Meditation by Tabla
叩くことは瞑想につながる。そして10ビートの世界へ/タブラ修行97日目

2015.11.21 / India(Varanasi) 本日 自転車0km走行 : Total 57751km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→サンドイッチ 昼飯→師匠宅でランチカレー 夕飯→フライドライス / 宿→Joti Cafe(ダブル300ルピー)

(English)
I stayed in Varanasi.



 今日も朝11時からレッスン。いきなりティハイという一つのコンポジションの最後に教えてくれるフレーズを教えてもらった。おお!?16ビートであるティンタルのパターンが終わりか?と思ったら、次に師匠が叩き始めたのが、これまたこれまでのティンタルと同じようなフレーズ。「あれっ?ティンタルのバリエーションですか?」と聞くと、「違う。これはジャプタル。10ビートだ」とのこと。よくよく数えると、確かに16小節ない。なにか違うなぁとは思っていたのだが・・・なるほど、ビートが変わってしまっていたのか。フレーズ自体は似た感じだから気づかなかったよ。

 そう、フレーズ自体は10ビートになったからといってそんなに変わるワケではないのだ。叩き方も同じ。違うのはノリ。10ビートには10ビートの独特のノリがあって、それを体得しないと上手く叩けない。まぁ、この<ノリ>ってやつは、フレーズそれぞれにあったりもするので、これまでと同じ。新しいフレーズを習ったら、ノリが違うから、戸惑う。で、そのノリを掴むための一番の方法が、歌うこと。師匠が「まず歌え」というのは、そのためなのだ。

 このノリの掴み方は、だいぶ上手くなってきた。最初からそれなりに10ビートを叩けるオイラを見て「そうそう。ノリの掴み方が分かってきたか」と師匠。

 そして、話は、デッカイ方向へ。師匠が前から言っているのだが、タブラを叩くことは、マッサージである、と。手のひらを叩き刺激して、手首、肘、肩を動かしてほぐす。これはヨガでやっていることと同じだ、と。そして、今日は話がさらに発展。タブラを叩くことは、瞑想につながるんだ、と。ほぐされた体は、自ら叩くビートに導かれ、瞑想の境地に至る。これが、タブラの真髄なんだ、と言い始めた。

 ノリを掴むってことは、瞑想に入るための鍵。ノリを正しく奏でれば、瞑想への扉が開くということなのだ。

 以前にこんな話を聞いていたら、なんだそりゃ?ってな思いをしただろう。でも、ヨガなどをやり、瞑想状態ってのが、なんとなく分かるようになってきた今、師匠の言うことはよくわかる。音楽ってのが、やっぱり、そもそも、瞑想状態に入るための鍵なのだ。

 瞑想って、実はそんなに遠く離れたものではない。音楽を聞いて恍惚状態に陥るのは、ある種の瞑想状態。自転車をこぎ続けることに集中し、風と一体感になる感じも、ある種の瞑想状態。マラソン走者のランナーズハイも、そうなんじゃないかな。

 瞑想状態って、なんか心地いいんですよ。個から解放され、自分が溶け出して、世界と一体化する感じ?人間って、そもそも、全体性ってものに、心地よさを感じる性質を持っているんだと思う。自分を犠牲にして、皆のために行動するとか、って美徳に感じるじゃないですか。そういう感受性。瞑想ってのは、そういう状態に心が入り込むってことなんだと思う。だから心地いい。

 オイラたちは、普段、個である。個であるから、自分自分って思っちゃう。でも、それに縛られ過ぎちゃうと、人生がツラくなる。個から解放される世界がある、ってことを知るといい。

 ちなみに、鍵とは、自分の体が自分でコントロールできる状態になるということ。固い体から柔らかい体になること、動かせなかった体が、動かせるようになること・・・この状態がより自由な状態へと導くのだ。

 さて、レッスンは、その後も続き、昨日の3連フレーズの続きも習いまして。この3連フレーズのシリーズ、リズム展開するのに、めっちゃ重要なフレーズってことが判明。なんで、そんな大事なフレーズを教え忘れたんすか、師匠。










最新日記に戻る