Happy Diwali
ハッピーデュワリ!・・・な日ですがいつも通り修行/タブラ修行88日目

2015.11.11 / India(Varanasi) 本日 自転車0km走行 : Total 57751km走行
天気:曇 ネット:1
朝飯→サンドイッチ 昼飯→カツ丼 夕飯→フライドライス / 宿→Joti Cafe(ダブル300ルピー)

(English)
I stayed in Varanasi.



 今日も11時からレッスン。前の時間にレッスンを受けているヤスさんの叩く様子を見ていたら、後ろから師匠がやってきてオイラの肩に手を置いた「相変わらず固いねぇ」と一言。肩が固いのは前回から言われ続けていることなのだが、一向に固さが取れない。というか、オイラが取れるようなことをやっていないからだ。ヨガをやったけど、その中で肩のストレッチに該当するのは、ホンの一部。習ったヨガのアースナをやっても、肩自体がほぐれていくわけではないのだ。それよりヨガをやって意味があったのは、骨格や筋肉とストレッチとの関係が分かったとか、ストレッチとはどの程度をどのように、どういうことに気をつけながらやるべきかという方法論てきなこと。これを肩に当てはめて、肩のストレッチに有効なものを重点的にやっていかないと、いつまでたっても肩は固いままなのだ。

 ・・・なんてことを思いながら、今日のレッスン開始。まずは、昨日やったことがちゃんと出来ていることを披露。一応できていると判断してくれて「ノートを出して」と師匠。おお、今日は、新しいフレーズを書いてくれるんですね!次へ進めるぞ、とワクワクするオイラだったのに・・・

 いつもならペンを取り、フレーズを書き始める師匠なのだが、今日は様子が違った。今まで書いてきたフレーズを見返し始めたのだ。それで「トゥクラはどこだ?」と。「なんでしたっけ?トゥクラって」と聞き返すオイラ。「これだ」と師匠が叩いてくれて、思い出す。トゥクラとは、ティンタルのフィルインフレーズのことだった。実は、習っているフレーズには、名称がある。今までに習った多くのフレーズは、カイダと呼ばれる、主に練習用の基本フレーズ。ピアノでいうとソナタみたいなものか。それに、たまにバーントとかガットという名前のフレーズを習ったりした。これらは、カイダと同じようなミニマルな繰り返しフレーズなのだが、カイダより音楽的。師匠が言うには、「よりウェーブがあるフレーズだ」とのこと。

 そして、今回のトゥクラ。フレーズを習った時には、名称は教えてもらえなかったので、ピンとこなかったのだが、これがトゥクラとのこと。さらに、これを元にして、3回繰り返すパターンにしたものが、チャクラダール。ネットでタブラーのフレーズについて検索してみた時、こういう名称がいろいろ出てくるのだが、その名称の意味まで解説してくれるものはなく、これらは、それぞれどういう意味があって、どういう違いがあるんだろ?って気になっていたんですよ。やっぱり、分かっている人に教えてもらうのが、一番だ。

 さて、前回の修行の時に習ったトゥクラに戻り、「叩いてみろ」と言われた。タブラーを習う前までの修行態度だったら、絶対前に習ったことなんて忘れてしまっていたからな。また、初めから覚え直し、ってことになったと思うけど・・・一応、習ったことは総復習してましたから。ふ~、いくつか直されたけど、微調整レベル。とりあえず、まぁ、なんとかなった。

 で、今日は新しいトゥクラを一つ追加してもらって、終了。アレッ、また前に戻るのかいな?と思っていたら、師匠が「明日、Laharaを入れたパソコンを持ってきて」と。どうやら、合奏する際、トゥクラやチャクラダールをどう入れていくべきか、という応用編に突入するようだ。フレーズ的には新しいことを教わることはしばらくなくなるのかもしれないが、最近習ったことや、自分で気づいた修正点が多すぎて、頭がパンクしがちな今のオイラにはちょうどいい。

 宿に戻って、Laharaを鳴らす用の外部スピーカーを買ってみた。パソコンスピーカーだと音量が小さくて、楽器と合わせて鳴らすにはパワー不足だからだ。

 さてさて、宿の前を通っているベンガリートラ通り。今日はまた雰囲気がだいぶ変わった。プージャー用のグッズがいつも以上に並べられているのだ。実は今日はインドで最大のお祭りと言われている、デュワリの日。太鼓がドンドン鳴らされて、あちこちで踊りまくっている・・・ってことはないのだが、綺麗に着飾った女性や爆竹鉄砲を持った子供たちで溢れている。

