This is West Africa Cycling
これぞ西アフリカチャリ旅の醍醐味

2013.6.30 / Togo(Kpalime~Lome) 本日 自転車106km走行 : Total 45391km走行
天気:曇時々晴時々雨 ネット:1
朝飯→ソーセージサンド 昼飯→ハムかつサンド&振舞い飯 夕飯→スパゲティ / 宿→Hotel Nord-Sub(シングル10000セーファ)

(English)
 I run Togo road. I could meet with so many good Togo people.



 さて、昨日十分パリメの町を堪能できたので、思い残すことなく出発・・・って、いや、<véi>を食べれなかったことが、めっちゃ心残りになりながら、パリメの町を出発。

 この辺の道は結構山道になっていて、チャリ走りにはちょっとシンドイ。ただ、そんなシンドイ山道がスポーツ走りを求めるサイクリストにはぴったりらしく、途中、ロードバイクで走るサイクリストたちに何人も出会った。そういえば、ロードバイクでひた走るサイクリストに、西アフリカではあまり出会ってこなかったような気がする。人民チャリに乗って町移動する人たちにはたくさん出会ってきたのだが。

 さて、そのままトーゴ道を走り続け、とある村を通過する際、道端にマーチドラムタイプの太鼓が並べられているのを発見。どうやら、太鼓屋さんらしい。おお、トーゴの太鼓ってどんな感じなのかいな、と覗いてみることに。まぁ、太鼓屋さんといっても、オープンスペースに太鼓が並べてあるだけの場所なんだけどね。そこには、水色をベースにカラフルに色塗られた深胴タイプの片打面太鼓がいくつも並べられていた。うむむ、トーゴ太鼓は、ジャンベとはまた違った感じなんだな。実際どんな感じで使われるのか見てみたいなぁ、なんて思いながら、この店を後にして走り始めたところ・・・

 道脇から、なにやら太鼓の音が聴こえてきた。気になったオイラは、当然チャリを止め、太鼓の音がする方へ。すると、屋根だけ取り付けられた集会場みたいな場所に、人が集まり、太鼓と歌で音楽が奏でられているじゃないですか。しかも、使われている太鼓は、先ほど店の店頭で見たマーチドラムタイプの太鼓。早速、どんな感じで使われているのかを目にすることができ、感激。

 ちなみに、この集会場みたいなところは、教会らしい。一番奥に神父さんらしき人が聖書らしきものを持って、全体の流れを司っていた。オイラが覗きに行ったとき、ようこそ、と招いてくれたのも、この神父さん。この人に許可をとって、皆さんの中に入れてもらい、写真撮影をさせてもらうことが出来まして。

 いやぁ、しかし、この小さな村の教会音楽は、でっかい教会での教会音楽とはまた違うものだった。賛美歌といえば賛美歌っぽいんだけど、もっと土着な感じ。よりアフリカっぽいっていうのかな。リズムもめっちゃアップビートになって、思わず踊りだしたくなる。実際、女の人たちは、踊り始めてたし。そして、一人の女の人なんか、トランスしすぎて、あっちの世界に行っちゃったようで、突然ぶっ倒れちゃって。神父さんがあわてて彼女を介抱するなんて場面にも遭遇して、アフリカの音楽の力ってものを、まざまざと魅せつけられましたよ、ハイ。

 そんな小さな村での教会で出会った皆さんに、輪に入れてもらえたお礼を行ってお別れし、再び走り始めるオイラ。さてさて、マーチドラムの使われ方を堪能でき満足したのですが・・・もう一つのカラフル太鼓の使われ方がどうしても気になっていたところ・・・

 道脇から、またもや、なにやら太鼓の音が聴こえてきた。当然チャリを富め、太鼓の音のする方へ。すると、気になっていたカラフル太鼓を叩く村人たちのセレモニーが、目の前で繰り広げられているじゃないですか!

