(English)
I stayed in Kumily.
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さて、そろそろクミリーも出発せねば、明日あたり出るか、とバスターミナルに行ってコーチン行きのバスの出発時刻を調べ、宿に戻ってくる途中、宿のすぐ近くにある<スパイスガーデン>というレストランの看板に<Cooking Demo>と書かれているのを発見してしまった。ん?これは料理教室のことなのでは?と思い、レストランに入って聞いてみると、追加料金を払えば、注文した料理を作るところを見せてくれるサービスだというじゃないですか。
メニューには、作り方を知りたかった料理がズラリと並んでいる。ふおお、なんてこった。こんな近くに求めていた場所があったなんて。まさに灯台下暗し。
ということで、今日は昼飯、晩飯ともに<スパイスガーデン>レストランへ行って食べることに。まず昼飯。作り方を知りたい料理があまりに多すぎるので、どれを頼もうかひたすら迷う。まずはチェティナドゥ・チキンカレー。インド料理の中で、最もスパイシーで辛味が強く、香りが高いと評判のチェティナドゥ料理、チェンナイやマドゥライで食べて、確かに、ここのカレーは薫り高くて美味い、と思ってたんですよ。なので、作り方がめっちゃ気になってて・・・それを知るために、まずはチェティナドゥ・チキンカレー。
次に、ビリヤーニ。これも、チェンナイで食べて、意外と美味かった。始めはチャーハンと同じだと思っていたのだが、調べてみると、ビリヤーニはチャーハンとは違って、炊き込みご飯らしい。ということで、こちらも作り方が気になってたんですよ。
そしてゴビ65。数字が名前につく面白い食べ物。南インドでは結構メジャーで、食堂とかレストランの看板によく書かれている。この65の由来はいろいろあるらしいのだが・・・とりあえず、これもチェンナイで食べてたんですよ。まぁ、いわゆるから揚げ。これも作り方が気になってまして。
ということで、頼んだのが3品。しかし、あまり動かない生活をしていて、代謝が全然よくない今のオイラにとっては、実は食事は一回1品で十分。それなのに3品って・・・
めっちゃ腹いっぱいになりましたわ。っていうかヤバいくらい食い過ぎた。でも、これも、カレーの秘密を知るため。修行・・・苦行なのだ。
さて、食べる前に魅せてもらったクッキングデモ。これがまためっちゃ勉強になりまして。まず、おばちゃんが作り始めたのがゴビ65。ゴビとはカリフラワーのこと。これにスパイスと小麦粉とコーンスターチを混ぜる。それに、ターメリックとチリパウダーで色付け。普通ターメリックとチリパウダーで色付けすると、茶オレンジっぽい色になるのだが、インドのやつって、赤オレンジの強烈な色になるんで、なんでかなってずっと思ってたんですよ。その疑問がようやく解けた。どうやら、使っているチリが違うらしい。さらに、パパダンとカレーリーブスと一緒に揚げることで、見た目もいい。
さて、料理教室とクッキングデモの違い。料理教室は、素材を一からカットするところから始まる。がクッキングデモは、普段、客の注文を受けた後、なるべく早くに客に出すために、いくつか作り置きしているものからの作り方を見せてくれる。作り置きされたものが、どうやって作られたかは見れないのだ。もちろん、聞けばレシピは教えてもらえるのだが。なので、最初にこれだと分かりづらいかも。ある程度料理経験がある人にとっては、勉強になるのだが。ちなみに、オイラにとっては別の意味でも勉強になった。料理系のバイトなどしたことがないオイラにとって、飲食店の内部の手際とかは、どうやっているのか謎だったのだ。ちゃんと一から作れば1時間かかるようなものが10分で出てくる。どうやっているんだろうと思っていたのだが・・・今回のキッチンを見て、それも判明。いろんなものが、あらかじめ作り置きされており、最終段階だけが、オーダーされて行われているのだ。何を作り置きしてOKで、何は頼まれてから作らねばならないのか、この辺が分かったのは大きな収穫。
そして、次に作られたのはビリヤーニ。これは、チャーハンとは違うと書きましたが、キッチンではほぼチャーハンの作り方で作ってました。炊いたご飯にスパイスと具材を炒め合わせて完成なのだ。本来のやり方は、スパイスで軽く炊いたご飯と、炒めた具材を一つの鍋に合わせ入れ、もう一度炊き上げることでビリヤーニとなるらしい。もう一度炊き上げるっていう行程が結構時間かかるからな。レストランだと、こういう部分を端折って、手間がかからないチャーハン式にしてしまうのも、まぁ分かる。しかし、出される方は、チャーハンじゃなく、ビリヤーニが食べたいのに・・・この辺が、ちゃんとした店かそうじゃない店かが分かれるところなのだろう。作り方が違うと味も違ってくるはずだしね。
そして、最後がチェティナドゥ・チキンカレー。玉ねぎをちゃんと炒めて甘みを出しているのが特徴で、これをどう短時間でやっているんだろう、って不思議に思っていたのだが・・・なんのことはない、玉ねぎ炒めはあらかじめやっておき、炒めペーストにしてあった。それを最終調理時に混ぜるだけ。チキンも、あらかじめ圧力鍋で火を通してあるので、あっという間に出来上がる。
いやぁ、勉強になりました。なるほどねぇ、こういうことなら、オイラも店ができそうだ、と飲食店の謎が解け、一歩前進した感じ。まぁ、本当はチャーハンなのにビリヤーニと言って出すようなやり方はしたくはないが。
さらに、店やキッチンの様子がとてもいい感じ。オープンキッチンでカレー屋やるのはいいなぁ、ここは参考になる。
さて、ということで、夜もココにくることに。宿から近いしね。歩いて3分もかからないんだもん。
メニューを広げると、まだまだ気になる料理が盛りだくさん。だが、昼間食べ過ぎたせいで、全然腹が減っていない。とりあえず、今のところ一番作り方が気になっているチキンティッカを頼むことに。付け合わせとしてパロッタも。
で、このチキンティッカが・・・これまた手間暇短縮のため、本来の作り方とは違っていたんですよ。もともとチキンティッカとはタンドリー料理。なのでオーブンなどで焼くのが本来なのですが、ここでは、油で揚げていた。これじゃ、チキン65じゃないですか。う~む、昼間のチャーハンなのにビリヤーニ事件といい、結構いい加減なんだな。メニュー通り出てくると信じていると痛い目にあう。似たものでしかないのに、これがこの味だと思っちゃうからな。ただ食べるだけなら、それでもいいかもしれないが、カレー道を究める修行中のオイラにとっては、これは大問題。疑いの目を忘れないようにしよう。
まぁ、でも、本来の作り方を知ったうえで見ると、なるほど、店ではこうやって効率化しているのか、とかいうのが見えてくるので、それはそれで勉強になる。
いやぁ、こりゃ、明日もここで勉強させてもらわなきゃ。延泊決定だ。ちなみにクッキングデモは追加料金200ルピー(400円)だった。最初は300ルピーって言われてたんだけど、オイラのインド料理にかける情熱に負けてか、200ルピーにまけてくれまして。しかも、夜はデモ料金はなしだった。
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