More important than Aurora
二ヶ月ぶりっ

2013.9.16 / Norway(Alta~OlderFjord) 本日 自転車111km走行 : Total 48326km走行
天気:晴
朝飯→パン 昼飯→パン 夕飯→サーモン刺身 / 宿→コテージ(二人で250Nok)

(English)
 I run on Norway road.



 朝、ターミナルに集まってくるバスのエンジン音で起こされた。まだ太陽が顔を出していない時間なのだが、そろそろ人は動き出すらしい。あんまり人が集まらないうちに退散すべし、と、寒い中、テントをたたんで出発準備。

 さて、今日の目標地はここから100kmちょいの場所にあるOlderFjordという町。いつもなら目標地はあくまで目標地であって、辿り着けなくてもいいんだけど・・・今日は、なんとしても、この町に辿り着かねばならない。

 なぜならば・・・実は、チャリダーカズくんと、本日、その町で落ち合うことになっているのですよ。ベルリンで別れてから早二ヶ月。スカンジナビア半島を、時計回りで走っているオイラと、反時計回りで走っているカズくん。ちょうど、ノールカップで再会できるといいね、なんて話をしていたのだが、残念ながら、オイラの3週間停滞のせいで、ノールカップ再会は実現せず。しかし、ちょうど、OlderFjordという町あたりで、お互いのルートが交差することになりまして。だったら、そこで会いましょう、ってな話になったんです。

 100kmなら、まぁ、普通の道であれば楽勝で走れる距離ではあるのですが・・・ここはフィヨルド地形のノルウェー。アップダウンが激しい道だったりしたら、100kmを走りきるのは、なかなかシンドくなる。

 なんて思いながら、走り始めたら・・・そんなに大した道ではなかった。しかも、かなり強風が吹いていて、それが追い風になっていて。目標地のOlderFjordには、まだまだ明るい16時前に到着。

 カズくんとの待ち合わせ場所にしていたこの町唯一のガソリンスタンドに行ってみたところ、カズくんは、まだ到着していない模様。とりあえず、チャリを置いて、その辺をブラブラしてみる。

 次第に日が暮れてきて、海岸の風景が素敵な夕刻色に染まってきた。と、晴れ渡った空に、ユラユラするものを発見。オーロラだ。夕刻のオーロラ。こんな時間にも見えちゃうんですよ、オーロラって。そして、これはこれで、なかなか趣がある。

 そして、日が暮れてしまった。

 ・・・しかし、カズくんはまだ現れない。

 あれ~・・・おかしいな。カズくんのチャリなら全然オイラのチャリより速いはず。出発が遅かったにしても、こんなに遅くなるとは思えないんだけど・・・ひょっとして、場所をお互い勘違いしちゃっていたりするのかな・・・

 なんて、考えながら待つオイラ。スタンドも閉まっちゃって、肌寒い中、外で待っているのがしんどくなってきたその時・・・

 向こうから近づいてくる一つのライトが!

 やっと、カズくん到着。

 そのまま倒れこむようにして、スタンド脇のベンチになだれこんだカズくん。どうやら、オイラには味方してくれていた強風の追い風が、カズくんにとっては敵の向かい風となっていたようで。必死に走ってきたのに、全然進めず、こんな時間になっちゃったとのこと。

 ま、これがチャリ旅。

 何があるかは分からない。

 いけるかどうかは、状況次第。

 とにかく、お疲れ、カズくん。ここを一度走ったことがあるカズくんの案内で、前回泊まったというキャビン宿へ。そうそう、ノルウェーには、民家の一角に、キャビンを建て、旅人に提供するキャビン宿っていうのもあるんですよ。高そうだから、オイラは一度も泊まったことがなかったんだけど。でも、実際はそれほどでもない。二人で泊まれば、一人当たりの値段は、一人でキャンプ場でテント泊する時の値段とあまり変わらない。なるほど、2,3人で走るのであれば、キャビン宿に割り勘で泊まると経済的。屋根や壁のあるところに泊まれて快適だし・・・ノルウェー旅がもっと楽になるかも。

 さて、腹がペコペコなチャリダー二人。屋根つきの部屋に入って、すぐに食事の用意。で、「再会はこれで祝わなきゃと思って」と二人が声をそろえて取り出したのは、<ノルウェーサーモン>。あはは、二人とも考えることは同じです。普段の食事って考えると、ちと割高なノルウェーサーモンなんですけど、やっぱり、こういう場では奮発して、ね。

 で、そんなサーモンを、カズくんが刺身切りにして、お皿に盛ってくれた。そして、キッコーマン醤油とわさび・・・完璧です、さすがカズくん。

 そんなサーモン刺身をつまみつつ、始まったチャリダー談義。ノルウェーの鬼物価に対する愚痴ばっかりとなったけど(笑)・・・でも、ホント、同じ境遇で似た体験をしてきたもの同士、分かり合えることがいっぱいあって、話が尽きない。

 夜空には、オーロラが広がっていたので「一応、オーロラ見ますか」と、二人で外へ出たにも関わらず・・・結局オーロラよりも、立ち話に夢中のオイラたち。

 オーロラ?ええ、ま、今は、いいんです。それよりも、大事なモノを今の僕らは共有しているのだから。






































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