(English)
I stayed in Sigiriya.
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さて、本日、もうシギリアを去るつもりだったのですが、朝、周辺を散歩していたら、<ホームステイ>と書かれた看板を発見。スリランカを旅した皆さんから、「店で食べるカレーより、民泊した宿で出してもらうカレーの方が美味い」という情報をもらっていたので、どこかで民泊してカレーをご馳走になれないかな、と思っていたところだったんですわ。
ということで、今日このホームステイ宿に移ってシギリアに延泊し、家庭料理のカレーを食べれたら・・・と思って「泊まれますか?」と聞いたのだが、あいにく満室とのこと。
う~ん、残念。しかし、ここで引いてしまうのはもったいない。「泊まらないけど、夕飯だけ食べに来るのってアリですか?」と食い下がるオイラ。そう、泊まれる必要はないのだ。要は、家庭料理風なカレーが食べれればいい。
「OKだよ。夕飯は19時からだけど、スリランカ料理の作り方に興味があるのなら、17時から仕込みを始めるから、17時に来るといい」
と言ってもらえまして。ということで、本日シギリアに延泊決定。宿は昨晩泊まったところにそのままステイさせてもらうことに。
さて、17時まで時間がある。今日は朝曇っていたのだが、昼前くらいからめっちゃ晴れてきた。シギリアロックと森林の緑が映える。ああ、曇っていた昨日ではなく、今日ビトゥランガラロックに登ればよかったよ・・・
なんて思いながら、周辺を散策することに。なにげに、周辺散策でも十分楽しめた。エレファントライドが観光アトラクションになっているこの辺、あちこちで、ゾウが見れるのだ。
ひと歩きして、宿に戻って来たら、宿のおばさんと子供が歌の練習をしていた。うむむ、こういう風景は大好きだ。「迷惑かしら?」と気を利かせて聞かれたのだが、迷惑なんてとんでもない。むしろ歌い続けてください。
さて、ここで、「宿のお金は後でいいんだけど」とまた言われた。チェックインした時から何度も言われているこのセリフ。最初は、その言葉を真に受けて、「ああ、後から支払えばいいシステムなのね」と思っていたのだが、あまりにも何度も言われるので、ハッとした。これは、「宿代を払ってくれ」という督促なんだと。スリランカ人も日本人と同じ、婉曲表現をするんだな。こういうのは、ダイレクトに言ってくれてOKなのに。
さて、昼寝をして、17時前になったので、ホームステイ宿に向かうことに。到着したら・・・すでに料理は始まっていた。なんてこったい、昼寝して時間をつぶすんじゃなかったよ。こういうのは、時間前に行っても迷惑になるかなと思ってたのに、スリランカは日本人と同じく、時間前行動が普通なのか?
しかも、前から興味があったブレッドフルーツ(パンの木)のカレーは仕込み終わっちゃっているとのこと。残骸だけが残っていて・・・ああ、ブレッドフルーツの中身がどんなんなっているかとか、見たかったのに。
まぁ、とりあえず、レシピだけはちゃんと聞いておいた。
で、本日、その他のスリランカ料理は、揚げビリンジャルのチャツネ和え、ダルカレー、カレー風味チキンの特製ソース和え、キャベツ炒め。ブレッドフルーツカレーと合わせて五品だ。
ダルカレーは、実はまだ習っていなかったので、これを習えるのは嬉しい、って感じだったのだが、チキンカレーや揚げビリンジャルはすでに、習い済。代表的な料理なだけあって、どこへ行っても教えてくれるんだよなぁ・・・他の料理をもっと習いたいのに・・・と最初は思っていたのだが・・・
ここのお母さんが作る揚げビリンジャルとチキンカレーは、そんじょそこらで食べれるものとは一味もふた味も違ったものだった。
何が違うって、味付けにオリジナルの技が使われていたのだ。
揚げビリンジャルの味付けに使われたのが、マンゴーチャツネ。チャツネとはスリランカ流漬物。これを揚げビリンジャルに和えると、絶品の味になるのに驚かされた。
また、じっくり煮た後揚げたチキンには、トマトソースと醤油と香辛料で作ったソースを絡めてまして。これは、ちょっとスリランカ料理っぽくない味になってたのだが、マジ美味かった。
う~む、これ、日本料理っぽくないですか?
食べてみて思ったのだ。ご飯文化だし、素材の味を生かしながら、炒めたり煮たり、和えたりする料理方法は、実は日本っぽい。醤油とか使われたら、ホント日本の味とそっくりになった。
これが民泊宿の家庭の味なのか!?と美味い飯を食いながら感激していたのだが、実は、ここも、家庭料理ではなく、宿料理なのかも。今日はフランス人や中国人がたくさん泊まっていて、彼らに合うようにアレンジされている。辛さはマイルドだし。
まぁ、でも、美味しかったし、お客様向けの家庭料理ってのは、これはこれで勉強になった。
さてさて、実は、ココで勉強になったのは、料理方法だけじゃない。ココの台所は、調理道具がガッツリ揃ってて、それぞれの使い方も大いに勉強させられたのだ。おなじみとなった手回しココナッツ擦り機はもちろんあったし、ニンニクやジンジャーを磨り潰したり、手作りマスタードを作るのに便利な石の伸し棒があった。さらに、刃を逆さにして固定した特殊な包丁なんかもあった。これらをお母さんと娘さんが見事なコンビネーションで使いこなし、手際よく、あっという間に料理を作っていく光景に圧倒されっぱなし。
で、さらにもう一つ勉強になったことがありまして。ココは、裏庭が、スパイスガーデンのようになっており、カレーリーブスであるランペやカラピンチャが栽培されているのだ。生えている実物をこの目で見るのは初めて。さらに、ライムや・・・なんと、ジャックフルーツまであった。
新鮮な香辛料が使えるから、そりゃカレーが美味くなるのはあたりまえだよ。それにしても、庭にジャックフルーツとか生えてたら、くいっぱぐれがないよな。そうそう、アフリカでも思ったんだけど、南国の国って、そこら辺にフルーツが生えているから、食べ物に困るってことはめったにないようだ。なので、見ていると、食べ物を残す人が多い。日本人みたいにもったいないという感覚は希薄なんだろう。
いやぁ、それにしても、今日は楽しかったな。地元の人に料理を習うってのは、エレファントサファリなんかに行くよりずっとずっと楽しいエンターテイメントだったよ。
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