(English)
I arrived at Mysore.
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バスは順調、予定通り朝6時過ぎにマイソールに到着。ちなみにこのバスは、バンガロール行き。知らずに乗っているとそのままバンガロールに行ってしまう。アナウンスも特にないため、自分で判断して降りるしかないのだ。GPSを持っているオイラは、問題なく降りれたケド・・・そうじゃない人たちはどうするんだろう。周りの人に聞こうにも、みんな寝ているし。
さて、バスを降りた途端に、宿の客引きにつかまった。まぁ、ここは一泊くらいと考えているので、安ければどこでもいい。安いところを案内してくれたので、そこに泊まることに。
それにしても、マイソール、デカン高原の南端っていうので、高原地帯のため、涼しい。コーチンでは、部屋に入るとムッとする暑さがあったのだが、ここは、部屋がひんやりしている。これは過ごしやすくていいな。
とりあえず、腹ごしらえをしに近くの食堂へ。マサラドーサが名物とおススメされたので、食べてみた。今までのマサラドーサよりも、しっかり焼き上げている。ジャガイモも、完全にマッシュされておらず、オイラ好み。うむむ、ここのマサラドーサは美味い。ちなみに、ここ、マイソール近辺が、マサラドーサの本場らしい。さすが、本場の味だ。
さて、マイソールの次はハンピっていうところへ行く予定なので、今度はちゃんと調べなきゃと、バスターミナルへ戻ってハンピ行きのバスの時刻を聞く。ここからはダイレクトにハンピに行くバスはなくて、ホスペットというところで乗り換えねばならないらしい。で、そのホスペット行きも夜行しかないとのこと。長距離移動のバスって、基本的に夜行しか走っていないのかな?まぁ、今日の夜行でそのまま行くっていう手も出来たんだけど・・・さすがに、連チャンで夜行バスはキツイ。そんなに急ぐたびでもないし。ということで、明日の夜行にすることにしたのだが、ひょっとしたら気分が変わるかもと思い、チケットは後で買うことに。
ブラブラ歩いていたら、やたら、トゥクトゥクのおじさんたちが声をかけてくる。スリランカ並だ。南インドはめんどくさく絡んでくるインド人が少なくていいなぁ、なんて思っていたのだが、マイソールはそんなインド人が多い。しかも、しつこいくらいにマリファナマリファナ言ってくる。買わないっちゅーのに。
さて、昼飯を食べに、アーンドラ料理を出すというレストランに入ってみることに。南インドの一つの州であるアーンドラ・プラデーシュ州は、特に行きたくなるような場所がなかったので、今回のルートでは通らないことにしちゃったんですが、やはりどんなカレーなのかってのは、気になってまして。ちょうど、そんなアーンドラ料理を出す店があったので、食べてみることにしたんですわ。
ここのスペシャルカレーというのを食べてみたところ・・・これが、また、美味いじゃないですか。南インドのカレーって、割と汁っけが多くて、あっさりした味が多いのだが、このカレーはコルマという、いわゆる日本のカレーに近い、ドロッとした感じのカレーだった。しかも、味付けが、ナッツや油がタップリ入って、コッテリした感じ。一口目に、たまらないコクが口の中に広がったのだった。ただ、食べ続けるとなると、この味の濃さは少々キツイ。あっさり味の方が、食べ続けるのにはいい。
しかし、所変われば味変わるもんだな。アーンドラ料理って何をもってアーンドラ料理って定義されるんだろう、ってお店のおじさんに聞いてみたら、「アーンドラ料理は辛さだよ。インド一辛いのがアーンドラ料理なんだ」というじゃないですか。いやいや、このカレーはあんまり辛くないんですけど・・・と言ったら、「じゃぁ、とびきりスペシャルなアーンドラ料理を食べさせてやる」と言って、唐辛子がガッツリ入ったチキンフライを出してきた。いや、頼んでないんですケド・・・伝票にはしっかり追加で記入されているし。まぁ、カレーは修行ですから。こういうのもめぐり合わせ。食べてみたら・・・確かにひりひりするくらい辛い。が、これにも、ナッツがまぶしてあって、ただ辛いだけじゃなく、ちゃんとコクもだしていて、美味い。
なるほどねぇ、アーンドラ料理も面白いじゃないですか。こりゃ、スルーするワケにはいかんかも、とルートを検討することに。とりあえず、アーンドラの州都であるハイデラバードには行くことにするか。しかし、相当回り道になって、コース的に無駄が多くなっちゃうんだよねぇ・・・
