(English)
I moved to Goa.
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次はアーユルベーダの発祥の地とされているウドゥピに行くつもりだったのだが、アーユルベーダは別に聖地巡礼するほどのものでもないし、これは理論として知っておきたいだけなので、よくよく考えたらわざわざウドゥピに行く必要をあまり感じなくなってしまいまして・・・ということで、予定変更。次は一気にゴアに行ってしまうことに。
ところで・・・ゴアって調べてみたら、ゴアっていう町があるワケじゃないんですな。ゴアと言う地域があり、そこがゴア州っていう州区分になっている。つまり、ゴア州一帯のことをゴアっていうことを行く前に調べてようやく知りまして。
じゃぁ、ゴアに行くといっても、具体的にはどの町に行って泊まればいいのか、ということで、調べてみると、一応長距離バスが停まるのが、パナジという町らしい。では、パナジに行くか、とパナジ行きのバスに乗り込む。ちなみに、マンガロールからパナジ行きは国営バスは一日に一本。朝8時半に出る一便だけだ。ちなみに、民間のバスで行く手もある。民間バスは、夜行で、夜21時半に出るらしい。昨日の夜そのまま民間の夜行バスに乗って行くという手もあったのだが、さすがに疲れて次の日の朝にしたんです。
っていうか、だいぶ疲れてまして。
ここんところ、大移動ばかり。移動ばかりになると、一気に疲れがくるんですわ。チャリ旅と違って、移動と言ってもただバスに乗っているだけなんですけどね。しかし、このバス移動ってやつは、チャリ旅以上に疲れる。
肉体的にというより、精神的に疲れるんですわ。バス旅だと、移動が単なる移動になってしまうのだ。そこは、何事もない単なる移動。もちろん、隣の席の人とコミュニケーションしたり、トイレに降りてる間にバスが出発しちゃって慌てて追いかけたとか、といういうそれなりの旅っぽい出来事はあるんだけど、基本的にはただ無為な時間が過ぎていくだけ。いや、オイラの場合それは無為な時間にはしないで、太鼓の練習に余念がなかったりするので、それなりに有益ではあるのだけれども。
でも、移動自体が旅であるチャリ旅に比べると、味気もなにもありゃしないんですわ。チャリ旅は、移動自体を楽しむ旅スタイルですから。
だから、移動が続くと、「何をやっているんだろう?」という空虚感に襲われるようになる。チャリ旅ではほとんど感じることがなかった、虚無感みたいなものに襲われるようになる。
これが、精神的に疲れさせる要因となるんですよねぇ・・・
さて、パナジに18時過ぎに到着。ほぼ10時間もバスに乗りっぱなしだったってのもあり、今回も、疲労困憊。とにかく、パナジに到着した時には、もう疲れ果てていた。
で、トゥクトゥクに乗って安宿街へ移動したのだが・・・なんと、どこも満室。え~、今はモンスーンの季節でオフシーズンだと思っていたのに。さすがゴア。こんな時期でも客足は途絶えないんだな。オンシーズンになったらどれだけ混むんだろうか?とにかく、かたっぱしから宿をあたりまくったのだが、安い部屋は皆満室。なんとか600ルピーの部屋が空いている宿を見つけて、ココに泊まることに。しかし、いつもは300ルピーくらいの部屋に泊まっているから、今までの宿の値段の倍ってことだ。
ああ、ゴアではちょっとゆっくりしようと思っていたのに、この値段では長居はできない。またすぐに移動しなきゃいけないのか・・・
とにかく、疲れを癒すには飯。早速夕飯を食べに出かけることに。そうそう、ゴアには別にビーチで泳ぎに来たワケではないんです。ただ、ゴア料理を食べに来たんですわ。ゴアは旧支配国であったポルトガルの影響を強く受けていて、料理も、他のインド料理とは違ったものになっているとのこと。
ということで、ココでは、インド料理店ではなく、ゴア料理店へ。ちょいと高めのレストランに行って、ゴア料理の代表格とも言われている、ポークビンダルーを食べてみることにして、オーダーしたところ・・これが、なかなか面白い味だった。カレーっぽくもあるのだが、なんだかポークシチューのようでもある。辛さの中に酸っぱさもあるのだが、これが、タマリンドやライムの酸っぱさではなく、ビネガーの酸っぱさっぽい。また、付け合わせのサナアという蒸しパンみたいなのが、ポークビンダルーと絶妙にマッチしていた。
ふおお、めっちゃ美味いぞ。ふむふむ、これがゴア料理か。いやぁ、一気に興味が沸いてきた。
さて、昼飯を食べていない分、ポークビンダルー一品では足りない。しかし、高いこの店で二品目を頼むわけにはいかず、とりあえず出る。で、他に店がないかと、ロンプラで調べたら、なんと宿の近くにもう一軒ゴア料理屋があるって書いてあるじゃないですか。しかも、そちらの店は、庶民的で値段が安いらしい。なんてこったい、最初からこっちにいけばよかったよと、そちらに行ってみることに。
さきほどの高い店はガラガラだったのに、こちらは、欧米人で溢れていた。やはり手軽な値段だからか。とりあえず、ゴア・フィッシュカレーを頼んでみた。・・・が、やはり値段の差が歴然と出ていた。安いなりの味しかしないのだ。先ほどのレストランのポークビンダルーは350ルピー。こちらはメニューを見るとポークビンダルーが140ルピー。2倍以上違う値段は、やはりそれなりに味に出てまして・・・
最初に高い店に行っておいたのは、失敗だったと一瞬思ったのだが、いや、実は正解だったと思い直した。ポークビンダルーの美味さに感激できたのは、あの店だったからなのだ。たぶん、この店でポークビンダルーを食べても、フーン、って感じにしか思わなかっただろう。ゴア料理の真髄を知らないまま去ることになってしまったかもしれなかったのだ。
普通のインドの町では、安い食堂でもちゃんと美味い飯が出る。地元の人で賑わっている店は特に美味い。めっちゃ安いにも関わらず、だ。特にミールスとかは、安い食堂で食べようが、高級レストランで食べようが、味はほとんど変わらない。変わるのは、店の雰囲気と、出てくる体裁の小奇麗さと、品数くらいなのだ。
でも、ゴアのような観光客相手の観光地では事情が変わるのかも。バラナシもそう。観光客は、それなりのものを出していれば、いい。だって、一度しか訪れないことが多いから。その人が不満足でも、また新しい客が来る。店の雰囲気さえ、それっぽくしていればよかったりするのだ。なので、観光客が集まっているからといって、その店の味が美味しいかというと、それは違うことがあるから、要注意。
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