 先ほどの教会は、神父さんが許可してくれたものの、なんとなく、オイラはよそ者的な扱いで、ちょっと肩身が狭かったのですが、ここは、めっちゃオープンでして。「旅人よ、よく来た。旅人を招くのは私たちとしても非常に喜ばしいことだよ。さ、さ、ここへ来て座って堪能していってくれ」と、村の長老らしき人が、村の入り口から、様子を覗き見ていたオイラを発見して、引きずるように中に入れてくれまして。そして、一番真ん中の特等席に座らせてくれた上、飯まで出してくれるという、もてなしっぷり。

 そして、太鼓に合わせて、きれいな衣装を着て、腕や首周りに白化粧した女の子たちが、素敵なダンスを繰り広げ始めた。お~、この白化粧した女の子たち、ガーナやトーゴのいろんなところで、写真を見る機会があって、めっちゃ気になっていたんですよ。そんな彼女たちのダンスが、生で、しかも、目の前で見れちゃうとは、なんたるラッキー。

 こういう場面に遭遇できちゃうのが、気分次第で寄り道できちゃうチャリ旅の醍醐味。

 というか、こういうのは、求めていれば巡り会えるものだったりするんですよ。I think I can。求めることでアンテナを張ることになるじゃないですか。で、アンテナを張ることで、自然とカラダが、求めるものの方向へと進むことになるんです。そして、出会う、と。

 逆に言うと、求めないものには、出会えない。旅をする際、自分が強烈に興味を引くものを持っていると面白くなるよ、というのは、こういうこと。自分の興味あるものに、出会えるからなんです。オイラの場合、強烈に興味を持っているものの一つが太鼓であり、太鼓に対して、常にアンテナを張っているからこそ、こういう場面に遭遇できる。興味がない人だったら、せっかくこういうことが繰り広げられているというのに、スルーしちゃうと思うんですけど、興味を持っているオイラの場合、こういう場面を逃さない心構えになっているんですよ。

 それが、I think I can。

 さてさて、目の前で披露してくれた、女の子たちのダンスが、めっちゃキュートでオイラとしては、これを見れただけで、十分満足だったのだが・・・このダンスタイムが終わってからが、大変なことになった。

 太鼓や女の子たちの写真を撮りたいと言うオイラに、「撮れ撮れ!」と言う村人たち。おお、嫌がらずに撮らせてくれるのは、嬉しいと、カメラを構えたら・・・皆さん、むしろ、ちょっと落着いてくれませんか?と言いたくなるくらいのハイテンションになりまして。太鼓を叩く人を撮っていたら、横から「俺も撮れ」と突っついてくるわ、女の子たちを撮っていたら、「俺も写りて~」といって、割り込んで写ろうとするわで、逆に、撮るタイミングがめっちゃ難しい状況に。

 こんな時は、狙ってなんて撮れない。シャッターを切りまくるのが得策、と、とにかくシャッター切りまくり。

 そんな、写真撮りテンションがようやく落着きをみせ、そろそろお別れをと思ったところで、「旅人が訪れたら、酒を振舞うのも、わが村ではしきたりの一つででしてな」と村長が、めっちゃアルコールが濃そうな蒸留酒を出してきた。

 ここで、またも調子に乗る村人たち。オイラに飲めや飲めやと、大合唱。いや、自転車運転中なんで、酒はちょっと、なんて断る隙を与えてくれない。ということで、並々とコップに注がれたお酒を一気飲み。

 酒を飲んで気分が上がったオイラは、このテンション高い村の場が、さらに、めっちゃ居心地よくなってきちゃいまして。去りがたくなってしまって、そのまましばらく、一緒に踊ったりして大騒ぎ。

 ふぃ~、トーゴ、めっちゃ楽しいんですけど。あ~ステファンがトーゴを愛する気持ちも分かるような気がする。こんなに気持ちいい人たちに囲まれちゃったら、そりゃ好きになるよ、この国が。

 



































































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