(English)
I entered to Turkmenistan.
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一晩寝たら、気分が戻るかと思っていたのだが、全然戻ってない。GPSがなくなったのは結構ショックだ。というか、こういうのって、当日ではなく、翌日にショックがやってくるもんなんす。それにしても、よりによって、これから情報が少ない中央アジアって矢先にGPSがなくなるとは・・・道が分かりにくくなるだろうから、一番必要な場所なのに。
とりあえず、宿の食堂で朝飯。そして出発。気落ちしたまま、トルクメニスタンへ。国境の町なので、イミグレはすぐそこにあった。が、まだ開いていない。宿のおじちゃんが開くって言ってた時間に来たのに・・・結局1時間くらい待たされて、ようやくイミグレが開いた。イランの出国手続きをし、続いてトルクメニスタンの入国手続き。イランは簡単に終わったのだが、トルクメニスタン入国では、書類をいろいろ書かされ、所持金の申請とかさせられて、結構手間取った。しかも、書類提出後、上司にチェックしてもらってくるといって、奥に入ってからが長い。いや、チェックってそんなに時間かけてやるほどのもんでもないのに・・・
それにしても、トルクメのイミグレでは、職員がいきなりモンゴロイド顔になったのにビックリした。これまでは、ペルシャ系というか、いわゆる欧米人顔だったのに、この国境からいきなりアジアに切り替わったのだ。いやぁ、面白い。各国の国境を陸路で越えてきたけど、ココは、合衆国―メキシコ、セネガル―モーリタニアと同じくらいの衝撃。三本の指に入る衝撃国境だった。
さて、時間はかかったけど、問題はなく、無事トルクメニスタン入国完了。トランジットで5日間しかいられないんだから、もっと手早くやってほしいもんだよ、まったく。
トルクメ側に入ったら、早速道が分からなくなった。標識がないし、手持ちの紙地図とは微妙にズレている感じなのだ。道路工事中のおじさんたちに聞きまくるが、言葉が微妙に通じない。この辺はトルクメ語かロシア語が話せないと、コミュニケーションがキツイ。まぁ、地図を広げてボディーランゲージをとりながら、なんとか、コミュニケーション。
しかし、やっぱり道に迷った。地図に載っていた最短の道とはどうやらズレてしまったらしい。最短の道は細い表記だったから、わかりづらいだろうなぁ、とは思っていたのだが、完全に見落としてしまったようだ。ああ、GPSがあったら、迷わなかっただろうになぁ・・・なんて思いが頭をよぎる。
ま、前に進むしかない。ひたすら続く道を前進。ここから北東方面へ向かうと、逆風との戦いとなる、ってのは聞いていたが、実際そうだった。
しばらく走ったら、線路が見えてきた。ようやく自分の現在位置を把握。やっぱり最短の道からはズレていた。ただ、とりあえず、ココをまっすぐ走っても、なんとかはなる。最短ではないものの、こっちの方が大きな道だし、迷いが少なくなりそうなので、とりあえず、こっちを進むことに。と、ここで、線路管理をしているっぽいおじさんに呼び止められた。水とチャイを奢ってもらう。そして、暇そうだったおじさんの話し相手として付き合わされる。もちろん言葉は通じないのだが、その辺は「ウェーイ」と、ノリで、意外といけるものなのだ。
その後、しばらく走ったら、検問所があった。パスポートを提出して、結構根掘り葉掘り聞かれる。う~ん、この辺トルクメニスタンはガッツリしているというか、徹底しているな、お役所仕事。
さて、まぁ、とりあえず、線路や検問所のおかげで、自分の現在地がなんとなく分かってきたので、GPSがなくともなんとかなりそうな気がしてきて、GPSを紛失したことが頭から消えかけた頃、お腹が空いてきたので、昼飯を食べることにした。ちょうど、スーパーらしき建物を見つけたので、何か食べ物を買おうと、建物の壁に自転車を立て掛けたところ・・・なんか違和感を覚えた。相棒がいつもと違う。何が違うのか、しばらく気づかなかったのだが・・・そうだ、タイヤがないんだってことに気づいた。
え?タイヤがない??
国境を越えた時点では、確かにあったはずなのに。
予備の替えタイヤは後ろの荷物の上に括り付けておいたんですよ。いつもは落ちないように、タイヤの上からさらにダラブッカを乗せていたんですが、今朝に限って、GPSショックから気分を一転する意味を込めて、配置を変えて、一番上にタイヤを乗せるよう、してしまってたんですわ。
それが、完全に裏目に出た。慣れないことはするもんじゃない。っていうか、GPS紛失さえなければ、タイヤ配置を変えたりしなかっただろうから、落とすこともなかったのに・・・
悪いことは連鎖する・・・
と、いつものように、たらればが頭をグルグル巡る。今更考えてもしょうがないのに、頭の中がその想いでいっぱいになる。
とにかく、落としたのは道のどこかであることは間違いない。
・・・戻って探すか?
エジプトでダウンを落とした時に、戻って発見した経験があり、戻れば見つかるかも、という淡い期待が胸にこみあげる。時間がないのだが・・・とりあえず戻ることにした。戻り自体は楽。常に追い風なので、ぐいぐい進む。苦労して走ってきた道をあっという間に戻り、検問所まで戻ってきた。
が、ここで、ひっかかってしまった。先ほど北東方面に進むとしてチェックを受けたばかりだというのに、また戻ってきたことが意味不明とのこと。ま、そりゃそうだ。タイヤを落としたからそれを見つけたいんです、と言っても言葉が通じないから分かってもらえない。ああ、こうしている間にも、誰かに発見され、持ち去られてしまっているかもしれないのに・・・
結局30分くらい押し問答をして、ようやく、通してくれた。そこからも追い風に助けられダッシュで、線路のところまで戻ったのだが・・・結局発見できず。おじさんが「なぜ戻ってきた?」的な顔をして迎えてくれたで、タイヤがなくなって・・・と身振り手振りで話したのだが、通じたかどうか・・・
いやぁ、今回は発見できなかったかぁ・・・ひょっとしたら、見落としているだけかも、と注意深く周囲を見渡しながら、また北東に走りはじめたのだが・・・やっぱりなかった。三度通過することになった検問では、今度はアッサリ通してくれた。
まぁ、しょうがない。これは自分の不注意だ。GPSとは違って、誰のせいでもない。ただ、タイヤを日本からわざわざイスタンブールまで運んでくれたエリコちゃんに申し訳ない。ま、一応運んでもらったタイヤ一本は後輪タイヤと交換しておいたんで、一本だけは有効利用したんだけど・・・いや、ホント、エリコちゃんに申し訳ない。
それにしても、こうショックなことが連続で起こると、落ち込むというより、笑えてきますな。ショック耐性ができたというか、昨日ほどは落ち込まない。とにかく前へ走れるんだから、いいじゃんか。GPSもタイヤも、無いことによって、旅がディープになるよ。そのために旅の女神様がやった悪戯なんだよ、なんて思って前向きになってきた。
ひたすら続く荒野。途中、村落で、子供たちに絡まれたり、ラクダに遭遇したりしたけど、基本的にはなにもない道をひた走り。
強烈な逆風だけが、オイラの進路を邪魔する。
ただ、この逆風と戦うことに集中している瞬間は、いやなことが頭から飛んでいく。
気落ち・・・している、余裕がないくらい、疲れた。タイヤを探すために、往復した道のりを合わせると、今日はとんでもない距離走っちゃった気がする。GPSがないから、走った距離を確認できないのが残念だ(笑)。
何もないので、野宿も楽。道脇のちょっと入った所に、遠慮なく、テントを設営。
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