先のことなので、とりあえず保留。
宿に戻って昼寝をした後、マイソール宮殿を見に行くことに。マイソールに来たのは、シンガポールでお世話になったSKさんがおススメしてたから、行ってみることにしただけ。ただ、それだけだったんですが・・・
この宮殿に圧倒された。
インドの中でも3本の指に入るほど豊かなマハラジャだったという、マイソールの藩王が財力を尽くして建設したこの宮殿。いやはや、これまで見てきた建築物の中でも、トップクラスにスゴイ建築だった。こんな凄いモノが、オイラの耳に届かなかったなんて・・・
いや、知らなかっただけなんですよ。たぶん、調べたらすぐにインプットされていたはず。最近は、事前に知って期待感をあおられるのを避けるために、あえてインプットを制限しているのだが・・・今回は、まさにそのおかげで、ものすごい感動がオイラに押し寄せてきた。
しかも、普段は借りないのに、入場料金に含まれているから、ということで、音声ガイドを借りてみてみたのだが、これがまたよかった。最近、歴史とか宗教については、調べて知識として頭にいれてあるから、それらとガイドの内容のつながりが、見えて、面白いったらありゃしない。
モノの見方として、ただ、見て圧倒されるという楽しみ方がある。しかし、その裏には、見るだけでは分からない、知ることで初めて分かる面白さ、という楽しみ方もある。ただ、この知ることで分かる面白さは、知識や経験によって、感じ取れる深さが変わる。今までのオイラは、基本的に見て圧倒される楽しみ方だけを楽しんでいた。知ることで分かる楽しみは、興味のあるものだけに限られていた。が、全世界の歴史を知るようになると、何を見ても、とりあえず、一段目くらいは、知ることの楽しみの階段を降りることができるようになった。
それにしても、マイソール出発が明日の夜になりそうだから、とりあえず行っておくかと思って行っただけマイソール宮殿で、こんなに感動できるとは。もし、今日の夜出発ってことにしていたら、カレーだけ食べて、宮殿は見ないで出発していたに違いない。いやぁ、危ないところだったよ。
そうなんですよねぇ、インドについて、知らなすぎるのも、問題じゃないかと・・・そう思って、ちょいと心を入れ替えて、インドについて、もうちょっと調べてから行動することに。
で、調べ始めたら、やっぱり気になるのはカレー。カレーが最大の関心ごとであるオイラの周りには、結局、カレーについてばかり情報が集まる。そう、情報って、好きなものしか基本的には集まってこないからねぇ・・・本来は興味薄いものの、見てみたら凄かったっていうものに、出会うのは、実際にはなかなか至難の技。偶然に頼り、ランダムウォークするしかない。
さて、カレーについて調べていて、さらに気になるものが現れてきてしまいまして。それはマンガロール料理。ここ、カルナータカ州の西海岸沿いのマンガロール地方の料理のことで、キリスト教が多いここでは牛の肉を使った料理があったりするらしい。さらに、この地方にウドゥピという町があり、ここは、アーユルベーダ発祥の地とのこと。こりゃ気になる、ということで、これまたコースを変えねばならないかと、地図を眺めながら悩み始める。
これまでは、マイソール→ハンピ→ゴア→ムンバイというコースで考えていたのだが、これにハイデラバードとかマンガロールを入れると、マイソール→ハンピ→ハイデラバード→ゴア→マンガロール→ムンバイとなり、行って来いルートも入ってきちゃって、非常に無駄が多いルートになってしまう。まぁ、自転車で走るワケではないから、少々無駄があっても問題はないのだが・・・なんか美しくない。
で、地図を見ながらどうにかならないもんかと思っていたら、突然、美しいルートが見えてきた。マイソールの次はハンピ、そしてゴアって思い込んでいたから駄目だったのだ。マイソールの次にマンガロールに行ってしまい、その後ゴアに行ってからハンピに行けばいい。マイソール→マンガロール→ウドゥピ→ゴア→ハンピ→ハイデラバード→ムンバイのルートなら、美しく決まるじゃないか。
いやぁ、先にホスペット行きの切符を買っちゃわなくてよかったよ。やっぱり、先の予定はギリギリまで決めてしまわないことだな。なんせ、旅の予定は未定。だから面白いのだ。
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