手順さえ分かれば、後は自分でなんとかなる。ということで、サム師匠には、適当なフレーズを叩いてもらって、その姿をビデオに撮らせてもらうというやり方で、教えてもらうことに。
で、叩き始めたサム師匠のフレーズが・・・オイラがまさに知りたかった、プレイだった。普段は6鍵のバラフォンで叩くことが多いというサム師匠のフレーズは、トゥグマニ師匠のように、転がるような多彩な音程の変化はない。が、あまり動きがない分、逆に、ロック的なフレーズになっているのだ。うむむ、なるほど・・・しかし、6鍵でも、十分なくらいのサム師匠のフレーズを聴いていると、15鍵のバラフォンを持ち運ぶ意味が・・・
まぁ、でも、後半には、サム師匠が15鍵のバラフォンに慣れてきたのか、いろんな音を使って演奏をはじめた。ふむふむ、そうやって発展させていくのか・・・あればあったでより面白いフレーズプレイができるのがバラフォン。ま、そうさ、トゥグマニ師匠から習った素敵なフレーズの数々は、15鍵だからこそ響くものばかりなんだし、これだからこそのバラフォンスタイルが、オイラのバラフォンとなるように、しばらくは、こいつをお供にがんばることにしよう。
で、一通り教わった後「ヨシもなんか叩けるんでしょ。なんか叩いて」と、バチを渡された。で、トゥグマニ師匠に習ったいくつかのフレーズを叩いていたところ、サムは、<アフリカ>のフレーズが気に入ったらしく、「いいね、そのリズム。それを叩き続けてて、合わせるから」と言って、ジャンベを持ち出してきた。そして、オイラのバラフォンに合わせてジャンベを叩くサム。
おほほ~い、ジャンベも上手いじゃないか、サム。キミはなんでもできるんだな。
いやぁ、サムと出会えてよかった、ガーナに来てよかった、と思わされたココロビテ再訪問であった。
ちなみに、サムに限らず、ガーナ人の楽器演奏は、トリッキーで面白い。コシュカシュでは「へ~、こんな叩き方をするんだぁ」と感心させられるような、変なプレイを連発するし、ジャンベも、途中、DJのスクラッチみたいな技を入れて、アクセントをつけたりする。そんなプレイを見ていたら、ガーナ人って、遊び心で溢れているんだなぁ、って思わされる。変なやり方でも、やってみて、面白かったら、取り入れちゃえばいいじゃん、という自由な発想。この自由さが、ガーナの音楽を面白くしている。
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