I can't do it
やれていないところを的確に/タブラ修行121日目

2015.12.28 / India(Varanasi) 本日 自転車0km走行 : Total 57751km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→サンドイッチ 昼飯→師匠宅でカレーランチ 夕飯→から揚げ定食 / 宿→Joti Cafe(ダブル300ルピー)

(English)
I stayed in Varanasi.



 今日も11時からレッスン。昨日、ディンナゲナパターンを練習しまくったおかげで、なんとかこのフレーズはレベル3に。とは言うものの、自分の体に聞いてみたら、まだスムーズじゃないと答えが返ってくるので、まだ完全に出来ている状態ではないのだが、一応師匠はOKを出してくれた。それにしても、テテパターンが、だいぶ楽に出来るようになったよ。いやぁ、ホント、これまで、いろいろ間違ってた。まず、スラップで叩いてなかったし、肘から曲げてなかったし、テテを交互に叩く時、手をスライドさせてなかったし、テテを人差し指から叩き始める時には全く手のスライドを意識してなかったりした。これだけやれていないことがあったんだから、そりゃ出来なくて当然でしょ(笑)。これで、出来てたほうが奇跡だ。が、ちょっと前までは、これで「できた」なんて言ってたワケで。

 こういう「出来ていない」ことが分かって、しかも、それに対して、修正して行けることが出来るようになったのが大進歩だ。ホント、以前は、出来ていないことに無自覚だったからな。自尊心が高すぎるから出来ていないことを認めたくなかったのか、それとも、ただ鈍感だったのか・・・まぁ、両方だろうな。その二つを打ち砕いてくれたのがタブラ修行だったのだ。

 さて、出来ていないってことに自覚的になれるようになったとはいえ、まだ完全ではない。自分では気づけていないことがまだまだあるっていうか・・・今日、ディンナゲナパターンをやった後、「じゃぁ、今日はこのフレーズをやってみろ」と言われて、デイリー練習パターンNo.1を師匠がしてきた。「これはここんところ毎日やってますから」と意気揚々と叩き始めたのだが・・・速いスピードにすると叩けない。最近、ゆっくりやる練習が面白くなってきたから、そればっかりやっていたから・・・速い練習もやらねばならなかったんですわ。師匠の指摘で、そのことに気づく。

 で、練習パターンNo.1の中に、デラデラパターンが含まれていまして。次に師匠は「前に教えたデラデラパターンをやってみろ」と。で、やってみたら・・・これまた出来ない。いやぁ、これは出来ないのを自覚していて、そろそろ復習練習してレベル3に持ち上げねば、って思っていたところだったんですが・・・見事に師匠は、そこを指摘してきた。

 これだけ的確にオイラがまだ出来ていないところを指摘してくるとは。

 ちゃんと見てくれているんですよねぇ。

 ということで、本日は、ディンナゲナパターンのバリエーション1つと、デラデラパターンに新しいフレーズが加わっただけ。後は、ひたすらデラデラパターンの復習練習。

 それで、あっという間に16時過ぎ。数日前に、「練習時間が長く感じるようになった」なんて書いたけど、あれはあの時一瞬だけだった。また、練習時間があっという間に過ぎていく。やらねばならないこと、盛りだくさん。ああ、時間が足りないぜ。

 まぁ、やろうと思えば時間はないことはないんですが・・・最近、体力が続かない。っていうか、最近の練習はちゃんと手を使うようになったから、手が<疲れる>ようになってきたんですよ。今までは、指先でペチペチやってただけだったから、全然疲れなかっただけだったのだ。本来、ちゃんとした叩き方で練習していれば、疲れるもの。

 さて、今日の夜から、師匠のところで、年末コンサートが始まった。ということで、見に行ったのだが、今日はしょっぱなに師匠が叩きまして。今まで何度か師匠のライブプレイを見せてもらったのだが、今日のプレイが最高だった。っていうか、師匠ってこんなに上手かったんすか?いや、上手いっていう言葉では語れないな。師匠のプレイは上手いを通り越している。音楽とはまさにこういうもの、っていうことを体現してくれたプレイだったのだ。

 う~む・・・レッスンが復習モードに入って、今まで習ったことを復習しつくせばタブラはもう完璧だぜ、なんて思い上がろうとしていたところだったのだが・・・タブラの道はまだまだ長いってことに気づかされた。なるほど、あと5年はかかるっていう師匠の言う意味がやっと分かりました。ここまでできるのが<タブラが叩けている>っていうことなんですね。今のオイラは、やっと、叩く型が身についたところ。タブラをちゃんと叩いて練習するってのがこれからな状態で、最近ようやく、アクセント練習って形で、師匠が音楽的なプレイを教え始めてくれたところなのだが・・・それは片鱗なだけで、この先に奥深すぎる<音楽としてのタブラ>が待ち受けていることを、今日の師匠のプレイが教えてくれた。これから、4年かけて<音楽>の修行を経て、ようやく、タブラ奏者として一人前になれるのだ。ただし、それは一人前の入り口に立てるようになるだけ。師匠のようになるには、あと30年はかかる。っていうか、30年経っても追いつけないかも。

 レベル3はゴールじゃない。ようやく入り口に入れたってだけなのだ。レベル1は外から見ていただけだったから、これだけでも大きな進歩ではあり、旅でやってよかったことではあるんだけど・・・旅はやはり、ランダムウォークでしかない。本当に掴むには、長い時間をかけて腰を据える必要がある。それが定住ってことだ。いつまでも、旅は続けるものではない。でないと、レベル4、レベル5、そしてその先に待っているレベル30にはいつまでたっても、辿り着けなくなる。










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