(English)
I run on Romania road.
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朝、夜明けと共に、テントをたたみ、走り始める。一応、朝飯を作って食べたものの、すぐに腹が減ったので、ちょうど通りかかった町のレストランに入って、サンドイッチを食べることに。で、食べ終わって、再び走り始めようとしたところで、おじさん二人につかまった。
「どこから来たんだ?」
・・・ん?あれ?ルーマニアの人たちは、ベトナム?とは言わないんだな。
さて、おじさんたちと別れて、しばらく走っていたら、また腹が減ってきた。いやぁ、連日走っていると、とにかく、腹のあっという間に減るんですよねぇ。ということで、今度は、道端にスーパーを発見したので、バナナでも買って食べることに。と、スーパーの前に自転車を停めようとしたところで・・・今度は、3人組の親子につかまった。
「こんな自転車で旅してんの!?」
驚きと共に、一番興味を示してくれたのは、息子のアレックスくん。「いつか、僕も自転車で旅したいと思っているんだよね。さすがに、こんなに小さな自転車ではやらないけど」というアレックスくんは、親父さんそっくりだった。
今日も、フレンドリーな人たちに会いまくるな。やっぱりルーマニアも、モルドバと同じノリのラテンの国だ。いやぁ、楽しい。もっともっと、ルーマニアの人たちと絡みたくなってくるよ。うむむ、今までの出会いを振り返ると、立ち止まる度に、声をかけられる傾向があるな。今度は、この先のガソリンスタンドで、立ち止まってみようか・・・
と思っていたところ、今度は、立ち止まらなかったのに、声をかけられることとなった。
走っている最中に、オイラを抜いていった車が、ウインカーをつけて、路肩に停車したのだ。そして、中から出てきた、カップル二人が、オイラに向かって手を振るじゃないですか。
近づいて、話を聞いてみると、どうやら、このカップル、お兄さんの方が、チャリ好きで、よく友達と一緒にルーマニア国内を、チャリ旅行しているとのこと。この夏も、東に連なるカルパティア山脈の景勝道路を1週間かけて走ってきたんだ、と言って、その時にiPhoneで撮影した映像を見せてくれた。うむむ、なかなか面白そうな山道だ、と思い、「この道はどこの道?」と聞いたところ「残念ながら、もう、この時期には、封鎖されちゃっているんだ。この道は夏限定なんだよ」とのこと。一応、場所は教えてもらったのだが・・・残念。
で、ルーマニアの道に詳しいお兄さんが、この先のルートについても、いろいろ教えてくれた。当初、オイラが走ろうと思っていた道は、どうやら、アップダウンが激しいらしい。「もし、楽な道がいいのなら、回り道になるけど、こう走るといいよ」と、アドバイス。ふむふむ、山攻めもしたいところではあるのだが・・・まぁ、でも、まだ足が完全に治ってないことだしな。しばらくは、平坦で楽な道を走る方がいい。
ということで、この先は、ルート変更。行き先は変わらないのだが、グルッと回ってから、Adjudという町を目指すことにする。「ちなみに、この次にある大きな町には、ジプシーがたくさんいるから、気をつけてな」と、更なるアドバイス。
そうそう、ルーマニアには、入る前にも「ルーマニアはロマ(ジプシー)が多いから、気をつけて」ということを言われていた。ジプシーは怪しい人たちだ、という流言は、実際に会っていない人たちの勝手なイメージだろうと、思っていたのだが・・・どうやら、ロマの人たちは、ルーマニア国内の人たちからも、嫌われているようだ。
ロマ(ジプシー)の人たちはナゼ、ヨーロッパで嫌われているのか・・・後でネットで調べたところ、「流れ者の民族で文化が違う」「キリスト教徒ではない」「コーカソイド(白人系)ではない」「個人主義で、決して地域に同化しない」と言った理由を挙げて解説している記事をみつけた。実際のところは、彼らが悪いことをするとかしないとかの問題ではなく、何か得体の知れないものであり、理解できないものであり、地域の秩序を乱すものだと捉えられ、嫌われる対象になってしまっているようだ。
アフリカで中国人が嫌われている理由に似ているのかも。アフリカ人は、中国人のことを「彼らは、自分達だけで固まり、周囲と同化しない」と言って、嫌っていた。同化しない人間は、地域社会としては、許しがたい存在であるってことなんだな。
さて、カップルお二人と別れ、再びルーマニア道を走り始める。「気をつけて」と言われていた、次の大きな町は、通過するだけとなったので、特に危険さを感じなかった。というか、ロマ(ジプシー)らしき人は、全然見かけなかったのだが・・・
そして、その大きな町を過ぎたら、その先は、周囲は農地しかない田舎空間へと突入。夕刻、ようやく、小さな町に辿り着いたのだが・・・ここには、宿がない。食料買出しのために立ち寄った売店で、「この辺に、泊まれそうなところありませんか?」って、聞いたら、「町を出たところに、フォレスト(森)があるよ。そこは、誰もこない。テントで寝るにはパーフェクトさ」と教えてくれた。
で、行ってみたら、確かに、売店のお兄さんの言うとおり、人目がまったくない、素晴らしいテン場だった。ということで、今日も、昨日に引き続きテント泊。
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