If 10 minuites before
あと10分早ければ・・・

2013.9.14 / Norway(Leknes付近~Kabelvag) 本日 自転車94km走行 : Total 48207km走行
天気:晴のち曇のち晴のち雨 自転車折りたたみ:1 ネット:1
朝飯→ご飯 昼飯→弁当 夕飯→パスタ / 宿→Feriehus Camping(テント泊130Nok)

(English)
 I run on Norway road.



 最初はどうなることかと思う出来事から始まったのだが、結果的に最高の日となった昨日。今朝も、昨日の余韻を味あわせてくれる穏やかな朝日から一日が始まった。

 朝飯を食べた後、テントをたたみ、荷物を装着して走り始める。途中、食材補給のため立ち寄ったスーパーで買い物をしていたら、スーパーのおばちゃんが、「コーヒー一杯おごってあげるわ。飲んでいきなさい」と、紙コップを渡してくれた。ノルウェーでは、スーパーとかにポットに入れたコーヒーが置かれている。先日の17号でのフェリー待ちの際コーヒーを魔法瓶に入れて持ち歩いているおじさんからコーヒーをいただいたことからも、分かるように、ノルウェーはかなりのコーヒー文化圏。コーヒーはどこでも飲もうと思えば飲めるようになっている。ただ、スーパーに置かれているコーヒーは普通は有料で、結構お高い。なので、スーパーコーヒーを飲むなんてことはしたことがなかったのだが・・・今日は、優しいお誘いをいただけたので、初スーパーコーヒーに挑戦。うむむ・・・まぁ、いたって普通のコーヒーでしたケド・・・こういうのは、気持ちが嬉しいからね。こういう状況でいただくコーヒーの味は極上。

 さて、その後、天気が急速に崩れだし、絶景ロフォーテン諸島の風景も、張り始めた霧に隠れてよく見えなくなってきた。

 ま、昨日テンションあげすぎちゃったから、今日はこのくらいテンションをクールダウンさせてくれる天気でよかったのかも、なんて思って自分を慰めながら走る・・・ええ、曇りくらいなら慰めにもなる。

 が、雨が降り始めちゃうと、慰めどころじゃなくなりまして。今日のゴール地点と考えていたスヴォルバーの街に到着するちょい前から、雨が降り始めてしまった。そして、スヴォルバーの街に到着する頃には土砂降り。あ~、もうこんな雨の中走りたくね~。ロフォーテンは昨日の走りで十分満喫したから、もういいか、バスに乗って一気にワープしちゃおうか、と考えはじめるオイラ。

 そうそう、自転車のリム待ちで、3週間も停滞していたもんだから、時間的に結構切羽詰ってきているんですよ。シェンゲンの期間ってのもあるんですけど、なによりも、寒さが日に日に迫ってきているのが、心を焦らせる。本心としては、このまま自転車で走って行きたいところなのですが、ノンビリ走っていたら、冬将軍にやられてしまう恐れがある。

 なので、どこかからまたワープして、旅を急がなきゃって考えていたんです。当初は、ロフォーテンの後しばらく走ってから、って考えていたんだけど・・・この雨の感じ・・・しばらく止みそうにない。明日も引き続き振りそうな予感。天気がビミョウな中走っても、面白くない。せっかく昨日、鮮やかなロフォーテンの思い出を作ることが出来たのに、最後に雨中走りをして、やっぱりロフォーテン、ビミョウだった、なんて思いで終わらせたくはない。

 ということで、スヴォルバーからバスに乗ることに。で、バスターミナルへ行ってみたところ・・・次の大きな町、ナルヴィク行きのバスは、ちょうど10分前に出ちゃったところだと。そして、今日のナルヴィク行きのバスは、それが最終だったと言われまして。

 が~ん・・・

 これは、やっぱりチャリで走れという女神様の与えてくれた試練なのか?

 とりあえず、今日はスヴォルバーから動けないので、ここで泊まろうと思ったのだが・・・宿はやっぱりどこも高い。「安く泊まるならキャンプ場。キャンプ場なら隣の町にあるよ」と言われ・・・ああ、雨が降るから、屋根があるところに泊まりたいのにな。そして、この雨の中、隣町まで走らなきゃいけないのも、メンドクサイ。

 ちくしょー、あと10分早くスヴォルバーに到着していたら、バスに乗ってナルヴィクに脱出できたのに。先の6時間待ちといい、北ノルウェーは、乗り継ぎに失敗してばかりだ。

 さて、ということで、やってきた隣町のキャンプ場。ずぶぬれのオイラを見て、オーナーさんは宿代はまけてくれなかったけど、ネット代を無料にしてくれた。そして、テントを張った後、すぐに、屋根のあるキッチンハウスに退避して、パソコン作業をしながら、濡れた衣服を乾かしていたら、夕食を食べていた、別グループのキャンパーのおじさまおばさまたちが「スナック菓子は好き?」と聞いてきて、ポテチとかを差し入れしてくれまして。ノルウェーはポテチも高くて、なかなか手をだせない、貴重なお菓子。ありがたくいただいて、おじさまおばさまたちとしばし談笑。

 10分早くスヴォルバーへ到着していたら・・・この素敵な出会いはなかった。旅ってものは、どう転ぶか分からない。メンドクサイ状況におかれたとしても、それは、次に起こる素敵なことへのフラグってことが多々あるものなのだ。






























最新日記に戻る