 実は、デュワリがインドで最大のお祭りって聞いてたから、ホーリー以上に騒乱となるのかなと思っていたんですが・・・人は多いが、町はいたって静か。夜になっても、特に何が起こるって気配はない。あちこちで火が炊かれていたり、クリスマスのデコレーションのように建物がLEDでライトアップされていたりする程度。一応、デュワリは光のお祭りらしく、こうやって、いつも以上にライトアップするものらしい。

 どうやら、デュワリというのは、インドにおける年明けの行事らしい。だから、インド人の心としては最大のお祭りってことになるのだろう。日本人的に考えてみると、一年で一番の祝日は?と言われると、正月って答えるじゃないですか。で、気持ち的にはそういうことなんだけど、イベントとして盛り上がるかというと、そうでもない。どちらかというと、家族とマッタリ過ごす感じ。外国人観光客が、正月が日本の最大の祝日らしいからって聞いて来てみても、町はいつも以上に静かで、アレッ?盛り上がってないじゃん、ってのと同じ。

 デュワリも、そうなのだ。年末の大掃除やら、買い出しやらで、町は賑わう。年末のアメ横みたいな風景が繰り広げられる。でも、太鼓や踊りがあるワケじゃない。デュワリということで、宿のおばちゃんから夕食を振る舞ってもらった。そうか、こうやって、家族でマッタリ過ごすものなのか。日本と同じだな。夜になって、光に包まれて、静かに過ごすものなのだ・・・

 と、思っていたのだが、そこはインド。そんなはずがない。夜20時くらいから、突然騒々しくなった。それまでたまになる程度だった爆音が、5秒おきくらいでなるようになったのだ。何事?と思って、外を見ると、建物のあらゆる屋上で火の手が上がっている。花火だ。そう、光の祭りであるデュワリ、夜、大花火大会が始まるお祭りだったのだ。

 それぞれ個人がやる花火?まぁ、かわいいもんでしょ、とお思いでしょうが、インドの花火って半端ないんですよ。火力が。音は窓ガラスがビリビリ震えて割れてしまうんじゃないかっていうほどだし、大玉花火は、日本のちっちゃな花火大会で使うようなやつを、個人で打ち上げている。そんなプロ用花火も、1000ルピーほどで買えちゃうらしい。

 とにかく、雰囲気が一気に変わった。静かな雰囲気から、爆音の世界へ。屋上から眺めていると、あちこちで花火が上がる様子は、綺麗なのだが・・・なにしろ音がものすごいんで、怖い。日本では絶対規制がかかって使えないくらいのものが、平気で使われている。

 まぁ、面白かったのだが、1時間くらい見ていたら、飽きてきた。インドの祭りって、最初みているとテンションがあがるんだけど、ずっと同じことを繰り返すだけだから、しばらくすると飽きてきちゃうんですよねぇ・・・やっている方は、ずっと盛り上がれるんだろうけど、見ているだけだと、どうしても。やっぱりインドの祭りは、やる方に回るべきなんだろうな。ホーリーがめっちゃ楽しかったのは、あれは巻き込まれてやる方側にいっちゃったからなのだろう。

 が、今のオイラは、ホーリーの時のようなテンションになれない。とにかくタブラーで頭がいっぱい。旅で一番、一つのことに集中している時なのだ。これまでいろいろ修行をしてきたけど、実際修行対象に向かっている時間は一日の中でそんなになかった。そして、修行が終わると、余った時間は別のことに費やすという過ごし方をしちゃっていた。実はそれでは修行の意味がない、24時間それだけのことに時間を費やした方がいい、とようやく気づいたのだ。

 といっても、一日中太鼓を叩いているワケじゃない。他にもやることがある。例えば、ストレッチ。肩の固さを指摘されたので、今日から肩を重点的にしたストレッチ方法を実践することに。花火の爆音が鳴り響く中、オイラは部屋でストレッチ。

 以前のオイラは、こういうことに時間をかけなかったんですよねぇ。こういうことに関心がいかなかった。実は、太鼓を上達したかった、こういうことこそ、ちゃんとやるべきだったのに。基礎の基礎だ。よくドラムの自己練習用の本とか買うと、まずは基礎からということで、基礎フレーズが載っている。大抵つまらないフレーズだ。続かない。続かなかったのは、つまらないからだと思っていたんだけど・・・実はそうじゃなかった。基礎の基礎ができていないから、基礎フレーズさえ叩くのが難しいからだったのだ。それくらい大事な基礎の基礎。なのに、これを教えてくれる人は、ホント少ない。

 さて、夜も深くなり、寝ようと思ったのだが・・・花火が鳴りやまない。時計を見たらもう1時過ぎているというのに・・・インド人、限度を知らない。インドのお祭りは、やりすぎる。








































最新日記に戻る