(English)
I went to Czech Republic by train.
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訪れる街が気に入るようなら、延泊してノンビリと街の雰囲気を楽しむのもアリと思っている今回の東欧ショートトリップなのだが、ウィーンの街は、オイラにとって、もはや見飽きてしまった<ヨーロッパ的な街>にしか見えなかったので、早くも次に移動することに。
まぁ、半日しか滞在していないくせに、「もはや見飽きてしまった<ヨーロッパ的な街>にしか見えなかった」なんて言うのは、ウィーンに対して失礼か。
そう、その街がどんな顔を持っているかというのは、少なくとも数日滞在してみないと、見えてなんてこない。なぜなら、街の顔というのは、その街に住む人たちとのふれあいによって表出してくるものだからだ。料理店の人、お土産屋の人、絡んでくる子供たち、困ったとき助けてくれた人、会ったばかりなのにまるで旧知の友達のように迫ってくるフレンドリーすぎる人、隙あらば何かをくすねようと怪しく近寄ってくる輩、いきなり罵声を浴びせてくるクレイジーな人・・・こういう人との出会いが、その街を印象付けてくれる。思い出に残る街の印象というのは、決して有名観光地の絵葉書的な風景なんかではないのだ。
とはいうものの、気分的に、ウィーンをこれ以上満喫する気にはなれず、次の目的地、チェコのチェスキークロムロフに向かうことに。で、こういう時、サクッと大移動できてしまうのが、バス・電車旅のいいところでもあり・・・<モノタリナイところ>でもあったりするんですよ。
ちなみに、チャリ旅だと、気分的にこれ以上満喫する気になれないと思っていても、サクッと大移動することは出来ない。がんばって、一日100kmずつ・・・少しずつ離れていくしかないのだ。で、その少しずつ移動していく間に、強制的にその地の顔を見せられることになる。そう、この強制さが、チャリの旅を<モノタリナクさせない>要因なのだ。
旅のよさは、自由なところだ。自分が気に入れば居ればいいし、飽きたら別の場所に移ればいい。ただ、自由ってのは曲者で、自由すぎると、結局<自分の想定内>のところにしか辿り着けなくなる。なぜなら、自分の欲望に従って行動を決めると、自分の好きなところにしか行かなくなるからだ。短期旅行ならそれでいいと思う。自分の思うままにはならない社会で生活している日常とは対極にある<自分の好きな空間>への逃避行を楽しむのが短期旅行だと思うから。
しかし、それを続けていると長期旅は出来ないような気がする。自分の好きな空間にだけいると、その空間にさえ飽きてきてしまうというのが人間の性。どんなにいい場所でも<なんか物足りなく>なってくるのだ。飛行機やバスで、自由気ままに好きなところに行っていいという旅スタイルを選んでいたら、きっと、5年も6年も旅を続けられなかったと思う。5年も6年も旅を続けられているのはチャリ旅だからなのだ。チャリ旅はある意味自由ではあるのだが、ある意味自由ではない。先にも書いたように、線で移動していかねばならないのだ。点で移動する自由さはない。ただ、この線で移動しなければならない、という束縛が、旅にメリハリを与えてくれるのだ。自分が好きでもない、さして興味もない場所も通らねばならないのが、チャリ旅。実は、この好きでもない、さして興味もない場所にもいかなければならないということが、自転車旅を豊かなものにし、飽きさせないものにしているんだと思う。
好きなところだけを走って、そうじゃないところは、折りたたんで、公共交通機関に乗せて移動しちゃえばいい折りたたみチャリの旅スタイルって、旅としていいとこどりじゃん!って、思われると思うけど、実際に折りたたみチャリで旅をしたオイラから言わせてもらうと、<好きなところだけをちょこっと走る>というチャリ旅は、ビミョウ。結局、好きなところだけ走ろうって思ってたけど、なんかついつい走り続けちゃったよ、となっちゃう人が、折りたたみチャリ旅を楽しめる人なんだと思う。
だったら、折りたたみチャリじゃなくて、初めからガッツリ走れるチャリで走ればいいのに(笑)
いや、それでも、折りたたみチャリでの世界旅はオススメ。折りたたみチャリの利点は、実は、そういう<いいところだけ走り>ではないところにあるのだ。その辺まで書き出すと、キリがなくなるので、<いいところだけ走り>以外の折りたたみチャリ旅の利点については、また今度ジックリ書く事にしよう。
さてさて、話を戻して、チェコのチェスキークロムロフへ行くことにしたオイラ。チェスキークロムロフまでは、オンシーズンならば、マイクロバスが頻繁に出ているそうなのだが、オフシーズンの今、バスは観光客が集まったら程度にしか、出ないらしい。ということで、電車で行くことに。ウィーンからチェスキークロムロフまでの電車代は35ユーロ。オーストリアは物価が高いっすからねぇ・・・電車代も高いですわ。
あ、そうそう、半日で満足したと思ったウィーンですが、後で名物ザッハトルテを食べ忘れたことに気付き大後悔。
さて、乗り込んだ電車から見てる風景は、ひたすら雪国な風景だった。めっちゃ寒いワケだ。
4時間半かけて、チェスキークロムロフに到着。大きく蛇行するヴルタヴァ川に包まれるように存在するキュートな小さなこの町は、地球の歩き方的には、世界で最も美しい町のひとつと絶賛されている。
確かに、小高い丘から眺めるこの町の全景は美しかった。しかし・・・ただ、美しいだけなのだ。美しいといわれる町なだけあって、観光客が多い。そして、そんな観光客をお目当てにした、こぎれいな土産物屋がズラリと並んでいるだけの町。
なんか、モノタリナイ。
やっぱりチャリ旅じゃないから、モノタリナイ感がつきまとうのか、なんて思ったりもしたのだが・・・あ、いや、たぶん、ここは、一人でくる町じゃなかったってことなんですわ。ロマンチックな雰囲気漂うキュートな町ではあるので、女の子と二人で歩いたりしたら、絶対楽しいに違いない。
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