Enter to Ukraine
ウクライナに期待することにしよう

2013.10.11 / Poland→Ukraine(Kuzminaを過ぎた山の中~Mostyska) 本日 自転車77km走行 : Total 49054km走行
天気:晴 自転車折りたたみ:1 ネット:1
朝飯→パン 昼飯→ポークチョップ 夕飯→スープ / 宿→Motel(シングル120グリブナ)

(English)
 I left from Poland. And I entered to Ukraine.



 昨晩は山の中で野宿。メイン道路から未舗装の農業道路みたいなわき道に入り、テント設営。この辺は、全然人目につかなそうだから、安心して眠れるよ、と思っていたら、朝、トラクターに乗ったおじさんの「プップー」というクラクションで起こされた。人が通るじゃん、と思って慌ててテントから顔を出すと「よく眠れたかい?」みたいなことを言って、おじさんは笑顔で、去っていった。ふ~、ま、田舎の人は、とりあえず、いい人が多い。

 さて、ただ今、季節は紅葉の秋。気持ちよく晴れた朝、カラフルに彩られた木々の色が鮮やかに映えていた。う~ん、心地いい。

 そんなカラフルな山道を抜け、辿り着いたのは、ポーランドーウクライナの国境。

 と、この国境・・・イミグレの窓口に続く道は、車の長蛇の列が出来ていた。なにゆえ?どうやら、ここの国境、税関のチェックが厳しいらしい。ポーランドからの荷物持込で、不正に大量のモノを持ち込もうとする輩が多いのか、一台一台、厳しくチェックするので、通り抜けるのに時間がかかるようなのだ。

 さすがに、この車の列には並んでられない。この列で待っていたら、日が暮れちゃう。まぁ、オイラは自転車なんで。車の皆さんが並んでいる横を、スルスルと走りぬけようとしたら・・・

 「自転車はあっち」と、一人の係員が近寄ってきて、言った。自転車は、歩行者と同じイミグレ口を使うことになっているらしく、そのイミグレ口は、今走ってきた道を戻ったところにあるスーパーの脇を迂回したところにあるらしい。ちょっと戻るのがメンドクサイが、ま、この長い車の列に並ばないですむのは助かる。

 さて、オイラ以外は全員歩行者である、イミグレ口へ。そこで、ポーランドの出国スタンプは簡単にもらうことができたのだが・・・次の、ウクライナの入国手続きで、手間取ることになった。

 パスポートに押されている国のスタンプが多すぎるのが気になったのか、増ページしたパスポートの厚みが気になったのか、パスポートの写真と今のオイラの顔が相当違って見えたのか、いや、おそらくそれら全てを考慮して、怪しいと思われてしまったようで、パスポートを受け取った窓口のおばさんは、何度も何度も、写真とオイラの顔を見比べた後、パスポートを持ったまま、奥の部屋へと消えていってしまった。

 ちなみに、この時、開いていた窓口は一つ。オイラが待たされている間に、やってきた人たちは、列を作って待つことになる。10分待ち、20分待ち・・・オイラの後ろの列が、どんどん長くなっていく。

 「なんだ、なんだ。なんで進まないんだ?」

 ざわざわしはじめる列の人たち。きっと、窓口の前で立っているアジア人が、問題を起こしたんだと思っているに違いない。ああ、皆さんの視線が痛い。なんだか申し訳ないのだが・・・オイラは何もしていないのですよ。普通に正しいパスポートを出しただけ。悪いのは、それを疑って、奥にひっこんだまま出てこないおばちゃんなんです・・・

 と、いいかげん、その場に居づらくなってきたところで、ようやく、おばちゃんが戻ってきた。「ふん、どうやら本物のようね」と、スタンプをバン、と押してパスポートを返してくれた。

 無事、スタンプをもらえたってことより、後ろの皆さんの痛い視線から逃れられたほうが、嬉しかったオイラ。そのまま、いそいそと、イミグレを出ようとしたら・・・「ちょっと、そこの自転車の人。こっちこっち」と、別の係員に呼び止められた。どうやら、荷物チェックがあるらしい。X線のマシンの前に連れて行かれ・・・「全部これに通して」と。え~、全部ですか?荷物外さないと、通せないんですけど・・・「うん、全部」。荷物を外して、一個一個X線のマシンを通して、受け取ってまた、装着・・・なんてやっていたら、またもや、オイラの後ろに、長い列。

 あ~、皆さんの視線が痛い。

 ま、とにかく、こんな感じで手間取り、視線攻撃にさらされまくったものの、入国自体は、無事できまして。いよいよ、ウクライナ入国。

 ウクライナって・・・つい一週間前までは、どこにあるのかも、わかってなかった国。昨年のアルバニア同様、シェンゲンから脱出するために、<ただ、隣にあったから>という理由で、やってきたのだ。

 実は、旅ってやつは、それくらいの軽い気持ちで訪れた国が、面白かったりする。情報を持っていない分、見るものが新鮮だったりするし、なにより、期待度が低い分、ちょっとでも楽しいことがあれば、すごく面白く感じるからなのだろう。

 そんなウクライナ、一体どんな旅になるのやら。ウクライナも美女が多いって聞いたからな。ポーランドで美女と知り合いになれなかった分を、ウクライナに期待することにしよう

 ・・・って、情報すでに掴んじゃっているじゃんか。そして、期待もしちゃっているじゃん。

 ・・・ええ、今の世界は、情報社会。黙っていても情報は入ってきちゃう。まったく何も知らないで、その国に突入っていうのは、逆に難しいことなのですよ、ハイ。










































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