Convergence Mode
これくらいから収束モードに入ればよい/タブラ修行119日目

2015.12.26 / India(Varanasi) 本日 自転車0km走行 : Total 57751km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→サンドイッチ 昼飯→師匠宅でカレーランチ 夕飯→野菜かき揚げ蕎麦 / 宿→Joti Cafe(ダブル300ルピー)

(English)
I stayed in Varanasi.



 今日も11時からレッスン。昨日習ったモハーラが出来ているかを師匠に見せ、今日はその続きから始まった。それにしても、一応出来ているとはいえ、レッスン始めの<昨日習った事の復習披露>は毎度緊張する。できなかったからといって師匠に怒られるワケではないのだが・・・

 さて、今日は、カッティラキタタカティラキタダッティツから始まるバリエーションパターンと、そのバリエーションパターンを3回繰り返して頭に戻るパターンを教えてもらったのだが、その際、バリエーションパターンの後ろに二拍分とってつけたようなフレーズがついた。そうか、尺が合わない時には、こういうふうにしてとってつければ合うようになるのだ、と。もちろん、音楽的になるようなとってつけをするのがベストだが、インド古典音楽的には、頭が合うということが大事。だからパズルのような合わせ方でもいいから、とにかく合わせることがお決まりらしい。

 ライブで見るタブラの超絶演奏。完全にフリーで適当にやっているのかと思いきや、意外とルールがある。そのルールの中で暴れることに意味があるし、時に、そのルールを破ることが面白味となることがある。が、やはり、ルールがあるから成立するのだ。

 そんなことも分かってきた。さて、その後、新しいフレーズ、ゲナティンナパターンへ。しかし、今日は師匠がお手本プレイを叩いてくれない。まぁ、口でフレーズを言ってくれるだけで分かるようになってきたし、叩き方もほぼ修正されることがなくなったので、あえて師匠が叩いてくれなくても大丈夫なのだが。

 そういう教え方に切り替えたのかな、と思ったら、単に今日は師匠の手がドライスキンでひび割れていて痛いから叩かなかったのだ、ということが後で判明。

 そして、今日の締めのフレーズは、前にやったことがあるゲンテラーナパターン。フレーズ自体は頭に入っているので、すぐに叩けるようになったのだが・・・ただ、左手の叩く手順を間違って覚えていたりして、修正が入る。う~ん、まだまだ間違いを指摘してもらう人が必要だ。っていうか、この先も、間違いだらけだろう。間違えないなんてことはありえないからだ。そう考えると、師匠離れは一生出来ないような気がする。

 実際、レッスン後、個人練習をしていたら、師匠に今度はテテの叩き方を直された。ナの音の次は、これまた基本の基本であるテテの音の直し。結局、ずっとこれの繰り返しなワケだ。ただ、インドの生徒を教える場合は、まずナ、そしてテテ、これだけで1年くらいかけるという。そう考えると、半年で、マスターしようってところに少々無理があるわけで。指摘され続けるのも、まぁ、しょうがないのかも。

 オイラのテテは、速く叩く際、手首だけで叩こうとしている、と。速く叩く時も、肘を動かすことを意識しなければならないとのこと。というか、そもそも肘から叩くってことをちゃんと練習してなかった。この練習から始めなきゃ。こうやって叩けってのは、第一回目の初日に習ったはずなんだけどなぁ。

 こんな感じで、まだまだ指摘されまくりなのだが、指摘されることが、新しいことではなく、前にやったことばかりなので、直しやすい、っていうか直す意義が自分の中に見つけやすく、直すモードに入れるのだ。新しいことばかり習うフェーズでは、その新しいことだけで頭がいっぱいになり、とりあえずやるっていうモードだけで、それを修正するモードまでは踏み込めない。で、結局、間違ったままやることになり、その後、旅を再開して自己練習をやろうにも、なんだか変な感じがして続かない、っていうパターンに陥ってしまうのだ。

 そこへ行くと、今回の修行はかなり理想的。まだ20日ほど修行日は残っているのだが、そろそろやったことを復習する収束モードに入り始めたって感じだ。やったことを体に定着させる段階に突入しているのだ。実は、この時間がものすごく大事。これをやらないと、せっかく習ったことが体に残らないのだ。今回もギリギリまで、新しいことを教わるレッスンをしてもらって、そのままコルカタに発ってしまうと、身につかないからどうしよう、と思っていたのだが、さすが師匠。その辺も考えてくれて、レッスン内容を収束モードにもってきてくれている。

 そういえば・・・ケシャヴ師匠のもとに、昨日から新しい生徒がやってきている。ナやテテの音出しから始めている。あ~、懐かしい、と思いつつも、今オイラがやっていることも、実は、まだまだナやテテの音出し練習だったりするのだが(笑)。以前のオイラだったら焦っているけどね・・・一周周って、これはこれでアリだと今は思えてきた。バックトゥベーシック。そう、基本は常に大事なのだ。

 さて、師匠宅で16時くらいまで個人練習をした後、宿へ戻る。これまでは、まだまだやらなきゃという思いがあり、宿に戻ってからもタブラを叩きまくっていたのだが、最近、宿に戻ってからは、軽く叩く程度。師匠宅での個人練習で十分やりきれるようになったのだ。いや、もちろん、細かいところを言えば、まだまだやらねばならないことは山のようにある。でも、疲れ切っているのに、やり続けるより、休んでリフレッシュした方がいい、という状態になれたのだ。第二回目のタブラ修行では、最初からとにかく、タブラだけでアップアップだったのだが、やっと、心に余裕がでてきた。

 そろそろ、ビデオ編集やりはじめてみるか?カレー修行もやらなきゃ、とかいろんな<他のやらねば>が心に浮かぶようになってきた。が、ネットサーフィンして終わる。夕刻以降は、出し殻のようになっており、やる気が起こらないのだ。

 う~む、夜は大抵、だらだらとネットサーフィンをして一日が終わってしまうのをなんとかせねば。これまでは、タブラに集中している心の逃げ場として、それはそれでアリと思っていたが、心に余裕が生まれてきた今、逃げ場を続けるよりは、<他のやらねば>にパワーをつぎ込みたい、って気分になってきたのだ。

 ネットサーフィンがダメなワケではない。が、他のやらねばを差し置いてまで長時間ネットサーフィンをやってしまうことが後悔を生むのだ。短時間で切り上げることができるのなら、なんの問題もない。が、ネットサーフィンは、仕組み的に、短時間で切り上げられないように出来ている。人のアドレナリンを操作して、永遠に続けさせてしまうというからくりがあるのだ。そのからくりは分かっているんですけどねぇ、でも、ハマってしまうんですよねぇ・・・こういう逃避癖は、治したいのだが、なかなか治らない。








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